1. 「シロクマ」でスピッツを再確認する「スピッツらしさ」

「シロクマ」でスピッツを再確認する「スピッツらしさ」

シロクマは、動物園のような狭い空間ではシロクマらしさを失いやすい。なぜなら、あの北極の見渡す限り白い氷という、広大な環境を動物園では再現することが不可能だからだ。動物園のシロクマは、左右に行ったり来たりという異常行動をすることが多くなる。

2017年7月3日


この記事の目次
  1. ・UtaTen特別企画 『コラムで綴るスピッツ愛』
  2. ・スピッツ 最新情報
  3. ・リリース情報
  4. ・スピッツ Profile

UtaTen特別企画 『コラムで綴るスピッツ愛』

歌詞検索・音楽メディアUtaTenでは、シングル・コレクション・アルバム『CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-』が7/5にリリースされるのを記念して、コラム特別企画を実施!UtaTenライターによる『コラムで綴るスピッツ愛』を7/3から短期集中連載。UtaTen自慢のコラムニスト・ライターが独自の解釈で、スピッツの曲に纏わるコラムをお届けします。


 そんなことをスピッツの草野マサムネが知っているかはわからないが、「シロクマ」という曲を聴くと、シロクマらしさを失ったシロクマが頭に浮かぶ。この曲はスピッツ得意のポップチューンで、前奏から軽快なギターが私たちの気持ちを高める。しかし、歌詞にはただ明るいだけではいられない、私たち共通の日々の生きにくさが描写されている。



 「シロクマ」のMVはファンの間でとても人気があるのだが、働きづめで疲れて帰って来て、ソファーでアルコールを飲むシロクマが描かれる。これはワーカホリックな私たちと重なる姿だ。「あわただしい毎日 ここはどこだ? すごく疲れたシロクマです」…残業は当たり前、終電で帰宅する毎日。そこに「シロクマらしさ」…人間らしさ、自分らしさを発揮する時間はあるだろうか?





「ビンの底の方に 残った力で いますぐ抜け出して 君と笑いたい まだ跳べるかな」サビに向かう、音階と共に曲は一気に開放に向かう。
 息の詰まる日々を抜け出して「君と」せめて笑ったりしゃべったりしたいと、草野マサムネは歌う。この曲が魅力的な理由の一つは、亀田誠治がアレンジに携わっていることがあげられる。このサビの開放感は亀田誠治の編曲ならでは、だと思う。

 亀田は2017年6月24日放送のJ-WAVE「MUSICOLOGY」の番組内で、スピッツにとって「シロクマ」「ある意味ベンチマークとなっていてすごく重要な曲なんです。初めて、ギターサウンドでスピッツのメンバー全員が最高のサウンドを作れたという、満足した」曲なのだと述べた。「いつもこの『シロクマ』を新しいレコーディングが始まる時、リファレンスとして聴くんです。このサウンドを忘れないようにしようよ」と亀田とスピッツメンバーは話し合う。ギターによるイントロさえ聞けば、スピッツの曲だな、とわかる…それこそがスピッツの大きな特長なのだという。ギターサウンドの成功がスピッツの「スピッツらしさ」の一つならば、「シロクマ」「スピッツらしさ」が十分に開花している曲なのだろう。


 とても重たいことを歌詞で表現しているのに、草野マサムネの独特な力みのない、しかしハイトーンまで無理なく地声で出せる「国宝級(亀田・談)」の歌声と、開放感抜群の亀田のアレンジによって「シロクマ」は極上のポップソングに仕上がっている。その苦味と甘みのブレンドがスピッツの魅力なのだ。

 MVの後半で、シロクマが星空の下、海に潜り「シロクマらしさ」を少し取り戻す場面が描かれる。「地平線を知りたくて ゴミ山登る 答え見つけよう なんとなくでは終われない 星になる少し前に」…歌詞の中で気にかかるのが「星になる少し前に」という一文だと思う。これはどういう意味なのか?「星になる」「死ぬ前に」ということなのだろうか。

 人は、日々の生活にいっぱいいっぱいで大切なことを見失いがちだ。大切な誰かと会う時間も削って、仕事を選んでしまうこともあるだろう。
 でも、自分がいつかは命を失うことを想像できたのなら…大切な人と過ごすことや、自分らしさを取り戻して生きる道を選ぼうと思うものだ。「シロクマ」という曲を聴くたびに私は、私の中の「自分らしさ」とは何かを考え、大切な誰かと生きたいと思い直す。
 スピッツ自身も、「シロクマ」の演奏で、自分たちらしさとは何か?…常に再確認している。今一度「シロクマ」を聴き直して、私たちもスピッツらしさを再確認したい

スピッツ 最新情報

リリース情報

2017年12月27日(水) 発売
スピッツ結成30周年記念 LIVE DVD & Blu-ray
SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR “THIRTY30FIFTY50”

スピッツ史上最大動員数を記録した結成30周年記念ツアー『SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR “THIRTY30FIFTY50”』から、2017年8月24日(木)に行われた神奈川県:横浜アリーナ公演を収録した映像商品。
話題の新曲3曲「ヘビーメロウ」「歌ウサギ」「1987→」に加え、レア曲「波のり」を初のライヴ映像化!
デラックスエディション-完全数量限定生産盤- には、別日収録の「ハチの針」「恋のうた」を加えたLIVE CD2枚、スピッツ結成30年の軌跡を振り返ることが出来る貴重な映像DISC、100ページにおよぶ豪華写真集などが付属。

■デラックスエディション-完全数量限定生産盤- 特典
① 特典映像: SPITZ INSIDE DOCUMENTARY「THE HISTORY 1987→」
② LIVE CD 2枚【合計27曲収録】
⇒映像収録楽曲と同じ25曲 + ボーナス・トラック「ハチの針」「恋のうた」(別日収録)
③ 『SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR “THIRTY30FIFTY50”』のLIVE写真やオフショットなどを収めた豪華100ページ写真集
④ 結成当時配布ステッカーの復刻版封入

特典映像: SPITZ INSIDE DOCUMENTARY「THE HISTORY 1987→」出演者
プレゼンター: 鹿野 淳(FACT)
笹路正徳(プロデューサー)
亀田誠治(プロデューサー)
髙山 徹(レコーディングエンジニア)
ほか

デラックスエディション-完全数量限定生産盤-

【Blu-ray】
2Blu-ray + 2CD
¥15,000(税込)
UPXH-9024

【DVD】
(ジャケ写 Now Printing)
2DVD + 2CD
¥14,000(税込)
UPBH-9548

【収録曲目】
1. 醒めない
2. 8823
3. 涙がキラリ☆
4. ヒバリのこころ
5. ヘビーメロウ 
6. スカーレット
7. 君が思い出になる前に
8. チェリー
9. さらさら
10. 惑星のかけら
11. メモリーズ・カスタム
12. 波のり
13. ロビンソン
14. 猫になりたい
15. 楓
16. 夜を駆ける
17. 夢追い虫
18. 正夢
19. 運命の人
20. 恋する凡人
21. けもの道
22. 俺のすべて
23. 1987→ 

EN1. 歌ウサギ 
EN2. スパイダー

※LIVE CDには、上記25曲に加え、別日収録の「ハチの針」「恋のうた」収録

通常盤

【Blu-ray】
1Blu-ray
¥7,980(税込)
UPXH-1058

【DVD】
1DVD
¥6,980(税込)
UPBH-1448

【収録曲目】
1. 醒めない
2. 8823
3. 涙がキラリ☆
4. ヒバリのこころ
5. ヘビーメロウ 
6. スカーレット
7. 君が思い出になる前に
8. チェリー
9. さらさら
10. 惑星のかけら
11. メモリーズ・カスタム
12. 波のり
13. ロビンソン
14. 猫になりたい
15. 楓
16. 夜を駆ける
17. 夢追い虫
18. 正夢
19. 運命の人
20. 恋する凡人
21. けもの道
22. 俺のすべて
23. 1987→ 

EN1. 歌ウサギ 
EN2. スパイダー

スピッツ Profile

草野マサムネ(Vo/Gt)、三輪テツヤ(Gt)、 田村明浩(B)、﨑山龍男(Dr)の4人組ロックバンド。
1987年結成。1991年3月シングル『ヒバリのこころ』、アルバム『スピッツ』でメジャーデビュー後、1995年リリースの11thシングル『ロビンソン』、6thアルバム『ハチミツ』のヒットを機に、多くのファンを獲得。
以後、楽曲制作はもちろん、日本国内をくまなく廻る全国ツアーや自らオーガナイズするイベント開催など、マイペースな活動を継続している。
最新オリジナルアルバム『醒めない』

●SPITZ OFFICIAL WEB SITE: https://spitz-web.com/

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