"マカロッカー"増殖中!
ポップでロックなサウンドが特徴の「マカロニえんぴつ」。虜になる人(=マカロッカー)が増殖している理由に迫ります。
「マカロニえんぴつ」とは?
関東圏を中心に活動するロックバンド マカロニえんぴつ。彼らは、はっとり(Vo&Gt)、高野賢也(Ba)、田辺由明(Gt)、長谷川大喜(Key)の4人で構成されています。なんと言ってもこの可愛らしいバンド名!”無い物を在るものにしていきたい”という意味が込められているそうです。「なんで!?」と思った方も多いと思うので説明しましょう。(笑)
マカロニって、真ん中に穴が空いてますよね。それがボーカルのはっとりさんにとっては「無い物」の象徴だと思えたそう。そして、えんぴつは書くことで何かを「存在させる」ものだと感じたそうです。
だからその2つを組み合わせ、無い物を在るものにするという意味を持った「マカロニえんぴつ」ができんだとか。
なんとも哲学的…ですね。
マカロニのメンバー全員が音大出身
マカロニえんぴつは、他のロックバンドとは一線を画すほどにメロディアスな楽曲が多いんです。
そんな魅力的なメロディーを生み出せるのは、メンバー全員が音大出身だからこそ!こんなロックバンドはなかなかいません。もちろん、持ち前のセンスもあってこなんですけどね。
ロックなのに、絶妙にポップで誰もが聴きやすいサウンド。オリジナリティー溢れるメロディーライン。そして、経験がなくても共感してしまうほどの表現力を持った歌詞。これらが合わさって生まれるのが、「マカロック」です。
マカロニえんぴつ オススメの3曲
マカロニえんぴつの楽曲はYouTubeでも注目を集めました。最近では、2018年10月にはTBSテレビ「王様のブランチ」EDテーマにも大抜擢。これは、今後の大活躍間違いなしですね!マカロニえんぴつを今回、初めて知った方に向けて、この3曲をオススメします!
『レモンパイ』
『レモンパイ』は、TBSテレビ「王様のブランチ」EDテーマに抜擢された楽曲。進展のない片思いが歌われています。
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ふざけ切って我に返る
鶴は千年、馬鹿は残念
安らかなロクデナシの午後だ
どうせ何百回も会いに行く支度する
≪レモンパイ 歌詞より抜粋≫
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距離を縮めようか……いや、やめようか……。そんな葛藤とともに、必ず甘さの表現と合わせて『レモンパイ』が出てきます。
この『レモンパイ』が、「恋」の比喩ではないかと思うのです。というのも、レモンパイって他のパイに比べるとややほろ苦いものですよね。
そして恋にもほろ苦さは付きもの。
これを踏まえ、『レモンパイ』を順を追ってみると下記のようになります。
01. 甘くて残したレモンパイ
02. 甘すぎたようだレモンパイ
03. 甘すぎるくらいがいいかもねレモンパイ
これから察するに、主人公は片思いを実らせたいと思いつつも少し拒絶しているようにも感じます。恋していることに恋しているというか……。
でも、攻めるか引くか色々悩みながらも相手のことは好きなのでしょう。以下の歌詞が象徴しています。
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君に触ったら終わるかな
終わってしまうかもな
でもすごく触りたい
≪レモンパイ 歌詞より抜粋≫
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そして、答えにたどり着いた先がこのさきの歌詞です。
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長い夜は一つ折りで二人占めに
甘すぎるくらいがいいね レモンパイ
≪レモンパイ 歌詞より抜粋≫
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一瞬「ん?」と首を傾げたくなる歌詞ですが……。
”夜は一人で過ごすと長くて持て余すから、君と半分にして充実させよう”と解釈すると、全体の意味が通ります。
で、結論として「恋は甘すぎるくらいでもいいのかもね」と恋愛そのものを受け入れるわけです。
葛藤を通して成長する様子も伺える素敵な曲ですね。
『洗濯機と君とラヂオ』
こちらも片思いを歌った曲。マカロニえんぴつらしい独特なラブソングです。
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最低限の生活には
洗濯機と君とラヂオ
週末は踊ろうよと
≪洗濯機と君とラヂオ 歌詞より抜粋≫
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ご覧いただいた通り、「片思い中の相手」に対する思いが歌われているのではありません。「片思い中の恋に対する自分の思い」が歌われています。
絶妙ですよね……!でも、恋をすれば誰もが経験することだからこそ、共感してしまいます。
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この恋が この恋が その声が
途切れたときにはすべて忘れて生きていこう
≪洗濯機と君とラヂオ 歌詞より抜粋≫
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繰り返されるこのサビから、恋に掛ける思いの強さが伝わってきますよね。でも、注目すべきは2回目のサビ。
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この恋が この恋が この夜が
最初で最後だと
いつだって思っているんだ
≪洗濯機と君とラヂオ 歌詞より抜粋≫
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これだけ今の恋に必死になっているのにも関わらず!「恋してるときっていつもこれが最初で最後だって思ってるんだよなー」と。(笑)
確かにその通りなんですけど、そんな虚無感まで歌い上げるのがマカロック。大切な存在である「君」の重要度合いを家電と並べるあたりも独特ですよね。
キャッチーなメロディーだけでなく、ぜひ、歌詞を一読していただきたい一曲です。
『夏恋センセイション』
この歌は夏の片思いを歌った曲。「キラキラの夏」を象徴するワードがたくさん並べられています。
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真夏 浴衣 君と花火
梅雨明け 冷房 セミの声
真夏 浴衣 君と花火
梅雨明け 冷房 セミの声
≪夏恋センセイション 歌詞より抜粋≫
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「浴衣」に「冷房」に「林檎飴」……。聞くだけで夏を思い浮かべてウキウキしちゃうワードですよね。
これがたくさん並んでるあたりから、主人公の夏に対する期待が感じられます。
そしてところどころで出てくる、気になる女性との関係性。セリフのような歌詞から、駆け引きの様子が伺えます。そのモヤモヤを含め全てが甘酸っぱい夏の一曲です。
それにしても、夏って不思議ですよね。
なんだかすべてが甘酸っぱい思い出になってしまう…そんな気がします。この『夏恋センセイション』は歌詞だけではよさが伝わりきらないのが残念なところ。
キラキラワードのみで構成されたサビのメロディーは中毒性が高く、AメロやBメロで上手く踏まれた韻など、ぜひ音源で体感してみてください!天才っぷりに脱帽します……!
さらなる飛躍に期待大です!
"マカロック"にもう夢中?
以上、マカロニえんぴつについてご紹介いたしました!彼らのサウンドの素晴らしさや独特な世界観、おわかりいただけたでしょうか?
最新ミニアルバム『LiKE』もまた傑作。叶わない恋を歌った『ブルーベリー・ナイツ』や、仕事を言い訳に恋愛から目をそらす女性を歌った『働く女』など、マカロックが炸裂しています。
また、マクドナルドのCMソングにも起用決定!まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。
今後はどんな活躍を見せてくれるのか、要チェックです。
TEXT:ゆとりーな