少し儚い、心に刺さる名曲があった
勝ち気で明るくて、ポジティブなスタイル。「Superfly」と言えば、そんな印象を抱いている人も多いのではないでしょうか?
そんなSuperflyですが、弾けるような快活な曲の他に、寒い暗闇の中で儚く輝く光の様な、そんな歌も歌っているのです。
タイトルは『あぁ』。タイトルだけ見ると、曲の内容がさっぱり見えて来ないかも知れませんが、このタイトルにもSuperflyがこだわりをみせた理由が隠されていたのでした。
あぁ
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喜び、幸せならば 誰にでも伝えられるのに
どうして 辛いことほど 言葉にはできないのだろう
≪あぁ 歌詞より抜粋≫
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本当に、その通りだと思います。人って嬉しい事は例え他人の事でもみんなでシェアするのに、辛い事や悲しい事は、胸の内に秘めようとする傾向にあると思います。
その理由は、もしかしたら他人に気を許せず、弱味を見せたくないからかも知れないし、「あの人は愚痴ばかり言う人だ」と思われたくないからかも知れない。
また、相手に心配をかけたくなくて口をつぐんでしまう人もいるでしょうし、「その程度の事が辛いの?」って言われるのが嫌だから言えない事もあるかと思います。
だけど、溜め込んで行ったらいつかパンクしちゃうでしょう?
この曲には、辛いのに言葉にできず行き場を無くした想いや、言葉に訳せない想いを、「あぁ」という大きなため息で吹き飛ばしてほしい、と言うSuperflyの想いが込められているのです。
実は歌詞付きはリリースされていなかった!?
実はこの曲、3rdアルバム『Mind Travel』をリリースした際の歌詞は「あぁ」だけで、タイトルもアルファベット表記「Ah」だったのですが、歌詞つきバージョンも存在すると知ったファンから問い合わせが殺到し、アルバムリリースの2週間後に歌詞付きの『あぁ』がリリースされたのだそうです。
因みに、「Ah」はHONDA オデッセイのCMにも起用されました。
Superflyの想いを借りて、辛い時は大きく息を吐き出してみるのはいかがでしょうか。もしかしたら辛さは変わらないかも知れないし、悩みが解決する訳じゃないかも知れない。
だけどお腹の底からため息を吐き出したら、自分の身体を温める事は出来るはずですから。
TEXT:rie-tong