「スーパー小学生」って言われてます
――デビューから半年強、みずからを取り巻く環境や自身の気持ちに変化も感じてます?
NANA:お仕事面での忙しさは増してきましたが、私自身が自分のペースを大切にしていきたい性格だからか、良い意味で環境に左右されずに歩み続けている面はあると思います。
――高校生の頃はバンド活動をしていたそうですね。今は、Lily's Blowというソロ・プロジェクトとして活動をしています。NANAさん自身は、バンドとソロの違いをどのように受け止めていますか?
NANA:バンド時代はメンバーといろんな物事を相談しあいながらも、当時の音楽性が私自身の演りたい音楽性か??となるとそこは違っていたことから、次第に「自分の表現したい音楽を突き詰めたい。自分の意志を明確に発信するならソロというスタイルを取ったほうがいい」と思い始めました。結果、バンドは解散。私はそれをきっかけに、ソロとして活動をスタートさせました。
私に関して言うなら、自分の表現したい音楽性が明確に見えているからこそ、その意志を貫くうえでもソロのほうが向いてるなと思っています。実際に今も、自分の意志をバーンと貫き続けています。
――1stシングル『NAI NAI NAI』にも…。
NANA:自分らしさはしっかり反映させました。ちょっとツンッとしている表現などは、まさに自分らしいところかな!?とも感じてます。
――NANAさん自身、普段からツンッとした性格なの?
NANA:性格的にはぜんぜんツンッとはしてなくて。逆に、同じミュージシャン仲間や先輩方からは「スーパー小学生」って言われてます。
――えっ、「スーパー小学生」??
NANA:自分では「無邪気」なんだと捉えていますけど、スーパーが付くくらいLily's Blowのサポートメンバーと私とではっちゃけまくっているみたいです(笑)。
Lily's Blowのサポートメンバーと一緒にいると、本当に楽しいんですね。先日も、Bitter & Sweetさんとのツーマンライブを行ったときも、楽屋でみんなでわちゃわちゃしていたら、何時しかBitter & Sweetも加わっていたり。気がついたら、他のアーティストさんを巻き込んでいたりもすれば、そこでまた新しい繋がりや話題が生まれたりもあるので、そういうはっちゃけぶりで輪を広げている面もあります。もちろん、アーティストさんによっては「集中したいから静かな環境でいたい」という方もいるように、そこはしっかりわきまえながら行動もしています。
――「真夜中のみつばち少女」という番組では、Chelsyさんともわちゃわちゃやっていますよね。
NANA:Chelsy先輩方は、みなさん私に上手く合わせてくださってます(笑)
――気がついたらいろんな人を惹きつけてゆく。そこがNANAさんの魅力にもなっているんでしょうね。
NANA:意識はまったくしてないです。私は、とにかく楽しくやりたい人。そういった気持ちが自然と伝わっているからなのかも知れません。
まだまだ自分の理想とする姿は遥か遠くに
――楽曲は、プロデューサーの方と二人三脚で作っている形になるのでしょうか?
NANA:すべての楽曲へ私自身の感情を詰め込んでいます。ただし、すべてが実体験ではないように、想像を膨らませて歌っている部分はあります。 今回歌った『泥沼 Break Down』のようなテーマは、私自身経験のないこと。ただ、どの楽曲も「こういう想いをテーマにしたい」「こういう言葉を使いたい」「こういう曲調にしたい」など、みずからイメージする曲の印象を伝えたうえで作っているように、完成した楽曲の歌詞に私自身の感情や描きたかった世界観を反映させています。実際に、歌うときも感情を込めやすいのは確かです。
――『花の影』はTVアニメ「信長の忍び~伊勢・金ヶ崎篇~」の主題歌としても放送中。楽曲は、アニメの世界観ともリンクしていますよね。
NANA:そうなんです。私自身、今回のお話をいただく前からアニメ「信長の忍び」を大好きで観ていたから、主題歌のオファーをいただいたときはもの凄く嬉しかったんです。だからこそ、自分の中でも「こういう感じの曲調にしたい」というイメージは出来ていました。それが、主人公である忍びの女の子,千鳥ちゃんが月夜を駆け抜けていく姿。和風な要素とLily's Blowらしさをどう融合していくかもけっこう考えました。結果、そこはとてもいい形で出来たなと思っています。
歌詞の面でも、信長さまや千鳥ちゃんがみずからの中に秘めている強い信念や覚悟、自分の中に抱く夢、想いや夢を叶えるための意志などを、私自身の気持ちともリンクさせながら書きました。
――確かに『花の影』からは、NANAさん自身の夢をつかみ取るための決意も、信長さまや千鳥ちゃんの決意と重なる形で見えてきました。
NANA:ありがとうございます。私、まだ上京して3年なんですけど。今の環境に立って、ようやくスタートラインに立てたのかな!?と感じています。
――もうスタートラインを切って走り出しているのかと思ってました。
NANA:いえ、ようやくスタートラインという気持ちです。正直、上京したばかりの頃は、私は音楽で夢をつかむため出てきたはずなのにアルバイトに追われる日々を送っていました。あの時期は、「私は今のような生活をするために上京したわけじゃない」という焦りを抱えていました。その頃に比べたら少しは上向いてきてますけど、まだまだ自分の理想とする姿は遥か遠くにあります。それを思ったら、ようやくスタートラインに立てたのが今なんだと私は捉えています。
都内のライブハウスを中心に活動する NANA (Vo) のソロプロジェクト。 高校生の頃、地元で記録的動員をする人気バンドのメンバーとして音楽活動をスタート。その後プロを目指しメンバーと共に上京するも解散。2016年からYUIを生み出したHISASHIKONDOプロデュースのもと活動再開。 現在はレギュラ···