孤独を恐れない強さが欲しい
“孤独は嫌だ!”そう思っている人も少なくない。なぜ皆、孤独を敬遠するのだろうか?
1つの理由として挙げられるのは、1人だと寂しく、群れをなしていると1人じゃない安心感が得られるからだ。
群れの一員になったことで、他人から“寂しい人だ”と思われることも回避できる。
----------------
I'm sorry
うまく笑えないよ
あなたの喜び わからないのに
I know I'm so lost
愛想笑いで 誤魔化せなくって
I'm only trying to figure out the way
馴染めない群れから離れてみた
I know I'm alone
でも孤独は 心地が良くって
≪アルペジオ 歌詞より抜粋≫
----------------
「うまく笑えないよ」「愛想笑いで誤魔化せなくって」。
この歌詞からは、興味がなく面白くない話でも、笑わなければならない雰囲気の中、作り笑顔を浮かべている自分が、本当の自分ではない気がして、葛藤している心情が伝わってくる。
社交辞令または無意識の同調とでも言おうか。このような思いをすることは、他人とコミュニケーションを取るために致し方ないことかもしれない。
しかし、自分と合わない群れの中にいつも身を置いている人は、多くの時間を、偽りの自分で過ごすことが多くなるだろう。
そんな状況に疲れているのならば、時には孤独を選ぶ勇気も必要だ。
一度一人になれば、一人で楽しめることを見つけられたり、自分に合っていそうな他の群れを見つけることだってできるのだ。
自分の意志を持つことの大切さ
----------------
大人になって増え続けていく「過去」
遠のいて見えにくくなる「未来」
活かすも殺すもあなた次第
「さぁどうする?」って問う「現在」(きょう)も
誰の真似でもない「あなた」がいるなら
笑われても、嫌われても
染まらないよ
偽って群れるぐらいなら
気ままに1人でいりゃいいよ、いりゃいいよ
嘘偽らずに
≪アルペジオ 歌詞より抜粋≫
----------------
“自分がどう生きるかを決められるのは、自分しかいない。
人に左右されず、自分がどうしたいかが大切“というメッセージ性のある歌詞になっている。
歌詞中の「あなた」とは、自分の中の本当の自分のこと。
自分の一番の理解者は自分だ。合わない群れの中で、偽りの自分を演じている時間があるなら、その時間を本当の自分を見つめ直す時間に使った方が、よほど有意義だと思う。
孤独を知ること=自分自身を知ることだ。
アルペジオが示すものとは
タイトルの『アルペジオ』とは、和音が構成する音を低い音から順番に弾いていくという意味がある分散和音のことだ。このような弾き方をすることで、音に深みを出すことができる。歌詞中にもあるように、「過去」「未来」「現在」があって成り立つ『人生』。
いくつかの音を構成して出来上がる『アルペジオ』。
この2つを重ね合わせ、今までの生き方が今の自分を構成しているということを意図として、このタイトルを付けたのだろう。
分散和音は、様々な音から成り立ち、分散した和音は上から弾くか下から弾くかでそのメロディは異なるものになる。
どのような音色が奏でられるかを、自分の人生をどのようにして生きたいかとなぞらえ、人の真似ではない生き方で、独自のアルペジオを生み出したいものだ。
TEXT 蓮実 あこ
[Alexandros]ー東日本ではアレキ、西日本ではドロス。 まるでマクドとマック論争のようにファンの間で愛称が二分される。 2010年インディーズレーベルRX-RECORDSから1stアルバム「Where‘s My Potato?」でデビュー。 リリース後はロックシーンやメディアに大きな衝撃を与え、瞬く間にその名···