歌で想いを伝えるのってすごく素敵だなって感じてきたんです
──話が変わりますが、スポーツをされていたとお聞きしました。H!dE:スポーツは大学の途中までなんですけど、ずっとサッカーをやっていました。その当時は全く音楽に触れてなかったです。聴くのは好きだったんですけどね。でもまさか自分が歌う方に進むとは思っていませんでした。小さい頃はサッカー選手になりたかったので、サッカーをやっていたんですよ。
──サッカーを辞めてからの音楽の出会いって何がきっかけだったのですか?
H!dE:サッカーを辞めてから大学生をやっていたんですけど、その時に渋谷駅とかで路上ライブをしている方を目撃したんですよ。それで、惹かれてしまって…。最初はストリートライブを見にいくっていうので、毎週友達と歌を聴きに行っている立場だったんですけどそれを重ねていくうちに、歌で想いを伝えるのってすごく素敵だなって感じてきたんです。この日!というきっかけの日はないですが、見ている間に僕も伝える側に行きたいなと思い始めて音楽の道に進みました。
──最初はご自身も路上ライブから始められたのですか?
H!dE:そうですね。作った曲は残しておきたいなっていうのがあったので、YouTubeにリリックビデオをアップしたりもしたし、後はストリートでどれだけ歌っていけるかなっていう活動を繰り返していました。
──歌詞も曲も書かれているじゃないですか、スクールに通ったりされていたのですか?
H!dE:最初音楽をやりたいってなったときに、何をして良いのかが全くわからなかったので、スクールに入る所からスタートしました。そこでキーボードやDTMやボイトレを受けたりして、自分の曲を作っていきましたね。最初の路上ライブなんかはカバー曲ばっかりでしたよ。(笑)
──H!dEさんのルーツとなる音楽はJ-POPが多いのでしょうか?
H!dE:そうですね。昔から流行りの音楽を聴いて育ってきました。
──自分が音楽を作るようになってからは聴く音楽は変わりましたか?
H!dE:自分が目指す場所にいるアーティストや、自分のスタイルと近いアーティストはよく聴くようになりましたね。キャッチ―でストレートな歌詞の曲を沢山聴いています。
胸キュンっていうのをテーマに、聴いてくれる人が何かキュンってするワードを作るように心掛けています
──新曲のお話しにいきますが、『Pinky Ring(うたものがたりコレクションver.)』はアレンジを変えられたのでしょうか?H!dE:歌詞はそのままなんですが、アレンジは変えました。『Pinky Ring』はピュアな恋愛ソングなんですけど、その温かいキラキラしたイメージには近くなったといいますか。僕が作りたいものになりました。
──今のバージョンの方が結婚というイメージが湧きやすいですね。
H!dE:そうですね。ウエディングソングっぽいというか、キラキラした感じにはなっています。
──同曲を書いた当時の事って覚えてらっしゃいますか?
H!dE:覚えてますね。4年前ぐらいだと思うんですが、この曲を書くきっかけになったのは、Pinky Ringの意味を教えてもらってからなんです。右手は幸せを掴めるように、左手は幸せが逃げないようにっていう意味があるらしくて、その時にこれを曲に出来るなって思いました。『Pinky Ring』は実話を元に作っている曲なので、当時の恋愛模様などを詰め込んでいます。
──「君の小指にキスをした」という歌詞がありますが、そのような体験も…?
H!dE:いやしてないですよ!(笑)それは歌詞です歌詞!!これは歌詞だから言えたことで、本当にしてないです。
──自分ってロマンチストだなって思う瞬間はあるんですか?
H!dE:歌詞を書くっていう上では、そういう胸キュンっていうのをテーマに、聴いてくれる人が何かキュンってするワードを作るように心掛けています。自分の恋愛ってなるとちょっとまた違ってくるかもしれないですね。
──どっちかっていうと失敗談みたいな方がリアルだったりするのでしょうか?
H!dE:そうですね。失恋ソングとかの方が。『Pinky Ring』の5年後のストーリーとして『アイコトバ~Pinky Ringの誓い~』があるんですけど、元々の物語は3曲なんです。『Pinky Ring』の後の曲で『Aitai~約束の場所~』があるのですが、この曲は『Pinky Ring』の二人が一度別れてしまって、その後に二人が抱える想いを書きました。この曲は自分の想いとリンクしながら作った覚えがありますね。
──今回の曲順はどういった点に意識しながら選ばれたのでしょうか?
H!dE:『Pinky Ring』、『アイコトバ~Pinky Ringの誓い~』を頭の方に持ってきているんですけど、この、うたものがたりの流れはそんなにバラバラではなく、9曲目『TOMODACHI』10曲目『KITTO』は繋がったストーリーになっています。あと、『Pinky Ring』、『アイコトバ~Pinky Ringの誓い~』の間に11曲目『Aitai~約束の場所~』と12曲目『キセキ~再恋story~』が本来はあるんです。そして13曲目からの残りの4曲が一つの物語になっていますね。その他に、応援ソングや1曲の物語の曲をアルバムの流れを考えて配置しました。順序が逆になったり離れていたりはそんなにないですね。自然に聴いてもらうような流れにはしました。
──2曲目の『アイコトバ~Pinky Ringの誓い~』はリード曲という事ですが、こちらのMVではH!dEさんも出演していますよね。MVでこうしたい!というイメージは最初からあったのでしょうか?
H!dE:アニメ―ションにするか実写にするかっていうのは、すごい悩んでいた部分ではありました。ここからH!dEとして進んでいく上で、ドラマ風にして、よりウエディングっていうものを伝わればいいなっていう想いで、実写にチャレンジしました。ベストアルバムのリード曲ですから、自分が歌っている姿を見てもらう事も良いタイミングだと思いました。MVを見る限りではわからないですけど、撮影の合間は結構ガチガチな状態でしたよ…。
──いつかH!dEさん自身が、彼氏役として出演して欲しいですね。
H!dE:そうですね。出来るならやりたいです(笑)
──「君の小指にキスをした」と同じぐらいのパンチワードはありますか?
H!dE:『Pinky Ring』の歌詞で「今は小指だけど一つの隣の指が輝くように」って言っているんですが、これはいつか幸せを掴みたいっていう事でPinky Ringを付けてずっと幸せが逃げないようにって思いを重ねてきた二人が、『アイコトバ~Pinky Ringの誓い~』で「となりで輝くタカラモノ」になるんです。僕の中ではここが良いなって思っていますね。結婚指輪っていう言い方をせずに、この表現をする事によって全てが伝わる気がします。