タイミングと想いが揃えば恋人もできる。恋愛において、告白は大きなターニングポイントと言える。
告白することでお互いの気持ちを確認できるし、告白が成功すれば晴れて恋人同士になれるからだ。
「卒業制作」に収録されている、SHISHAMO「君に告白した理由」ではその告白を軸に、恋する主人公の本音が惜しげもなく語られている。
君に告白した理由 歌詞
実は顔で選んだんだ君のこと
君に告白した理由
そんなの簡単なことなんだ
君がこの学校で一番の美女だったから
この曲は、一つ一つの表現にとてもインパクトがあり、「あ、それ言っちゃうんだ…!?」と聞いている方が変にドギマギしてしまう。
人を好きになる理由は様々だ。その人が掛ける言葉や取る行動、はたまた雰囲気や匂い、手の形など全てが好きのきっかけになり得る。
ところが、なぜか顔を理由にすると”面食い”とか”イケメン好き”という呼称される。
しかし実際は好きな理由が内面でも外見でも、理由に優劣をつけることは出来ないし、顔だってその人しか持っていない確かな魅力の一つなのだ。
相手の心を揺さぶるストレートな言葉
君の綺麗な その横顔をじっと見つめた瞬間に一番の意味を知ったんだよ
聞いている側が思わず照れてしまうような、ストレートな表現。
ここまで言われると例え外見の事でも、もはや褒め言葉として素直に受け止められる気がする。
何かの一番になるのは簡単な事では無いし、誰かに一番だと認められる事なんてそうそう無い。
だから照れ臭さはあるが、「一番」という言葉はやはりとても光栄で嬉しいものだ。
曲を最後まで聴くと主人公の恋は上手く行かなかったようだ。だが、彼には大きな武器がある。
それは彼女の顔が好きだというブレないスタンスと、自分が感じた彼女の魅力を素直に発信できるところだ。
告白するときに重要なのは、相手が喜ぶ言葉を探すことでも、相手にYESと言ってもらう為の言葉を選ぶことでもない。
一番大切なのは、自分の本当の気持ちを相手にストレートに伝えることだ。
正直な気持ちを伝えようとすると選ぶ言葉も自然と素直になっていく。計算や見栄が剥がれた素直な言葉は相手に届きやすい。
そして届いた言葉は思いがけず相手の心を揺さぶり、良い結果を運んできてくれるかもしれない。
TEXT:柚香