EINSHTEIN&言xTHEANSWER
--メジャーデビューおめでとうございます!
E&A:ありがとうございますっ!!
--メジャーシーンで曲を出すっていうことはこれまでの活動の中で意識してきたことでもあったんですかね?
EIN:僕はずっと意識しながらソロで活動していました。
ANSWER:僕ももちろん音楽を始めた当初からメジャーっていう響きに対する憧れは強くありましたね。でも、今回の作品は、ビクターさんからのリリースが決まる前から二人で制作していた曲も多くて、当時は全くメジャーを意識してなかったので、日常会話の延長の録音みたいな、自分たちが楽しんで作った曲もあります。
--確かに媚びてる感じはしないですね(笑)
ANSWER:はい、言いたい事言ってる感じですよね(笑)
--セリフみたいなところも入ってくるじゃないですか、あれももうナチュラルな感じで?
ANSWER:何パターンか録ったんですけど、その日の出来事みたいなのをコンデンサーマイクを卓に立てて会話しました(笑)。
--2人でいる時は本当にあんな感じ?
EIN:そうですね、本当にあんな感じです。
--なるほど、レーベルメイトに同じく高校生ラップ選手権出身のちゃんみなもいますが…
ANSWER:ちゃんみな超仲いいんですよね、『フルボッコ』もちゃんみなと遊んでる時に作ったんで。でもちゃんみな凄いっすよね。
EIN:ずば抜けて凄いって、悔しいけど思っちゃうんで。来年にはちゃんみなと対等なくらいに…
--ちゃんみなにはない自分たちのいいところをアピールするとすれば?
ANSWER:ちゃんみな良いとこありすぎて無いとこなんて無いな!でも俺らは音楽きっかけで出会ってはいるんですけど、一緒に曲作る前からずっと友達なんで、アホっぽい曲とかもあって。パーフェクトにガチガチに固めたわけじゃない俺ららしさとか、日常感とか、聴いてて入り込みやすい世界観っていうところで他のアーティストさんにはないような作り方が、今回はできているんじゃないかと思います。
--曲づくりにおいて、歌詞の言葉選びでこだわっているところは?
ANSWER:俺は普段絶対使わないような四字熟語とかは使いたくない。しゃべり言葉にも近いような飾らない言葉選びと言いますか、“なんか言うよね”っていう変にカッコつけない言葉を使うようにしてますね。
EIN:僕もそんなにひねってる言葉とかないんで、ソロの曲でも歌詞がストレートって周りからも言われます。そのまんまテーマにつながる言葉を、面と向かって言うのは恥ずかしいくらいのストレートな言葉で歌に乗せるのが僕のやり方ですかね。
ANSWER:今回の収録曲にはまだ反映されてないものもあるんですけど、ここ最近意識してるのは“情景が浮かぶ”っていうところで、今いる位置と、物との距離感とか、場所とか感情を織り交ぜながら作ってますね。言いたい事を言わずとして想像させるような歌詞が書けたらと思っていますね。
中毒者続出!『フルボッコ』
--『フルボッコ』は頭に残りますね!この「フルボッコボコボコ ベンベンベン」っていうフックの部分ってどのように生まれたんですか?
ANSWER:相当早かったっすよ!トラックサンプルを聴いてたら1つだけ俺らがやったことないような、ヒップホップでもR&Bでもないようなのがあって。それ聴いてたらEINが鼻歌を歌い始めたんですけどそれがまさにこのフックでしたね!
EIN:なんかわからないですけど、「フルボッコ」「ベンベンベンベン」っていうのが頭に出てきて、そのままサビになったんですよ!
ANSWER:本当、2秒っすよ(笑)!過去ないよね、あのスピード。サビ2秒バース20分とかでした。
EIN:うん、ANSWERも僕の鼻歌聴いて「それ楽しいね〜っ!」ってなって。
--それはすごい!感覚的にパッとできたものだからこそこうやって耳に残るんですね!
ANSWER:結構、耳を汚染される率高いですよね(笑)。ラップしてるだけでラップのトラックじゃないですしね!これ作った当時はトラックの候補も何も、何百曲ってある外人が作ったトラックから探していた中で、一際うるさいのが出てきて耳を止めたところからでしたね。
--サビ以外の部分も20分ほどでできてしまったということでしたけど、どのような感じで作っていったんですか?
ANSWER:サビの「フルボッコ」の部分もトラックも攻撃的な感じだったんで、ちょうどその日出会った超態度の悪いコンビニ店員のこととか、上京したてで寄ってくる悪いヤツに対してとか、お互い口に出してない鬱憤が溜まってたし発散するのにいいんじゃない?ってことで、“こいつらチッチェ”って思われるような鬱憤ばらしの曲になりましたね。一緒に発散しようぜっていう気持ちもあります!
--歌詞にも出てくる店員さんですね!
ANSWER:商品も釣りもバーン!みたいな感じだったんですよ。竹下通りのコンビニです(笑)。
迷宮入の“A”の秘密。
--続いて『WeAre-A』についても伺っていきたいと思いますが、そもそもタイトルの“A”ってなんのことなんでしょう?
ANSWER:内緒っすね!
EIN:完全に内緒なんです(笑)。
ANSWER:ANSWERのAってことにしましょうよ。
--ちなみにタイトルはどのタイミングでつけたんですか?
EIN:曲できた後ですね!
--では、歌詞を読み込んだらタイトルの意味がわかるのでしょうか?
EIN:読み込んだらわかるんですかね…。わかんないと思いますよ。俺らもあんまり、わかってないですもん(笑)実はこれあんまり意味なくて。例えば僕とかだとAクラスのAとかですかね。そういう色んな意味で捉えられるようにしています。聴いてくれた方の捉え方です。
--『WeAre-A』トラックはカッコいいですよね。
EIN:もうちょっとラップのスキルを見せれるような曲を作りたいねって話していて、それでこういう音を探して見つけた感じです。
--トラック探しが一番難しかったりしますか?
EIN:トラックを同時進行で制作していく場合は、時間としてはかかりますが俺たちは出来上がったトラックから選んでいたので。時間はかからないですね。自分たちの好みのものが見つかればすぐ出来上がります。何を歌うかを決めてそこから歌詞を作っていく方が、時間がかかりますね。
--フリースタイルをやっている方って歌詞を書くのも、早そうですよね。
EIN:人によると思うんですが、歌詞を書き始めたら早いのかもしれないですけど、そのときのテンションとかにもよると思います。上手くいかないときは、何時間もかかりますから。
初のラブソング『To U』
--『To U』は初のラブソングですよね。二人の恋愛観は別だと思うのですが、どんな所に意識をおいて制作されたのでしょうか。
EIN:同曲では、別々に歌詞を書きました。同じストーリーじゃないんです。僕はサビから始まるんですけど、1バース目に入るのがANSWERのストーリーになります。なので共通している内容ではないですね。
--一つのストーリーを作ろうとしたわけではなく、こういうテーマの曲を作ろうといった所でしょうか。
EIN:そうですね。なのでANSWERの歌詞に共感してくれる人もいれば、僕の歌詞に共感してくれる人もいると思います。
ANSWER:どっちの歌詞にも共感しない人もいるかもしれないですけど(笑)
--同曲のMVはどのような感じに?
EIN:これは気合の入ったMVになっていまして、『SUMMER NIGHT BIKINI』や『フルボッコ』と全然違った見せ方になっていますね。僕らが脇役のような感じです。モデルのれいぽよさんや中島健さんが出演してくれています。なので俺らはサブキャラですよ(笑)
--『フルボッコ』でもお二人は演技されていましたよね。とても可愛らしく思える演技でした(笑)
ANSWER:俺ら上手い演技してましたよね?大根役者ですよ!俺のトイレのシーンとか上手すぎると思う。(笑)
--そのあたりにもぜひ注目したいですよね。では『フルボッコ』のMVで気に入っている部分はありますか?
ANSWER:やっぱり二人で歌っている部分ですかね。個人的にいうと、トイレットペーパーがないシーンとか(笑) EINの演技で面白い所といえば、カップ焼きそばをこぼすシーンが良かったですね。
EIN:それについて凄く言いたいことがあります!最近のカップ焼きそばって水をこぼすときに、麺がこぼれないようにできているんですよ。なので、ほとんど紙をめくって自分の手でばーってやりましたね(笑)
ANSWER:あとEINのイヤホンのシーンも良いですよ。コーヒーとろうと思ったらイヤホンで引っかけてしまってっていう所もね。
--『To U』の歌詞のフレーズで、一番好きな箇所はありますか?
ANSWER: EINが歌う「いつだって平気 なんて強がってばっかのbaby 君の思いはいつもわかるから いいよ俺だって平気 だから笑顔だけじゃない ため息」は好きですね。baby、平気、ため息って全部韻を踏んでいるんでてとても素敵なことを言っているなって。そして、「だから君の笑顔だけじゃないため息も見してほしい」って言っているのがほんまカッコいいなって!
EIN:僕はこの曲自体が好きなんですけど、ANSWERの部分だと「だけど皆んなで遊び終わった後に 君を忘れられずLINEを辿り」が一番好きですね。
ANSWER:俺一番そこ嫌いだけどね(笑)逆に俺が書いた部分で好きなのは、「小さい今までのイライラがどうでも良くなったんだ だから自分大きく見せる嘘なんかは馬鹿らしく思えた」のくだりは好きですね。
--あの早いリリックの部分ですね。
ANSWER:そうです。俺とかもそうなんですけど、女性に良いところを見せたくて自分を大きく見せたくするんですよね。それに自分はアーティストなので、他のアーティストに負けたくないところもあるから、1000人の会場を2000人って言ってみたりもね。そういうことに対して、なんか馬鹿らしく思えたといいますか。
EIN:わかる。俺もやるもん。誰でも経験する道だもんな。
--こんなに恋愛面をさらけ出せるラッパーさんはいませんよね。
ANSWER:僕は正直照れましたよ(笑)でも、EINがラブソング作るの上手いんですよ。EINは照れることもズバズバ言えてしまうので。レコーディング中に「君が自分見失っても僕が変わらずそばにいるよ」のフレーズを歌ったとき、脇汗ダラダラになるくらいでしたからね(笑)こんな照れることを、このメロディーで歌ってる!みたいな。そことかは一番やり直しが多かった部分なんですよね。何度も「君が自分見失っても僕が変わらずそばにいるよ」って歌ったので、恥ずかしいって思いました…。男性だけのブースでやるんですけど、俺は一体何をしているんだっ!って思うぐらい(笑)ラブソングを作るアーティストはこういう気持ちになるのかって浸った楽曲でした。
--そうだったんですね。EINさんはどうでしょうか。ラブソングを書くのは慣れています?
EIN:いやいや慣れているわけではないんですが、ラブソングを書くのも聴くのも好きなんです。だから一番自分の曲でもラブソングが多いんだと思います。今回誰かとラブソングを作るのは初めてだったんですけど、結構恥ずかしかったですね。
ANSWER:「あの日あの時思い出すと とても不安になるよmy baby」ですよ(笑)でもこれをEINがやると様になるんです。俺なんか言えないですもん。
--そうなんですね。改めてみるとANSWERさんが好きな「いつだって平気 なんて強がってばっかのbaby 君の思いはいつもわかるから いいよ俺だって平気 だから笑顔だけじゃない ため息」は良いですよね。そこをわかってくれる男性ってなかなかいないじゃないですか。
ANSWER:いやわかっていないですよ(笑)口から出まかせです!
EIN:でもそこが、ANSWERが歌う「小さい今までのイライラがどうでも良くなったんだ だから自分大きく見せる嘘なんかは馬鹿らしく思えた ありのままでいいんだ だから君もありのままでいてほしいんだ」に繋がるんですよ。
--こういう楽曲をレコーディングするときって、歌唱力の部分も求められるじゃないですか。
ANSWER:EINが上手いんで、俺が照れるだけですね(笑)
--何か意識した点などはありますか?
ANSWER:EINより先にブースに入ることですかね。ラップをさせてくれるんだったら俺いつでもかますよって勢いなんですけど、メロディーになったら俺から行きます…ってなりますね。(笑)交互にレコーディングすることもあるんですが、俺は全部自分のやることを終わらせてから出ていきましたね。
--聴くのが嫌なんでしょうか?
ANSWER:プロデューサーさんもEINの歌をさらって録音したあとに、俺のやったらかわいそうだから、先に俺のを全部終わらせていただきましたね。(笑)そしてEINのずるい所は声が綺麗で、歌向きだし。さらに歌が上手く聴こえるキーなんですよね。だからそういった面で、レコーディングは早く終わらせました。
EIN:『To U』のくだりになるとめっちゃべた褒めが始まるんですよね。なので僕黙って聴いているんですよ。
--逆にEINさんから見てANSWERの良い点は?
EIN:やっぱANSWERってとにかくラップが上手いんですよ。だから今回の歌ものに関しては意見することはありますが、ラップに関してはANSWERに言ってもらうことが多かったんで。なので、お互いでプロデュースし合っていたよな。『To U』だったら僕が軸を作って、ANSWERにこうしたらって話したりとか、逆に『WeAre-A』だったらANSWERにラップの知識みたいなものを教えてもらったりとかやっていましたね。
ANSWER:『SUMMER NIGHT BIKINI』の掛け合いの所は俺が作っています。だけどメロディーの所はEINが作る。だから俺が歌っているけど、実はEINが作っているメロディーがあったり。EINが歌っているけど、俺が書いているものがあったりしています。お互いのことを信用しているので、楽しく作っていますね。
--ありがとうございました。では、最後に一言お願いします!
ANSWER:EINはやばいです!
EIN: ANSWERはやばいです!以上。(笑)必ず満足のいく作品になっているので、ぜひ視聴してください!!
ANSWER:この3曲を聴いてもらってわかるように、僕たちは1曲1曲全然違ったテンションで作っている…。だから皆…それぞれハマる曲を見つけて覚えてくれ!そしてEIN…。(笑)
EIN:お願いします!!!
TEXT:愛香
Photo:片山拓
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●EINSHTEINプロフィール 大阪府泉大津市生まれ、若干14歳にしてRAPに出会いキャリアをスタートさせる。 2013年に開催されたBAZOOKA 第四回高校RAP選手権に出場。見事本戦でBEST4に輝き、翌年第五回高校生RAP選手権にも出場し、当時絶対王者と言われていたT-PABLOWに勝利するなどし、全国にその···