「オーダーメイド」って?
商品化された既存のデザインではなく、素材など全てを自分で選ぶこと。それがオーダーメイドだ。そうやって作られた物は世界で1つだけのオリジナルになる。だからこそ、好んで利用する人が多い。
自分のサイズや好みに合わせているので、使いやすく馴染みやすいと言うのも人気の理由にあるだろう。
「誰かさん」はいったい誰?
RADWIMPS通算9枚目のシングル『オーダーメイド』も、何かを1から作り上げていく楽曲。対話形式の歌詞は、聴いているとオーダーメイドを注文するシーンをのぞき見ているように感じる。8分の6拍子で歌われる「誰かさん」と「僕」の一コマで、作られていくのはなんと「僕」の存在そのもの。
では、「僕」をオーダーメイドしている「誰かさん」は何者なのだろう??
「僕」からの注文
オーダーメイド
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きっと僕は尋ねられたんだろう
生まれる前 どこかの誰かに
「未来と過去 どちらか一つを
見れるようにしてあげるからさ
どっちがいい?」
そして僕は過去を選んだんだろう
強い人より優しい人に
なれるように なれますようにと
『想い出』って何だか分かるように
≪オーダーメイド 歌詞より抜粋≫
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一番最初に瞳を、そして腕を脚をと次々に付け足されていく「僕」。ただ、商品を出されるままに頷いているだけかと思えば、そこはオーダーメイド。
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そして僕は過去を選んだんだろう
『想い出』って何だか分かるように
≪オーダーメイド 歌詞より抜粋≫
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きちんと欲しい物を主張している。人の体はこうやって作られるのではないかと思ってしまうのは、納得のいく理由があるからだ。口が1つだけの意味、心臓が左胸にある理由。
「自分の体の嫌な所も、自分が決めた(オーダーメイド)だから誇らしげに見せて」
決めた事を生まれてくる時には忘れてしまっても、人はそうして自分を形作っているのだろう。まだ見ぬ未来に思いを馳せながら。
「誰かさん」の正体
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「ほんとにありがとうございました
色々とお手数をかけました
≪オーダーメイド 歌詞より抜粋≫
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この楽曲は最後、様々な種類のオーダーメイドを終え、完成した「僕」の言葉で締めくくられるわけだが1つ疑問が残る。オーダーメイドを受けていた「誰かさん」とは結局、何者だったのかという事だ。
実際、この楽曲が発表されると「僕」の対話相手は過去の自分から彼女、親と諸説飛び交った。
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最後に一つだけいいですか?
どっかでお会いしたことありますか?」
≪オーダーメイド 歌詞より抜粋≫
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実を言うと誰かさんの正体は、この楽曲がリリースされる前に明かされていたりする。万が一まだ答えを知らない人は、最後まで「僕」のオーダーに付き合ってもらえばわかるはずだ。
ねぇ、神様?
●オーダーメイド / MV
TEXT:空屋まひろ