タイアップ、販売形式について
2/11(月)から全国の各局ラジオにてオンエアされ、2/15にリリースされた配信限定シングル「808」。
「STAY TUNE」に続き、2度目のホンダ“VEZEL”のCM曲としてタイアップが決まった。
CMに出てくる車のナンバーも808になっている。私はSpotifyにてダウンロードし、じっくりと聴いてみた。
音楽性について
これまではジャズやソウルを組み合わせたロックの色が強く、ホーンやギター&ベースが際立つアレンジ、グルーヴィな楽曲が多かった。今作はディスコ・ファンク調の1曲になっていて、一度聴けばSuchmosらしいと感じるが同時に新しさも感じさせられる。
イントロのキーボードや、16符をベースにしたリズムギターなどは特にディスコ感がある。
さらにこれまでの代表曲はミドルテンポがほとんどで、横ノリで楽しむ楽曲が多かったので、踊りやすい曲調になっていることにも注目したい。
歌詞について
タイアップ用で作成されたのか、サビが何度も繰り返されるシンプルな曲であるが、サビの“everything is everywhere”=「すべてがどこにでもいる」の意味が気になるだろう。彼らは他の曲や雑誌のインタビューなどで「まわりと同じような行動しようとする人間」に対し嫌悪感を抱いているような発言をしている。
例えば「TOBACCO」の“実際誰もがそう 言いなりなら簡単だって”“有能奴隷根性”だったり、「STAY TUNE」の“ブランド着てるやつ もうgood night”“広くて浅いやつ もうgood night”などである。
今まではストレートに書いていたが、今回は英語にすることで扇情的な表現を避けているようだ。
言いたいことがブレない彼らなので、マンネリしないように変化をつけたいという意図と、ここ最近のライブで海外でも活躍したいと宣言しているように、そのあたりも意識しているのかもしれない。
まとめ
新曲「808」について、音楽性と歌詞から考察してみた。タイアップということでいろいろな縛りがあったかもしれないが、Suchmosらしさはそのままに、新たに引き出しが増えたような印象を受けた。
TEXT:佐古 麻美(@名古屋)