1. 歌詞検索UtaTen
  2. コラム&特集
  3. バンド
  4. cinema staff×アルカラ

【インタビュー】cinema staff×アルカラ「挑戦となったEP」”そび釣り”の思い出を最大限に (1/3)

4人組ロックバンドのcinema staffと3人組ロックバンドのアルカラが6月13日に、Split EP『undivided E.P.』をリリースした。今回UtaTenでは、cinema staffの飯田瑞規(Vo.Gt)とアルカラの稲村太佑(Vo.)の二人に、共作でEPを産みだした訳をじっくり伺った。

対バンの打ち上げがきっかけで親しくなった

――お二人の最初の出会いは、2009年のShibuya O-Crestでの初対バンだと思いますが、この頃のお互いの印象を教えてください。


稲村太佑:この当時僕は29歳で、cinema staffは当時20歳ぐらい。バンドで20代後半って、そこそこやっているイメージなんですけど、そんな中で20歳のやばいバンド出てきたって~って思いましたね。

当時はエモーショナルやオルタナをやっているっていう人は、気持ちが前に行けばちょっと雑でもいいやみたいな感じで。cinema staffのライブもなんとなくそんな感じだろうって勝手に思っていて、斜に構えて見ていたんですよ。
そしたらバチバチ歌上手いし、艶艶やし、めっちゃエッチやんって思ったんです。

飯田瑞規:(笑)

稲村太佑:リハを見てびっくりして、楽屋に行って話しかけたんですよ。「弾き語りとかやったらめっちゃ良いよ!」って伝えて。
でも当時彼らは大学生で、次の日テストだからライブが終わったらすぐ帰らないといけないみたいで、その時はあんまり関係値を持てなかったんです。「何がテストじゃこら」って思いましたけど…。(笑)

飯田瑞規:その後、2012年に3マンを一緒にやったんですけどそれが凄くかっこよくて。その翌年に僕等の主催でアルカラを名古屋、大阪公演に誘わせてもらったんですよ。それがきっかけで仲良くなって。

稲村太佑:13年の時に一気に出会った感ありましたね。

飯田瑞規:アルカラは昔から勿論、知ってましたし、演奏がズバ抜けて上手いバンドでもあるし。太佑さんのこのキャラもそうですし、エンターテイナーとしてのカッコよさ、バンドマンにも好かれる最高な演奏。
玄人向けでもあるしお客さん向けでもある色んな所で愛されるバンドっていう印象です。


――会った瞬間に連絡先を交換したり、飲みに行かれたりしたのですか?


飯田瑞規:打ち上げですかね。打ち上げで仲良くなれるバンドとなれないバンドが結構あるんですよ。好きでも仲良くなれなかったりとか。
でもどっちも好きになっていて惹かれるものがあったんだと思います。それですぐ仲良くなりました。

稲村太佑:名古屋公演に呼んでもらって秒でしたね。最初「打ち上げを、名古屋と大阪で一本ずつやります」っていうのが凄く固い感じだったんですよ。それでこれ仲良くなれるかなー?どうしようかなーって思っていた中で、「名古屋と大阪どっちにしますか?」って言われたんで「早く飲みに行きたいから名古屋でやろうよ」って飲みに行ったんですよ。

そこで「自分らめっちゃかっこええやん」っていう話をしたら、それでバーンっとハマって。その次の日の大阪公演でも打ち上げをしてましたから。

飯田瑞規:この時からcinema staffのギターの辻が、太佑さんにどハマりしちゃって。まるで付き人みたいになったんですよ。

稲村太佑:舎弟ですね(笑)そこから呼んで呼ばれてみたいなものが、始まったかなっていう感じですね。


――最初からフィーリングがあったんですね。

飯田瑞規:そうですね。だからこれだけ誘ってもらったし、遠くに一緒に回ったりしました。遊べるからですけどね(笑)


アルカラとciname staffのスプリットEPが実現した経緯とは

――それから、対バンをしていく内に2018年の4月1日のエイプリルフールに、両バンドのHPからグループを統合して「cinema staff×アルカラ」として活動していくという前代未聞の発表をされましたが、この話が生まれた経緯を教えてください。


飯田瑞規:これは2018年にcinema staffが、新しい事をしたいっていう想いがあったので、アルカラとのツアーのときに、「アルカラとスプリットを一緒に出せたらいいね」みたいな話をしてたんです。それを実現してみないかという事になり、アルカラが快く引き受けてくれて、その発表のタイミングをずっと伺っていたんです。

それで4月1日にエイプリルフールとして昔ながらの魔法のiらんどをHPにして発表し、翌日には「スプリットEPをリリースします」という事を明らかにしたんです。

稲村太佑:当時バンドマンはみんなガラケーを使って、魔法のiらんどでやっていましたよ。むしろパソコンでHPを作れるバンドマンなんておらんかったよな。

飯田瑞規:いなかったですね。高校生たちもみんな魔法のiらんどで、相互リンクをお願いしたりとかもしていたし。

稲村太佑:管理人様、不適切でしたら削除お願いしますとかね。

飯田瑞規:スプリットEP自体が、自分たちが学生の頃によく流行っていたものというか。その当時に得たものを取り入れて、4月1日に出したという感じですね。


――お二人のバンドのファンの方からは、相当な反響があったのでは?

飯田瑞規:ありましたね。


稲村太佑:アルカラのサイトでは今日どのくらいのアクセスが来たかとか、調べる事が出来るんですよ。それで、cinema staffとの記事がどれくらい読まれたかなーって思ってみたら普段の10倍くらい来てて。一日でそんないっぱいの人が来る事はないんで、びっくりしましたよ。

アクセス数って、グラフ線でわかるんですけど、その日だけ一気に山のようになっているから、他の所が逆に少なく見えるんですよ。「なんやこれ!」って(笑)それぐらいファンの方にもハマったんちゃいますかね。

そういうのがトピックスとして出せたのが、凄く良かったですし、その真相のオチとして、スプリットを出して。嘘やけど嘘じゃなかったみたいな、となりのトトロの夢だけど夢じゃないみたいな。

全員:(笑)

稲村太佑: 今は自分たちの曲をインターネットであげたりだとか、誰でも音楽を発表できる時代になっていると思うんですよ。だからスプリットを出すって考えになるのは、すごくなりにくい時代だとは思っているんです。

そういうのが退廃的になるっていうのは、当たり前の事であって、僕等はEPやVAっていうオムニバスCDとかを買ったりしてアーティストを知ってきた所の時代の良さを、今やからこそアルカラとcinema staffでやるっていうのがカッコ良いなって思ったんです。

シネマがすごく努力してくれて、色んな話をつけて、船を用意してくれている状態だったんですよ。「あとは乗ってください」っていう。俺らはワイワイしながらいつかやりたいな!っていう感じだったんですけど、ここまで彼らは本気やったんや…って思ったんです。

全てが面白いし、カッコいいし、時代が合ってないからこそ今この2バンドでやるべき事なんだなっていう所に行きついて。

飯田瑞規:スプリットって大体が同じレーベルでやるんですよね。全く違う所から出すってことはなかなかないと思うんですよ。レーベルの垣根を越えて出そうっていう意味がこのタイトルでもある『undivided』。分かたれていないっていう意味があるんです。

稲村太佑:これ以降流行ると思うんで、いや流行らないと思いますけど!

全員:(笑)

稲村太佑:でも羨ましいなって思っている人は沢山いると思います。やりたくても出来ない事はあると思うし。単純にリスナーの方にも影響はあったと思いますし、同じくバンドをやっているバンドマン側にも影響があったと思います。

次ページ : 共作ソングの歌詞は‟そび釣り”の思い出を書いたもの!?

cinema staffオフィシャルサイト http://cinemastaff.net/                                      アルカラオフィシャルサイト http://arukara.net/

この特集へのレビュー

この特集へのレビューを書いてみませんか?

この特集へのレビューを投稿

  • ※レビューは全角500文字以内で入力してください。
  • ※誹謗中傷はご遠慮ください。
  • ※ひとつの特集に1回のみ投稿できます。
  • ※投稿の編集・削除はできません。
UtaTenはreCAPTCHAで保護されています
プライバシー - 利用契約