MOSHIMOの両A面配信SG「ミルクティー/白」
──MOSHIMOさんの歌詞は“もしも〜だったら”といった想像から書かれることが多いとのことでしたが、今回の2曲に関してはいかがでしょうか?
岩淵:「ミルクティー」は実話です。(笑)私が昔アルバイトをしていた時に、好きな先輩がいて仲良しだったんですが、その先輩には彼女がいたんです。「好きになったらダメだ!」って思えば思うほど、先輩のことが気になっちゃって……私が入る隙もないし、バイト帰りに今日もバイトと行き場の無い気持ちを1人で押さえ込んで頑張った自分に、ご褒美で甘いミルクティーを飲んでたんです。その時に作った歌です。
「白」はなかなか自分の気持ちを言えない女の子の歌です。昔の自分を思い出してました。
──12月22日に、両A面配信シングルで「ミルクティー/白」をリリースしました。両曲とも、冬にぴったりの片想いソングだと思います。どのようなテーマ性をもって制作されたのでしょうか。
岩淵:冬はイベントが多いですからね…!楽しみたいけどハッピーな恋愛ばかりではないし、甘くて楽しくて幸せな恋愛に憧れもあったので、実体験を重ね合わせて作りました。
一瀬:2曲とも大まかなテーマは同じでも、アッパーとバラードの両極でアプローチをし、冬の季節感を意識して制作しました。
今回配信リリースとして出したのは何故?
──「ミルクティー」はライブ会場限定販売として昨年リリースされていましたが、今回配信リリースとして出された理由は?岩淵:ライブでは時々演奏してたんですが、人気曲だったので改めてマスタリングし直して配信させてもらいました!配信は気軽にゲットできて、たくさんの人に聞いて貰えるのでライブでも楽しんでもらいたいです。
一瀬:今はもう廃盤になっているのですが、欲しいと言って下さる声が多かったのと、季節がマッチしてので、このタイミングだなと思い配信でリリースしました。
──この曲にまつわる思い出、この曲といえば!といったエピソードがございましたら教えてください。
一瀬:先日、LINE LIVEで「白」をアコースティックバージョンで生演奏したのですが、岩淵の歌声の透明感や表情がよく伝わり、評判が良かったので、MOSHIMOのキャラクターにマッチしている曲なんだと感じました。
「白」が生まれるまでのエピソード
──「白」が生まれるまでのエピソードをお聞かせください。一瀬:元々は冬のラブソングを作りたいと思いつくりました。歌詞もストレートに恋に落ちる様をシンシンと積る雪に例えて、白と言うタイトルに決めました。
──「ミルクティー」のカップリングといった意識もありながらの制作だったのでしょうか?
岩淵:あまり意識してないです。イントロのギターのフレーズがお気に入りで、冬の切なく深々とした冷たい空気を感じるフレーズだったので、そこからイメージを広げて作りました。
──「白」の歌詞の中の、「冬に浮かれている私マーメイド」というフレーズがとても印象的でした。“冬”と“マーメイド”にはギャップを感じるようですが、どのような事を意味しているのでしょうか。
岩淵:雪が降って来た事に対して心がトキメイて、ウキウキしてる気持ちを描きました。雪の中を泳ぐ人。っていうイメージです。白銀の中を何にも囚われるとこなく好きな人の事でいっぱいで今、この時だけでもお姫様でありたいという恋心を表現しました。
──「ミルクティー/白」を生み出していく中で、一番こだわった点、苦戦した点を教えてください。
岩淵:「ミルクティー」は素直に書きました。自分の中でも大好きな曲です。ストレートなロックサウンドにじれったい気持ちをのせました。「白」はとにかく何が正解なのか分からなくなるぐらい悩みました。(笑) 「冬に浮かれてる私マーメイド」は私のお気に入りの歌詞の部分です。
冬の深々とした空気の中、好きな人を思ってただ1人だけの世界にボーとしてる時って幸せじゃないですか?!よく好きな人の事を思うと冷たい空気も悪くないなって思えたし、なんかニヤけちゃってたし。これだけは外せない部分でしたね。
一瀬:歌詞はどちらも片思いソングなのですが、俯瞰しすぎないように、具体的な実体験でのエピソードを交えながら立体感やリアリティーのある歌詞に仕上げる事に苦戦しました。
宮原:ミルクティーはベースを始めて間もない頃のRECだったのでとにかく思いっきりプレーして疾走感を出すことを意識しました。白はMOSHIMOで初めての三連の曲でした。楽曲も冬のラブソングで、雪がシンシンと降り積もる情景をイメージしながら優しいタッチで演奏しました。
本多:とにかくスピード感が大切だと思ったので、とにかく前に前にっていう意識で叩いたのを覚えてます。(笑)白は優しいサウンドと歌詞がキモだと思ったので、細かいリズムというよりも大きい振り子のようなノリと、自分の気持ちを言えずモジモジしてる女の子の情景をイメージしてプレイしました。
好きなフレーズと理由
──「ミルクティー/白」の歌詞の中で一番好きなフレーズと理由をお願いします。岩淵:「ミルクティー」の「いいなあの子は君に愛させれているね それを私は横目で見て笑う」がお気に入りです。1番最初にできたフレーズです。
一瀬:「白」の「火傷しちゃいそうな恋に落ちたんだ」です!冬感満載なイントロから、冬の季節に反する火傷というワードとストレートな言い回しで恋に対する情熱感が伝わり、頭からフックになっていると思います。
宮原:「ミルクティー」の「壊れてしまえば私だってありえるんだ 悲しい話しとか期待して…」です。好きな相手に恋人がいる時って本当は壊れてしまえばとか期待してるんですが、嫌われたくないので相談にのったりいい人ぶってみたりする瞬間が伝わってきて好きです。
本多:「白」の「赤く染まる頬 つねられて照れる ぶかぶかマフラーに埋もれる」です。そんな女の子めっちゃ可愛くないですか?(笑)
MOSHIMOの2017年
──2017年はMOSHIMOさんにとってどんな年になりましたか?岩淵:充実した2017年でした。悔しい事がとにかく沢山あったけど、それが私の活動のエネルギーになっていました。頑張ってトライしたり、悩んで、悩んで自分で出した答えが良い方に進めた一年でした。
もちろん挫折というか、自信を失くしてしまう事もあったけど、音楽をする上で新しい出会いがあって沢山の人に意見や知識、パワーをもらって自分なりに解釈して取捨選択をする事ができたなぁと思います。
一瀬:収穫の多い一年でした。ライブをやって、こんな事やりたい!や次はこうしたい等、欲や目標も出てきましたし、お客さんからも色々楽しみな要望やアイディアも頂き、お客さんとの距離も縮められた一年になったと思います!
宮原: 2017年はワンマンツアーも2回まわって、たくさんライブをさせて頂きました。各地で待ってくれているお客さんの笑顔にパワーをもらって幸せな1年でした。これからもっともっとみんなと大きいステージに行きたいです!!
本多:徐々にMOSHIMOを知ってくれる人が増えてきて、各地色んなところにライブ行ったらたくさん待っててくれる人がいて、この人達と一緒にもっともっと上のステージに行きたい。そんな気持ちがより強くなった1年でした。
2018年の抱負
──来年も精力的に活動されていくと思います。抱負をお願いします。岩淵: 2018年は自分らしく生きたいです。自分の言葉で歌います。
一瀬:まだ行けてない場所にも行き、歌詞もより生々しく伝える事の出来る「ライブ」を増やして行きたいです。
宮原:2018年は貪欲に生きていきたいです。新しい事にもどんどんチャレンジしていきたい!そして4人で最高のライブをしていきたいです!
本多: まだまだ初めましての場所がいっぱいあるので、今年はそういうところにも行って、たくさんの人にMOSHIMOを知って欲しいなぁと思ってます!
TEXT:愛香