胸キュン確実!「君に届け」
胸がキュンキュンしてしまう純愛ラブストーリー「君に届け」。その人気は凄まじく、〈実写化してほしい漫画作品ランキング〉では常に上位をキープしてきた。
ファンの願いが通じ、2010年には映画が公開。主演に多部未華子と三浦春馬を迎え、原作に沿った名ストーリーとなっている。
“本当に大切な想いは、ゆっくりと伝えればいい。”
キャッチコピーにも表されているように、恋も友情もゆっくり進展していく今作。名前とは裏腹に見た目が暗い主人公:黒沼爽子が、自分とは正反対のクラスメイト風早翔太との交流をきっかけに、一歩ずつ成長していく姿。
これには思わず「がんばれー!!」と応援したくなってしまう。人の恋ながら純粋に応援できるのは、フィクションだからと思うかもしれない。しかし、観た人を優しい気持ちにさせる力が今作にあるのは確かだ。
坂井一生も愛読
この映画の主題歌を担当したflumpoolメンバー、坂井一生も「君に届け」の愛読者である。原作と脚本の両方を読んで作られたという楽曲は、同名タイトルに相応しい届けたい!という気持ちで溢れている。
ミュージックビデオにおける、校庭でのライブシーンは関東の某中学校を借りて撮影。ファンクラブで募集した200人の高校生と共に熱いパフォーマンスを展開している。
君に届け
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つぶらな瞳も
鼻にかかる じゃれた声も
その小さな手も
上手く笑えない君が 笑えば
あの日見た夢がまた一つ 叶う
≪君に届け 歌詞より抜粋≫
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君に逢えたこと 本当によかったと
そう言える その笑顔を守りたい
来年も 再来年も 今以上に 君が好きで
それぐらい 僕のすべてで
僕にしか言えない言葉を 今 君に届けたい
≪君に届け 歌詞より抜粋≫
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人目を全く気にせず、2人の時間を過ごす濃密なカップルをたまに見かける。「キス動画」なるものをインターネットにアップするカップルも増えてきているくらいだ。
相手に夢中だからこそできるのか、自分の幸せを周りにアピールしたいのか女子高生の間では流行にもなっている。SNSなどで、見た人から羨ましがられることに喜びを感じるカップルもいるらしい。
そんなカップルを見ていると、蝉のように短い恋を急いで謳歌しているように感じる。蝉と違うのは2人だけの世界さえ超えて、周りにも幸せを認めてもらえないと満足が得られなくなってしまった事だ。
誰かに見せつけておかないと、好きという気持ちが続かないことを暗示しているかのようにも思える。
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来年も 再来年も 今以上に 君が好きで
≪君に届け 歌詞より抜粋≫
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信頼した上での愛の告白
『君に届け』は、そんな刹那的な恋愛ではなく先の見えない未来まで変わらない気持ちを歌っている。
この楽曲にあるのは、相手の気持ちがわからなくて確認するように囁く愛の言葉ではない。お互いを信頼し合っているからこそ届ける、愛の告白なのだ。
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僕にしか言えない言葉を 見つけたから
心まで交わしたい想い 君に届けたい
≪君に届け 歌詞より抜粋≫
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結婚をした夫婦ではないけれど、恋愛の時点でここまで相手に想ってもらえたら…。嫉妬にかられる事なく、穏やかな恋愛を育んでいく事ができるのかもしれない。
●君に届け / MV Short Ver.
届け、この想い。
『君に届け』だが、flumpoolがリリースした楽曲の中でも一番高いキーを誇る。その前にポリープ手術をしたボーカルの山村隆太にとっては少々歌いづらいナンバーだ。しかし、たとえ声を出すのが辛くても歌い届ける、これぞまさに「届け、この想い!!」である。
“君に言えずにいた「I love you」”、これを機に一緒に届けてみませんか?
TEXT:空屋まひろ