メンバーが好きな歌詞のフレーズ
--歌詞サイトなので、『4GET ME NOT』の中で好きな歌詞を教えてください。また理由もありましたらお願い致します。なお:僕は「離れないって言ったのに」が好きです!あそこの部分やたら耳に残るし、家でも歌っちゃうし。それに印象に残るものって良いものだと思うから、これが一番グッときますね。
--確かにグッときますし、離れたくないって伝わります。
なお:もし僕がそういう気持ちになったときに、この部分を聴いたらやばいくらいですね。
まゆ:めっちゃテーマではあるんですけど、「I Miss You Tell me why I amヒトリ」ですね。英語で歌っていた所から急に日本語に来るのが、これめっちゃオシャレだなって思います。それに喪失感がある曲の中で「ヒトリ」っていう言葉が凄くキーワードだし、僕は好きですね。
夕霧:初めて聴いたときさ、この一行でクラってたよね。
まゆ:そうそう!これきたーって思って。すげーカッコいいって思うし喪失感が胸に残ります。
--まゆさんは歌詞を深読みするタイプですか?
まゆ:結構読みたがりですね。CDとかを買ったら歌詞カード見ながら聴いていますね。
夕霧:俺は個人的にここ好きだなって思ったのが、一行じゃなくてブロックになっちゃうんですけど、「あの頃 憶えてる? 冬空に絡まる吐息や 届きそうな星の群れ 笑ってた 僕が居た」です。まず文字数でいうと凄く少ないんですけど、この文字数だけで『4GET ME NOT』全体の色と立ち位置、時間、季節の答えが出ているんですよね。この4行だけで、こういう場所で、こういう人がこういう気持ちで歌っているんだなっていう説明が付いちゃうというか。ここの4行もKenさんとやりとりしている中で、完成するのに時間がかかったブロックの一つで。
--確かに答えが出ていますね。
夕霧:この4行は凄く思い入れが強い。この4行からレコーディングをはじめたんですけど、時間がかかったのもここだし、とても素敵だと思っています。
--今回の歌詞もそうですが、夕霧さんが書かれる歌詞は自然が多いですよね。ロマンチストな部分と融合されているといいますか。
夕霧:そうですね。特に空はよく使っていると思います。デイジーの曲って実体験を元にした歌詞が多いんですけど、これに関しては実体験とかではなく、映画の台本をイメージして書きましたね。こういう映画があったら素敵だなっていう風に。
--この歌詞を元にした映画が出来たらいいですね。
夕霧:あーいいですね!確かに。
--MVも、ホラーのようなサスペンスのような。
夕霧:あのMVも別れがテーマなので、失うことが大きなキーワードになっていますね。
--Reiさんはいかがでしょうか?
Rei:「あの頃 憶えてる?」のクエスチョンマークがとても好きなんですよ。「憶えてる?」って問いかけられている感じが凄く良くて。色んな情景が浮かんでくるし、ライブのリハーサルとかで、このAメロの入りを聴くとゾクってするんですよね。人それぞれ「あの頃憶えてる?」って言われたら色んな事を思い出すじゃないですか?その景色を見せてくれる所が、凄い好きですね。景色が見えてこない歌詞って聴いていても何を言いたいんだろう?って思う場面があるけど、この曲は景色を見せてくれますからね。
--情景が浮かんできますよね。
Rei:今回の歌詞は孤独な部分とかも凄く出ているし、「I amヒトリ」とかの「ヒトリ」もそう。言葉でもちゃんと孤独を表現している、声だけでやっても孤独さを伝えられる部分ってあるとは思うんですけど、歌詞でもこういった遊びがあるから深いと思いますね。
別の歌詞で「残された気持ちも涙で燃やしてしまおう」っていう所があるんですけど、涙で燃やしてしまおうってないですよね。一番最初に見たときに、「涙で燃やしてしまおう?どういうこっちゃ」って思いましたもん。
--このフレーズはかなりインパクトありますよね。
Rei:はい。この表現が俺は凄い好きだったんです。初めて聴いた表現だなって。ありきたりでもないし。
--ちなみに「残された気持ちも涙で燃やしてしまおう」っていう歌詞はどういったイメージで書かれるんですか?頭の中で映像が見えていたり?
夕霧:脳内で見えている映像を言葉にしていますね。この曲は特にそうしました。情景がすぐ見える場合と全然見えないときもあるんですけど、この曲は特に風景が見えましたね。なので目を閉じて見ながら書いています。
--涙で燃やすっていう表現が新しいですね。どんな映像が頭に浮かんでいるのか気になります。
夕霧:擬人法みたいな所がありますね。涙を流すことにより、気持ちにけりをつけるっていうことで涙で燃やすっていう。涙は水分だから燃やすことはできないけど、燃やせるはずがないもので燃やすっていう擬人法をやってみたかったんです。過去にけりをつけたってことは、涙を燃やしたんだから煙が上がる。そして煙がふーって消える瞬間、その煙があなたの顔に見えたみたいな景色が映像で見えますね。
--風弥~Kazami~さんはいかがですか?
風弥~Kazami~:僕はレコーディングの時から思っていたんですけど、「季節は奏でて悲しい夢虹は唄う」っていう所が一番好きです。虹っていうのは、俺個人の解釈では最初に出てくる“あの頃”だと思っていて。基本的にさよならとか、泣くとか、涙とか、悲しい言葉が目立つんですけど、虹っていう表現がより一層寂しさだったり、涙を表現している気がして。それこそ虹っていうものが、凄く華やかだと思うんですけどそういう情景があるからこそ、より寂しく感じるといいますか。虹は唄うっていう言葉づかいは凄く好きです。
--虹が寂しさを表現しているんですね。風弥~Kazami~さんは虹って見たことありますか?
風弥~Kazami~:あります!
なお:めっちゃドヤ顔で「あります!」って(笑)
一同:(笑)
風弥~Kazami~:このレコーディング終わったぐらいに、すごい虹を見たんですよ!完全なアーチ型でしたね。夕方に見た虹だったんで、青空の虹ではないんですけどあの複雑な情景がより一層虹の綺麗さを象徴させていました。それを見たこともあり、この虹があるフレーズに思い入れがありますね。
Vocal 夕霧 / Guitar なお / Guitar まゆ / Bass Rei / Drums & Piano 風弥~Kazami~ の5名で2007年3月結成。2008年2月13日1st Single+DVD「ダンデライオン」発売。初作品でオリコンインディーズランキング第1位を獲得。 その後着々と動員を増やし、2012年4月〜5月、5th Anniversary ONE-M···