世界を魅了するEd Sheeran
ギター1本で自在に歌をつむぐシンガーソングライター。古今東西、多くのシンガーが活躍してきましたが、いまもっとも勢いがあるシンガーソングライターといえばエド・シーラン(Ed Sheeran)を置いて他にいません!2019年4月に来日を果たす人気者、エド・シーランの魅力をたっぷりご紹介します。
世界が注目!
エド・シーランは本当にすごいんです。2017年発売の最新アルバム『÷(ディバイド)』に収録の『Shape Of You/シェイプ・オブ・ユー』は国内だけで1億回再生を突破!ミュージック・ビデオの再生回数も40億回を超えており、いまもっとも聴かれているシンガーソングライターと言っても過言ではありません。
どうです?来日する前にエドをもう少し知りたくなったのではないでしょうか?
さらに深く彼の秘密を探っていきます!
エド・シーランって何モノ?
Ed Sheeran(エド・シーラン)という名前や曲を耳にした人は多いと思います。でもどんな人かときかれると意外と知らないもの。まずはプロフィールからチェックしていきましょう!生い立ち
1991年2月17日イギリス生まれのEd Sheeran(エド・シーラン)。両親と兄に囲まれて育った少年時代の記憶は『Castle On The Hill/キャッスル・オン・ザ・ヒル』(『÷(ディバイド)』収録)でも描かれています。あるとき、エドは父に連れられてシンガーソングライター、ダミアン・ライス(Damien Rice)のコンサートへ。終演後に会ったダミアンから曲作りをすすめられます。この運命的な出会いをきっかけにエドの音楽人生が始まりました。
吃音を改善するためにJay-Zやエミネムなどのヒップホップを好んで聴いていたエドは、ラッパーがミックステープをリリースするように自作のデモテープをつくりはじめます。
そして16歳のとき、これからの人生をシンガーとして生きることを決意したエドはギターを手にロンドンへ向かいます。
放浪生活~デビュー
ロンドンで音楽のコースを学んだエド。家賃が払えなくなり一時はホームレス生活におちいりますが(地下鉄の中で寝起きしていたことも)、それでも毎日のように演奏をつづけ年間300本を超えるライブを敢行!そんな中2010年にライブで訪れたロス・アンジェルスで俳優のジェイミー・フォックスのラジオ番組に出演。同じころ、地元イギリスではエドの人気がじわじわと高まっていました。そしてジェイミーのプッシュもあり、ついにメジャーレーベルと契約!
メジャー1stアルバム『+(プラス)』からの先行シングル『The A Team/Aチーム~飛べない天使たち~』は穏やかな曲調と対照的な切ない歌詞が胸を締めつけるバラード。
エドのストーリーテリングの才能が発揮された1曲は多くのリスナーの共感を呼び全英チャートで3位を記録!グラミー賞の最優秀楽曲賞にノミネートされるなど世界的なヒットとなりました。
「×」そして「÷」へ
イギリスだけで200万枚以上を売り上げた『+(プラス)』を携えて世界各地でライブを行い、2012年10月にはニューヨーク、マジソンスクエアガーデンでの3日連続公演をソールドアウト!そんな多忙な日々でも曲づくりを続け、2014年6月に120曲から厳選された2ndアルバム『x(マルティプライ)』をリリースします。
エミネムやレッチリを手がけたリック・ルービン、ファレル・ウィリアムズらの大物プロデューサーを迎え、インディーズ時代の集大成だった『+(プラス)』を超えるという意味を込めた『x(マルティプライ)』は前作を超える大ヒットとなりました。
『Thinking Out Loud/シンキング・アウト・ラウド』はグラミー賞の最優秀楽曲賞を受賞するなど、ナンバー1ソロアーティストとしてエド・シーランの名前はワールドワイドで知られるようになりました。
リフレッシュのため約1年の休暇をはさんで2017年に発表された待望の3rdアルバム『÷(ディバイド)』。エド自身も「分裂症的」と語る過去最高にヴァラエティーに富んだ楽曲で構成された同作は世界中のチャートでナンバー1を獲得!
先行カットされた『Shape Of You / シェイプ・オブ・ユー』をはじめ続々とヒット曲が生まれ、発売後2年を経た現在もロングランヒットとなっています。
エド・シーランのすごさがわかる3つのポイント
①バラードからラップまで多彩なソングライティング!
エド・シーランが世界一のシンガーソングライターといわれる理由はその卓越したソングライティング能力にあります。ボブ・ディランやヴァン・モリソンなどフォークの系譜に連なるシンガーだけでなく、エミネムやJay-Zといったラッパーにもインスパイアされてきたエド。その影響は作詞やメロディーにあらわれています。
『Thinking Out Loud/シンキング・アウト・ラウド』や『Perfect/パーフェクト』『Give Me Love/ギヴ・ミー・ラヴ』では極上のラブソングをソウルフルに熱唱!
また『Nina/ニナ』や『You Need Me, I Don't Need You/ユー・ニードゥ・ミー・アイ・ドント・ニードゥ・ユー』では巧みなラップを披露。ライブではギターをかき鳴らしながらラップするなど天才的なリズムセンスを発揮します!
その他にもトラディショナルな要素を取り入れた『Galway Girl/ゴールウェイ・ガール』、トロピカルハウス風の『Shape Of You/シェイプ・オブ・ユー』など、さまざまな音楽的ルーツをオリジナルのサウンドに昇華するソングライティングの手腕はまさに驚異的です!
②20万人を魅了する圧倒的なパフォーマンス!
筆者がエド・シーランを初めて見たのはFUJI ROCK FESTIVAL 2012でした。明るい時間のグリーンステージに登場したエド。広い会場をギター1本で熱狂させるパフォーマンスに強烈なインパクトを覚えました。これこそがエド・シーランのスタイル!
どんな大きなステージでもアコースティックギターと自身の肉声でオーディエンスを夢中にさせてしまうのです。
Ed Sheeran - I'm A Mess [Live From Wembley Stadium]
そんなエドのもうひとつの相棒がルーパーです。ルーパーとは、楽器やボーカルをその場で録音し繰り返し再生する機材のこと。
アコースティックギターの本体部分を叩いたり、弦をスクラッチすることで生まれる音色をループさせることで、パーカッションやハモりなどの効果を生むことができるスグレものです。
曲調に応じてあるときはギター1本で、またあるときはルーパーを駆使してバンド感を再現するなど、声とギターの魅力を最大限に引き出すシンプルで力強い演奏はライブでその真価を発揮します。
2015年にはイギリス・ウェンブリースタジアムで3日間合計24万人を動員。2017には来場者17万人を超えると言われるグラストンベリーフェスティバル最終日のヘッドライナーを見事に務めました。
2019年4月には東京と大阪でのドーム公演も開催されます。ソロを探求し尽くしたらバンド編成のライブも考えているというエド。貴重なソロパフォーマンスを目撃するならいまです!
※Ed Sheeranのとにかくすごいパフォーマンスはこちら↓
③広がりつづける交友関係!
デビュー前にアカデミー賞俳優のジェイミー・フォックスと知り合い、ジェイミーの家に居候していたこともあるエド。オープンな性格と人なつこいスマイルで多くの才能を引き寄せるエドのキャラクターはまるで磁石のようです!
同じマネージメント会社に所属し、デビュー当時からアドバイスをもらっているエルトン・ジョンをはじめ、曲を聴いて自身の全米ツアーのオープニングアクトに抜てきしたテイラー・スウィフトは、テイラーのアルバム収録曲を共作するなど親しい友人のひとりとなりました。
エドの才能に魅了されたR&B/ヒップホップの大物プロデューサー、ファレル・ウィリアムズとは『x(マルティプライ)』収録の『Sing/シング』でコラボレーションが実現しています。
一方でソングライターとしての実力を発揮し、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)の『Love Yourself』(全米1位)やワン・ダイレクション(One Direction)『Little Things』(全英1位)など多くのヒット曲を提供!
音楽を通じたエドのコラボレーションはとどまるところを知りません!
そして2019年4月の来日ドームツアーには、かねてから親交があるONE OK ROCKがオープニングアクトに決定!エドのコミュニティーは現在進行形で拡大中です。
いかがでしたか?
世界が心を熱くするナンバー1シンガーソングライター、Ed Sheeran(エド・シーラン)。飾らない雰囲気と驚異的なソングライティング、そしてパフォーマンスをあわせ持った天性のシンガーとして、これからもたくさんの感動と名曲を届けてくれることでしょう!
TEXT 石河コウヘイ