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本当の自分を出せない人に贈るクリープハイプ『二十九、三十』

クリープハイプ『二十九、三十』には、タイトル通り29歳から30歳になる節目に自分の生き方について悩み、葛藤する1人の人間が描かれている。

人間関係に疲れた時に寄り添ってくれる歌詞


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嘘をつけば嫌われる
本音を言えば笑われる
ちょうど良い所は埋まってて
今更帰る場所もない
≪二十九、三十 歌詞より抜粋≫
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最も共感を抱く人が多いであろう4行の歌詞。

今まで親しくしてきた人でも、1回の嘘で今まで築き上げてきた関係が壊れてしまう時もあれば、意見を求められた時に、自分の思っていることをそのまま述べると、馬鹿にされたり笑われたりすることもあるから人間関係は難しい。

人との関わりにおいて、社交辞令のごとく相手に気を使って話したり、本音は伏せてその場の状況に合わせて意見したりという場面に多く直面する。

そんな時に、思ったことを声に出して言えずモヤモヤしている人間性が表現されていて、『自分も同じだ』と感じる人は多いのではないだろうか。

ポジティブな考えに導いてくれる


ネガティブなことを考えてしまうのは悪いことではない。ネガティブな考えは、“本当の自分は何なのか?”と自己分析する際に必要なことでもあるからだ。

ただ、物事を毎回ネガティブに捉えていると、生きていくことがしんどくなってしまう。

この歌詞のように生まれ変わった自分を想像してみることで、ポジティブな思考回路に持っていくのもいいかもしれない。

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もしも生まれ変わったならいっそ家電にでもなって
空気清浄機とかなら楽してやっていけそうだな
何も言えずに黙ったまま空気を読んだ振りをして
遠くから見てるだけの俺みたいだし
≪二十九、三十 歌詞より抜粋≫
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今の自分と空気清浄器を重ね合わせた表現は、ユーモアがあり、自虐的でもある。

生まれ変わったら自分以外の何者かになりたいと考えた。辿り着いた想像の先には人間ではなく、自分の性格に似ている家電がいたのだ。

このことから、自分自身を嫌いになりきれない自分がいることを受け入れ、「あーなんかもう恥ずかしい位いける様な気がしてる」という歌詞からは、今の自分を変えるんだという意気込みも伝わってくる。


19歳から20歳は、不安よりも社会人の仲間入りをすることへの希望がある年齢だ。

社会にもある程度慣れ、お金を稼ぐために仕事へ行って家に帰るという毎日に嫌気がさしてくることも多い29歳から30歳。そんな年齢に差し掛かる人の心情を思い描いて書かれた歌詞だが、今を生きている人であれば、誰もが共感できる部分が含まれている。

●クリープハイプ / 『二十九、三十』


TEXT:蓮実 あこ

【クリープハイプ プロフィール】 2001年結成。2009年11月に現メンバー体制となり、本格的に活動をスタートする。 2012年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。 2014年に初の日本武道館2days公演を開催、 2018年5月にも約4年ぶりとなる2度目の日本武道館公···

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