"等身大のラブレターソング"
『Diana』と聞いてまず挙がる人物は、やはりダイアナ元皇太子妃であろう。
この楽曲を歌う「One Direction」は、イギリス、アイルランド出身のメンバーで構成されている為、結び付きを感じる人もいるかもしれない。また、Diana(ダイアナ)とはローマ神話に登場する月の女神ディアナを英語読みしたものでもある。
タイトルからして何とでも取れそうなこのナンバーであるが予想に反し、特定の人物を当てて贈られた楽曲ではない。
紡がれる内容は等身大のラブレター。レトロ感漂うメロディに乗せて、『Diana』への気持ちが最初から最後まで詰め込まれている。
Diana
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Diana
Front pages all your pictures
They make you look so small
How could someone not miss you at all
I never would mistreat ya
No I'm not a criminal
I speak a different language
But I still hear your call
≪Diana 歌詞より抜粋≫
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「写真に写る小さい君では物足りない」と序盤から甘々な内容で始まるが、これは序の口。
この後にはダイアナへ向けた愛の告白から始まり、しかし彼女への気遣いを忘れない、聴いていると羨ましくなってきてしまうような熱い想いが続く。
さらに胸がときめいてしまうのが彼女に元気がない事を心配し、「自分だったらそんな顔をさせないのに」、という下りである。
その自信には思わず突っ込みたくなってしまいそうになるが、それぐらいダイアナを想っているのだという気持ちが伝わる部分でもあり、告白だったら本気が伝わる大切なところ。
この気持ちが前提にあるからこそ、愛の告白をすんなり受け入れて聴くことができるのだ。
リリース前に、リークされた!?
またこの楽曲は、リリースされる前にオンライン上でリークされた過去を持つ。しかしその事に対しone directionのファン、ダイレクショナーからは感謝を述べる言葉が多数寄せられたそうだ。
リークしたことに怒りを感じるが、聴けることへの喜びが勝ったらしい。
それは、ダイレクショナーの最初と最後を取り『Diana』=ファンへ向けた感謝の歌ではないか、という話からきている。
確かに全体の内容や、「君と僕の話す言葉は違うけど」という所からも考えようによっては聴く者全てが当てはまる。
リークで公開されたとはいえ自分達へ向けた感謝の歌が聴けたとあれば、怒りも霞んでしまうのかもしれない。
大切な人と聴いてほしい一曲
手の届かない場所にいる愛する女性『Diana』へ向けたラブレター。
できるなら、大切な恋人を想いながら聴いて欲しい。だって、「君は僕の救いなんだ」から。
TEXT:空屋まひろ
▷One Direction official website