浜崎あゆみにどんなイメージを持っている?
今現在、彼女は世間的にどんなイメージを持たれているのでしょうか。
いつまでも美しく若々しい歌姫、海外に住居を構える日本人セレブリティ、J-POP界の女王様…そんな感じでしょうか。
実は彼女は子役時代からモデルや役者等で活躍していたのですが、本格的な歌手デビューをしたのは二十歳前後の時でした。デビュー当時はまだあどけなく、初々しい彼女でしたが、すぐに「カリスマ歌姫」と呼ばれるまでになります。
ありのままを書いた歌詞
その原因となったのが、彼女の書く歌詞でした。彼女の書く歌詞は独創的で、孤独で、ストレートで、何よりも痛々しかったのです。その歌詞があまりにも衝撃的だったため、現在のavexの社長である松浦氏がプロの作詞家に作詞を依頼するよりも彼女の歌詞を採用する事を決めたそうです。
その戦略は見事に成功し、今までに無く、かつ若い女の子の孤独な心中を余すことなく表現した歌詞は若い世代の女性を中心に共感を呼び、彼女は「カリスマ歌姫」の座を不動のものにしました。
彼女の歌詞の中でも特に胸に刺さるの曲が、デビューアルバムのタイトルにも使用された『A song for XX』と言う曲です。
A song for XX
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いつも強い子だねって言われ続けてた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな風に周りが言えば言う程に
笑うことさえ苦痛になってた
≪A song for XX 歌詞より抜粋≫
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転んでしまったらどんなに痛くても笑いながら立ち上がる事を周りに望まれる様になりました。立ち上がらないなんてあり得ない、ましてや泣き出すなんて論外だと言われました。
ちょうど十代後半の頃の私の話です。笑顔を作るのが苦痛でたまらなかった。何故なら、周りの人間のために喜び以外の感情を殺す事を強いられていたからです。
この曲を含め、彼女の曲がヒットしたのは、私の様に、「まるで自分の辛い気持ちを歌ってくれてるみたいだ」と思った若者が多かったからなのかも知れません。
世代を超えて、心に届く歌詞
現在の彼女は日本ではなくアメリカに在住し、昔ほどテレビで見掛ける事も無くなりました。
ですが、彼女が書いた歌詞は、世代を越えて孤独な誰かを慰め続けてくれるのではないかと思えてなりません。
彼女の生まれたての声に、耳を澄ましてみませんか?
TEXT:rie-tong
【歌詞コラム】浜崎あゆみが伝える愛について考察!whoに馳せる大切な人は誰?