吉沢亮が好き…?
――続いて『You Your Yours』です。You Your Yoursなんて言葉を発したのは中学生以来です(笑)、英語の授業でありましたよね!?
足立佳奈:I my me mineとか(笑)
――そうそう(笑)かわいいタイトルですね。これは、新井さんが作詞もされているんですね。
足立佳奈:デビューしてから約1年、新井さんと一緒に過ごさせていただいて。新井さんが私になりきったという。私らしさを引き立たせるものを作ってくださいました。
――分かります!足立さんのイメージ通りというか。
足立佳奈:嬉しい!ありがとうございます。
――足立さんのことをよく知っていらっしゃる方が書いた歌詞なんですね。曲の最初に入っている「はぁ」ってため息のようなところがすごく可愛かったです!レコーディングのときはどんな感じだったんですか?
足立佳奈:照れながらでした(笑)。「これ、あってますか~?」とかって言いながら。
――実際、この歌詞で書かれているような恋愛をしたときのモチベーションや気持ちみたいな部分は、足立さんに近いですか?
足立佳奈:まさに大学の友達と話すことだなと。例えば、「この俳優さんはめちゃくちゃかっこいいよね!」とか、「もしこの人とデートできるならどうする?」とか、「一緒にいられるなら何をしたい?」とか、くだらない日常の会話なんですけど。それが本当にぎゅっと。
――年をとって擦れてくると現実しか見なくなってきちゃうから(笑)、すごく良いなぁと思います。妄想して楽しくなるのって良いですよね。
足立佳奈:はい(笑)。これを好きな人に会う前に聴いてほしいです。「好きで好きで好きで」って聴きながら待ち合わせ場所向かって、その人がいると、“ほんと好きっ!”ってなると思います(笑)!
――かわいいなあ…(笑)。「勘違いがたまに羨ましい」って歌詞の部分では、ガラッとメロディーが変わって急に、思いの丈をバーッと吐き出す感じがありますよね。表情をつけられた部分だったと思うのですが、レコーディングはいかがでしたか?
足立佳奈:本当に目の前に想像している人を置いて歌うというのをすごく意識しました。
――今、好きな人がいるんですか?!
足立佳奈:好きな人はいませんけど、憧れている俳優さんがいます。私、最近、吉沢亮さんがすごくかっこいいなと思っていて。それこそ大学の友達と話しているような(笑)。
――おぉ!可愛らしいエピソードをありがとうございました。では、この曲からも足立さんのお気に入りの歌詞をご紹介お願いします。
足立佳奈:「君を好きで好きな気持ちは誰にだって負けない」という最後のサビの頭が良いなって。ちょっと音楽が静かになって落ちサビみたいな感じになるんですけど、ここはキュンとくるなと。好きなことを好きと言えないけど、誰にも負けないという女の子のかわいらしさ、強さがあるなと思います。
――ちょっとうじうじしていたけど、この落ちサビで急に決心するかのように強くなる感じが良いですね。
足立佳奈:はい。
作詞作曲の『あの日に戻れるなら…』
――では、足立さんが作詞作曲をした『あの日に戻れるなら…』のお話に移りたいと思います。これは、静かな終わりを感じさせるメロディーですね。このアレンジのイメージは足立さんの中に最初からあったんですか?足立佳奈:そうですね。いろんな後悔が続くんです。まずはじめに、サビの「素直になれれば 私は 良かったかな」という歌詞を思いついて。本当に私って、まずお母さんに対してひどいんですよ。その思いを歌だから素直になれる、向き合える部分もあって、お母さんに向けて書きました。
でも書いていたら、お母さんだけじゃないなと思って。今まで、前に好きだった人のこととか、友達のこととか。友達だと、当たり前の存在すぎて、「今日はありがとう」が言えなかったとか。そういう本当に些細なこと後悔が重なってきて1曲に仕上がりました。
だから、素直になれないもどかしさをぎゅっと詰めた曲かな。
1stアルバム『Yeah!Yeah!』
――なるほど。恋愛の曲に聞こえがちだと思いましたが、足立さんはそれに限定はしていないんですね。
足立佳奈:そうですね。でも、恋愛の部分もあれば、お母さんの部分もあれば、友達の部分もあるので。三つの要素が自分の中であって。受け取る方次第でどんな捉え方にもできるかなと思います。
――今回はいろんな後悔を1曲にされたということですけど、例えば、お母さんに歌っているのは、特にどの歌詞の部分なんですか?
足立佳奈:2番です。
――ああ!!時計なくしちゃったんですか?!
足立佳奈:はい。しかも何も言わずに、めっちゃ高そうな時計を…。昔、ママが誰かからもらった時計を私が学校にしていったんですけど、気づいたらなくて。その時は「ま、いっか!」って思ったんですけど、この間ママにそれを言ったら、「なんてことしてくれるの!」と怒っていました。
――お母さんにはよく怒られます?
足立佳奈:もう毎日。
――こうやって曲を書くときに自分の気持ちと改めて向き合うじゃないですか。そうすると、お母さんとの関わり方みたいなのって変わってきたりしますか?
足立佳奈:ぜんぜん変わらないです。それで発散しちゃうというか。解決したと思っちゃうので。行動に移さず、音楽だけで終わっちゃう。
――なるほど。お母さんは足立さんの曲を聴いて、曲について話したりとかされるんですか?
足立佳奈:いや。極力そういう話はしないんです。喧嘩になっちゃうので…。でも、お兄ちゃんには「お前、素直になれよ」って言われました。この「素直になれれば 私は」っていう歌詞をギターを弾きながら、家で歌っていたら、「それはおかしいだろ。行動で示せ。」って(笑)。
――(笑)でも、お母さんも自分に歌ってるのかなって思いながら聴いているのかな。
足立佳奈:そうだと思います。それは言ったので!
――言ったんですね!その時のお母さんの反応は?
足立佳奈:「また嘘ばっかり」って。
――それはきっと照れてる!(笑)
足立佳奈:この間も「いい加減、嘘はやめなよ」と。嘘じゃないし…。