曲順は『Moonlight』を最初にしたかった
──曲順はどのようなこだわりを持って決められたのですか?Anly:『Moonlight』を最初にしようと思っていたんですよ。だけど『DREAM ON』が一番最初の方が良いってみんなが言ってくれたので、変えました。その後は最初から相談していた通りの曲順になりましたね。
──最後に『北斗七星』を持ってきたのも、落としどころを意識された感じが。
Anly:そうですね。絶対ここに帰ってきたいなっていうのはあって。やっぱり大事な曲ですし、この『LOOP』というアルバムの中でも違う空間を作る曲だろうなって。みんなが聴きたいっていう時に聴いてくれれば良いなって思っています。
──『Moonlight』の歌詞の女性って強めですね!
Anly:そうですね!クラクラクラクラ言っていますし!(笑)
──『Kiss me in the car』って3回繰り返している所もカッコいいですし!
Anly:ノリです(笑)これも、ライブで育ててきた曲で。みんなが「この曲良いですね~」って言ってくれていて。『北斗七星ツアー』から歌っているんで、結構時間は経っているんですが、いつ歌っても新鮮な曲です。だから1曲目にしようかなって思っていたので。
──この歌詞は、Anlyさんの等身大でしょうか?(笑)
Anly:(笑)そこはミステリアスでいきましょう!!
──ご自身で特に気に入られている歌詞ってありますか?
Anly:私歌っていてすごく楽しいのは、「前の前の前の前の彼女の話だって」ですね。そういう事気にしていませんよって感じが面白くて!
──メロディーと一緒に考えているときに、浮かんだ部分なのですか?
Anly:こんな感じ!って浮かびました。これ絶対入れようって!私の父にこの曲を聴かせたら、「Milkyway」っていう天の川っていう単語も入っているし、「現代のなかなか会えない人が久しぶりに会えた休日っぽくて、織姫と彦星だな」って言われて(笑)純粋だなって思いました。
──お父さん可愛いですね(笑)今作は曲が出来たときに、ご両親に聴かせたりしたんですか?
Anly:私の親が聴いた事がない曲が沢山入っています。本当に新しい曲をいっぱい入れましたので。なかなか東京のライブにも来れないので、初めて聴く曲も多いだろうと思います。今回気に入っているのが、『この闇を照らす光のむこうに(“LOOP”Ver.)』で・・・
──『この闇を照らす光のむこうに(“LOOP”Ver.)』は音にフォーカスされている感じがまた全然違ったように聞こえますね。
Anly:サビとかでなんとなくなる不思議なピアノの音とかも凄く好きで。歌詞も足したりとかしてて。新たな印象を受けながらも、この曲を感じてもらえたらなって思っています。
英語の「Want to honestly tell me tell me.そのココロ正直に LaLa Love is answer to everything Why don’t you let it go?」はループペダルで回せるように書きました。
──ループペダルを使う事を前提に歌詞も書かれていくようになるんですね。
Anly:デモとかも、ループさせていました。
沖縄の夏をイメージした『OKINAWA SUMMER STYLE』
──『OKINAWA SUMMER STYLE』は割と新しい曲ですか?Anly:そうですね。一番みんなが聴いた事がない曲です。これは沖縄の夏をイメージした曲で。
──こんな青春を送りたい!って思わせてくれますね。曲もキラキラしていてポップ調な。
Anly:(笑)みんなビーチパーティーとか大好きなんですよ。今回のアレンジは、『カラノココロ』をやってくださったLouisさんにやっていただきました。
みんなで楽しくワイワイやっている感じが出ています。沖縄の掛け声として、「Huh yea yea sa sa!」って入れてみたりとか、沖縄の人も聴いていて楽しいだろうし、沖縄以外の人たちも沖縄の風を感じられるような曲です。
──「2人で過ごせるって思ってたのにあつまりだしたmy friends」って書かれていますが、最終的に楽しくなっちゃう!んですよね(笑)
Anly:結局、楽しい~みたいな感じです(笑)
──沖縄の人って毎晩こんな感じっていうようなイメージです。お酒を凄く飲みそうですし!
Anly:親がそんなに飲まなかったので、私も飲まないほうです。だけど周りが凄いスピードで飲むので、毎回「大丈夫?」って思います。本当に肝臓が心配です(笑)そういう沖縄のワイワイ感が出たらいいなって。ちなみに最初の海の音は伊江島の海の音です。
──本物の海の音を使っていたんですね!
Anly:結構難しかったですね。こだわった部分です。船が通るから、船が通らない瞬間に録音したり。
──沖縄の修学旅行前とかに聴いて欲しい曲です。ちなみに高校生の頃の修学旅行ってどこに行きましたか?
Anly:いいですね!修学旅行がなかったんですよ。体育館に集められて「修学旅行行きたい人!」って集められていたんですけど、結構行きたい人少なくて「なし!」って言われてしまって(笑)どっかの国の選挙か!?って驚きました(笑)
私のありのままを詰め込んだ一枚
──『Distance』は本当に美しい楽曲ですよね。Anly:ありがとうございます! Jeffさんが以前、私が楽天球場で国歌斉唱をした事を覚えてくださっていて、『Venus』のアレンジが終わったぐらいに、「今度メイジーケーというエアリーなアーティストと、やるんだよね。それでメイジーが来日するしたときに、日本人とコラボしている曲を入れたいんだ。Anlyちゃんどう?」って言われたのがきっかけで、始まった1曲です
。日本語の歌詞は私が書いているのですが、曲はJeffさんが既に作っていたので、それに合わせました。久しぶりにこういう曲を歌ったので、自分自身でもこういう曲を作るのもいいな!って思いました。
──英語の歌詞はメイジーさんも書いているんですか?
Anly:メイジーさんとJeffさんが一緒に書いたって言ってました!
──英語の歌詞に、日本語を乗っけていったのでしょうか?
Anly:日本語の方が早くて。メロディーが出来ていて、Jeffさんがアメリカに行く前に、日本語を作っておこうってなっていて、作りました。英語は後からですね。
発音とかも難しかったんですけど、メイジーさんの声の透明感に影響を受けて声がいつもより伸びた感じがして、とても楽しかったです。メイジーさんとは来日するまで会った事がなかったんですけど、会って歌ったら凄く良い声だなって思いました。
──すごい経験ですね!
Anly:これも『Distance』ループペダルでやりました。
最後に…
──今回のアルバムはAnlyさんにとってどんな一枚になりましたか?Anly:このアルバム自体がは、私の今のありのままを詰め込んだ一枚になっています。色んなアルバムを作っていく上で、ここが一つの原点。自分が信じた音や歌詞を書いていいんだよっていうメッセージをくれると思いますし、このアルバムの中で私が何回も聴いているのは、『Venus』という曲で、名前の通りに見守ってくれている、自分を愛して欲しいとかそういう想いがあります。
そういう曲が1曲あるだけで、このアルバムが私の中でもループしていくと思います。楽曲を手にとってくれた人がに、曲が寄り添ってくれたら嬉しいです。
──『Venus』は他の楽曲と比べて歌詞が短いですね。
Anly:そうなんです。音数が少なくて、作っているときは大変でした。結構ディスカッションをしながら作ったんですよね。短いからこそ難しいけど、一つ一つに想いが込められた曲だなって。
──Anlyさん自身、こんな風に悩まれる事はあるんですか?
Anly:ありますね。そういう日もある。自分が落ち込んでいるときに、友達から「今日全然ダメだった」ってLINEが来たとしたら、さっきまでの自分の落ち込みは何処にいったんだって感じになって、「大丈夫だよ!明日はきっと上手くいくよ」って言えちゃうんです(笑)人を勇気づけられるまでになっちゃって。
誰かが落ち込んでいると、逆に誰かを支えたくなっちゃうんです。そういう支え合いがこの曲のテーマというか、見守りあっている。『Venus』を見つめる人もいれば、『Venus』を見つめてに見守られている人もいるかなって。
──最後にツアーへの意気込みをお願いします!
Anly:ループペダル演奏を主にやるループセットは、アルバムを聴いてきた人が、イメージ変わる部分もあるかもしれないけれど、その場でみんなと作っていくライブにしたいと思っています。
距離感が遠くて面白いライブもあるけど、私はみんなと一緒に音楽を作っていくこの空間が楽しいので、ループセットもぜひ来てほしいです。
アルバムの音を再現したバンドセットはまたちょっと違う雰囲気があると思うので、出来ればどちらも楽しんでもらえめたらいいなって思います。今回から学割とを導入して、高校生以下の学生には、学生証を提示していただければ、二千円キャッシュバックすることになりました。だから学生さんにも楽しんで欲しいです。ちょっと大人な曲に触れてみるのも良いと思うので、ぜひ来てください!
TEXT:愛香
PHOTO:片山拓
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