神秘のベールに包まれた彼女
独特のハスキーな歌声と温かい歌詞で私達を魅了したZARD。メディアには出ない事でも有名で、亡くなった今でも彼女は神秘のベールに包まれています。
世間ではZARD=坂井泉水と言う方程式がありますが、その方程式は2007年に彼女がこの世を去った今でも健在です。
彼女の死後、多くの未発表曲がリリースされ、今もなお愛されている曲が多いお陰か、時々彼女の曲をテレビや街中等で聴くと、もう7年も前に亡くなっているなんて、まるで嘘みたいに感じてしまいます。
そんな彼女ですが、歌手になるまでには紆余曲折あり、女優やレースクイーン等で生計をたてていたそうです。レースクイーン時代の同期には岡本夏生がいました。その後苦労して念願の歌手になった彼女は、次々に名曲を世に送り出しました。
24時間テレビでお馴染みの『負けないで』は勿論、彼女の曲は、どこかで耳にした事がある曲が多いと思います。
その中でも、『心を開いて』はファンが多いのではないでしょうか。この曲は爽やかな曲調ですが、恋人を包み込むような優しさ、好きな人に歩み寄る実直さ等、女性がリスペクトする女性の姿が描かれている気がします。
心を開いて
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人と深く つきあうこと
私もそんなに
得意じゃなかった
でも あなたを見ていると
私と似ていて
もどかしい
そういう所が
たまらなく好きなの
≪心を開いて 歌詞より抜粋≫
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この歌詞の女性は、自分に自信があったり、誰とでも簡単に打ち解けてしまうような女性ではありません。どちらかと言うと、コンプレックスを抱え、どちらかと言うと内向的な女性でしょう。
そんな決して完璧ではないところも聴き手が共感する要因なのだと思います。
そしてそんな自分と似ている部分を持つ人を好きになってしまう気持ちも共感できます。自分も同じ事で辛い思いをしたから、相手がどんなに辛い思いをしているか、今どれだけ頑張っているか、凄く理解出来てしまう。
だからこそ、寄り添いたい。だからこそ、心を開いて欲しい。そんな甘酸っぱい気持ちが伝わって来るようです。
彼女だからこそ、書ける歌詞
きっと彼女自信もどこか内向的な性格の持ち主だったのではないでしょうか。
歌のみで勝負する事の他に、もしかしたら露出する事をあまり好まなかったのかも知れませんね。
売れる前の露出も、歌手で独り立ちする為の苦肉の策だったのかも知れません。だからこそ、人の心に寄り添うような歌詞を書けたのかも知れませんね。
早くこの世を去ってしまった彼女ですが、彼女の曲が聴けるこの時代に生まれて、本当に良かったです。
TEXT:rie-tong