1. 歌詞検索UtaTen
  2. コラム&特集
  3. J-POP
  4. 寿君

【インタビュー】人類の太陽・寿君、リアルなマインドを綴った「大どんでん返し」とは! (2/2)




全員が全員、海賊王になれるわけじゃないしって

──「人の注目、 誹謗中傷、勲章」という歌詞も、韻を踏んでるんですよね。脱帽です(笑)

寿君:(韻をふむのが)メッチャ得意なんで、実は。ほんまは全部これでうまいこと言いたいんですけど。これを全部してしまうと、結構言いたいこと限られてきて、あれもそれもどれもこれもとか、訂正する時に何か変えたくない自分がいてたりするんで。

最近はガチガチ踏まへんように、ちょっと訂正しやすいように語尾合わしたりとか、聞こえを合わしたりとかするので、こだわったりはするんすけど。ここうまいこと踏めましたね。


──「遊びの延長の道を開いてく様な」や「すべてを背負える程器量もないが」という歌詞がありますよね。たとえば家族だったり大切な人だったりに、自分が好きなことをすることで迷惑かけるかもしれないという思いもあって、頑張りたい気持ちとは逆にベクトルが向いちゃう人、きっといると思うんです。そこに向けて、好きなことを極めて続けてきたことの意味みたいなものを、寿君から伺いたいです。

寿君:「遊びの延長の」と言ったんは、俺のきっかけって単純だったから。音楽始めるのもスゲエ遊びの延長やったかもしれへんし。憧れの人を見て“俺もこんなんなりたい”とか、そういうひょんな気持ちで始めた時って、仲間もいっぱいしたし、同じように目指していたやつはいっぱいいたんですよ。そんな中で、みんなが同じ頑張り量で、みんなが同じ時間を持て余してできることなんかまずなくて。

僕が東京から仕事いただいたりSPICY CHOCOLATEさんと仕事をやらせてもらって、基準の高い話をしてもらった時は、高いところに基準を合わせて自分も頑張れるんやけど、人それぞれペースがあるから、こいつは仲間やけど、仲間と一緒に「こいつこんなことやってるから、ゲームやってるから、俺もゲームしてていいんだ」って、同じことしちゃってたら、こんだけいい景色見れて、いい基準で音楽やらせてもらえなかったと思う。

──そこに留まる人にはそれぞれ理由があったり、理由をつけてたり。ありますよね。

寿君:それは一人一人の頑張りやなと思うけど仲間は仲間やから、俺は自分のやってることを見せることしかできひんし、俺は俺のためのライフをやらなきゃいけない。やるべきことがあるから、そこに対して俺は一生懸命になるけど、お前はどうや?という問いかけはできるよという。

だから「いつか俺、ああいう舞台に立ちたいんやん」とこういう仲間と話してたあの約束は、「絶対に忘れてないからな」っていうメッセージを、この曲にも込めましたね。
全員が全員、海賊王になれるわけじゃないしって思って。やけど俺にできることってほんまに、俺がくじけへんことやなと思ったし。長くなったけどなんかそういう意味ですね。


──確かに。何かをする時って意識の置き場所が大事ですね。

寿君:昔やんちゃしてたから、今こうなったみたいなプロセスって確かにいっぱいあるけど、それも考えようやなと思います。
やんちゃしてたことを誇りに思って、酒飲んでそれをつまみにして「俺の若い時はよ~」って言ってる人では、栄光はつかめないと思うんですよ、ぶっちゃけ。


──(笑)!

寿君:昔はこうやって迷惑かけたから、こんな俺でも何か人の役に立ってると思うねんやん、と思ってるやつのほうが、絶対伸びしろあるし。試される場面ってスゲエいっぱいあると思うんすよ。
「振り返らず前向いて」という歌詞もあるんですけど、振り返らずというのはさっき言ったみたいに、過去の栄光にすがることを「振り返る」と言ってるんです、自分的にはね。振り返ることはすごいいいことやなって思います。この辺ちょっと難しいなって思ったから。インタビューで言い訳させてください。


──(笑)。私もそこ、聞こうと思ってました。

寿君:馬鹿にされて「全部いらんわ」ってなる時って、結構目の前が見えなくなるときやと思うんですよ。前が見えない時って、やっぱ過去の栄光にすがりがちやから、そういう時は振り返っちゃだめやけど。ほんまに前進めてるときって、ほんまにちゃんと振り返って自分が来た道っていうのをちゃんと確かめることも大事やなって。

やっぱりこの後僕がどうなるかわからへんけど、もう1回もし生まれ変わっても、もう1回寿君でこの人生でもいいわと思える、そんなライフにしたいなって思ってます、常に。そう思ってもおかしくないなという人生にしたいし、間違ってなかったと思いたいし、やってきたこと、結構面白かったんで、今まで。


──今から5年後とか10年後とかにこの曲を歌う時、どういう気持ちで歌ってたいなとか、どういう景色で歌っていたいなとかビューって、具体的にあります?

寿君:これは、まさしく武道館とか、京セラドームとか、大阪城ホールとか自分が夢見てる所で歌う時は、号泣ですよ。号泣。今よりも深くこういうことを思ってると思うし、5年後の自分は。そうでありたい。


──曲中でも歌われてるように「空に浮かぶ星に憧れた掴みかけて逃したあの光」という「あの光」というものは、そのライブのステージだったりというところ?

寿君:そうですね。「井の中の蛙が空に浮かぶ星に憧れた」というのは、レゲエ界でやってたけど、メジャーフィールドに行きたいと思うようなアーティストってやっぱいるじゃないですか。そんなレゲエを井の中と言わせてもらってるけど、自分たちの世界の中ですよね。そこで頑張ってたらほんまに国民的スターっていうものも、俺もなれるんじゃないかと思ったし、少しは。

で、一生懸命やって、Zepp NAMBAまでやって、そっからトントン拍子でもっと簡単に武道館とかドームとかでできると実際思ってたけど、Zepp NAMBA終わった時に、じゃあどうやってこの先あそこまで行ったらいいんやというのが、見えなかった時のショックというのがすごいあったから。1回掴みかけたのに。



──なるほど、ほんとに武道館、楽しみですね。きっと掴みかけたその景色にたどり着いた時は最高の感動を味わえますね!

寿君:はい、行きたいです。
やっぱりミカン箱の上でずっと歌ってる人間が、「頑張ろうぜ」というのと、Zepp、武道館とかドームとか歌ってる人間が、「頑張ろうぜ」と言うのは、言葉の説得力が違うやんと思うし。やっぱり人の心に残るというのが説得力やと思うし。俺はそうやって背中見せて、有言実行して、説得力のある歌手になっていくし、これから。俺がもっともっと大きくなれば、この曲のパンチ力も、もっともっと倍増すると思うし。


──では、恒例の質問になるんですけど、今作「大どんでん返し」の中で寿君が一番気に入ってるフレーズを1ヶ所上げていただきたいです。

寿君:やっぱり「靴紐を締め直して大どんでん返しを」というところが一番好きなところっす。
靴紐ってダルんとしてたら、脱げそうやし。キュッと絞めて。締め直すっていう作業が、今までおぼろげやったことすらも、ちょっとできてなかったことすらも、ピシッと正して、じゃあ挑むぞっていう、ここの2行メッチャ好きですね。

あと「共に分かち合った時は決して無駄じゃない」というのが、この歌のMVも過去の写真がいっぱい出てくるようになったんも、この2行が大分関係してると思いますね。はい。無駄と思いたくないという正直な、何も間違っていないって思いたい、そうでありたい。で、こういうわがままなこと言ってるから、そんな結果やねんって。


──いやいやいや。(笑)

寿君:だから締め直して行こうぜという歌なんすよ、これは。
自分の人生から生まれた、人生応援ソングなんで。これから4月で新しく学校生活に挑む人とか、スポーツ選手で今から試合に挑む人とか、格闘家で今からリングに上がる人とか…夢を追いかけて適当に人生送ってない人に、ぜひ聴いてほしい1曲です。


──うん、うん、うん。それで誰かのためになった時こそ、本当に決して無駄じゃないようになる瞬間ですしね。素敵です。

寿君::ありがとうございます。


──繰り返しになるかもしれませんが、最後に。寿君に取って今作はどんな1曲になったかお聞かせください。

寿君:この『大どんでん返し』は、人生の応援ソングとなっているので、新しい新生活とか、何かに挑んで頑張ろうとしてる人の応援ソングでもあり、寿君自身も励ますというか。今からやってやるぞという挑みも、プラスαここの中に入れてるので、5年後10年後をにこれ聴いた時に、もっとパンチ力のあるようなライフをこれからも送りたいと思います。


──『大どんでん返し』を引っさげてのライブも?

寿君:ライブなんですけど、インディーズの頃、毎年5月と1月にやってた「ありがたや」と「おめでたや」というライブがあるんですけど、これがやっとメジャーフィールドで、復活祭ということで、開催できることが決定しました。

6月30日に今回は自分の主催のイベントということで、フューチャリングアーティストに、大どんでん返しのMVに出てくるような自分の仲間たちも、そこに出てきます。
やっぱり自分の人生の中ですごく大事な、「NIKOICHI」という全国ツアーを2人で一緒に回った相方のHISATOMIはもちろん出ます。

レゲエというのは、ダンサーとサウンドマン(DJ)と歌い手が一丸となって音楽やる音楽なんで、今回はRISKY DICEっていうサウンドをゲストにお招きしてやろうと思っています。他にもまだ発表されてませんがさらに仲間たちも来てフューチャリング曲とかやるので、是非6月30日は、大阪のBIG CATに。


──大阪ですね。

寿君:はい、遊びに来てくれたら、次の寿君の楽しみなライブをいち早く報告できるかなという流れになっておりますので。

1個1個夢叶えて、おぼろげやったあのステージも1個1個緻密にクリアしていって、思い描いてたでっかい夢までやって行こうと思います。まずはこの配信を大成功というか、より多くの人に聴いていただいて、次の6月30日のライブを大成功させてというのが、目先の夢です。


──わかりました。ありがとうございました!インタビュー以上になります。

寿君:ありがとうございました!



TEXT 愛香
PHOTO 橋本美波


関西エリアからスキルを磨き、確実に現場を盛り上げる鉄板ボーイ寿君(コトブキクン)! 2006年出身地である奈良県にてMICを握りはじめ「MOUNTAIN KING」として名乗りを挙げ2010年、「寿君」に名前を改名!中毒性の高いハスキーな歌声と多くの共感者を生み出す等身大のリリックを武器にヒット曲···

この特集へのレビュー

この特集へのレビューを書いてみませんか?

この特集へのレビューを投稿

  • ※レビューは全角500文字以内で入力してください。
  • ※誹謗中傷はご遠慮ください。
  • ※ひとつの特集に1回のみ投稿できます。
  • ※投稿の編集・削除はできません。
UtaTenはreCAPTCHAで保護されています
プライバシー - 利用契約