彼の彼女に対する気持ち
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たった一度の たった一人の 生まれてきた幸せ味わってるんだよ
今日がメインディッシュで 終わりの日には甘酸っぱいデザートを食べるの
山も谷も全部フルコースで
気が利くような言葉はいらない 素晴らしい特別もいらない
ただずっと ずっと側に置いていてよ
僕の想いは歳をとると増えてくばっかだ 好きだよ
分かってよ 分かってよ
≪カタオモイ 歌詞より抜粋≫
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人生をフルコース料理に例えているわけだが、メインディッシュの今日が一体何の日なのだろうか?
メインディッシュは見た目や味も特別で、お腹も気持ちも満たしてくれるものだ。
だからきっと、メインディッシュの今日とは、彼が自分を幸せな気持ちにさせてくれる彼女に出逢い、恋に落ちた日だろう。他のメロのどこをとっても狂おしいくらいの彼女に対する思いが描かれている。
そして、サビの最後には「分かってよ 分かってよ」が必ず付くことから、自分がどれだけ彼女を好きかをという事を彼女に知って欲しいという強い想いが伝わってくる。
「僕より先にどこか遠くに旅立つことは絶対許さないから」
彼の気持ちの中には、このように若干自分本位なところもある。自分の気持ちばかりを押し付けて、彼女の気持ちも考えているのかと思うが、そんな心配はいらない。
サビではちゃんと彼の気持ちに応えるかのように、彼女の彼に対する気持ちが描かれている。
彼女の彼に対する気持ち
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ねえ、Darlin' 夢が叶ったの
お似合いの言葉が見つからないよ
Darlin' 夢が叶ったの
愛が溢れていく
≪カタオモイ 歌詞より抜粋≫
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メロ部分の彼の気持ちと比較すると、たった4行の短い歌詞に込められた彼女の気持ち。
「Darlin’」は和訳すると、最愛の人になり「愛が溢れていく」という歌詞から、彼女は彼のことを愛しているということが、十分過ぎるくらいに伝わってくる。
叶えられた彼女の夢とは、彼と付き合えることになったということ。恋が成就した自分自身にかけてあげられる、言葉が見つからないくらいの嬉しさが表現されているのだ。
『カタオモイ』の理由とは?
「片思い」と漢字表記にすると、彼の彼女のどちらか片方しか恋心を抱いていないという意味に捉えられるが、「カタオモイ」とカタカナ表記にすることで、聴き手に捉え方の選択ができるようにしているのだ。
では、「片思い」以外に考えられる捉え方と何か?
それは、お互い片思いだと思っていた男女が、両思いだと知り、より深い愛を持って想い合う“固く結ばれた愛”のことだ。
TEXT 蓮実 あこ