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【特集】江戸時代、吉原で生きた女性の哀しい思い。和風ボカロ曲「吉原ラメント」を解説

和の世界観とエネルギッシュなサウンド、そして胸が苦しくなる歌詞の物語性。 今回はUTAUの名曲「吉原ラメント」をご紹介します! 特に読んで頂きたいのは歌詞について! 江戸の時代を生きた女性の生々しい現実が読み取れてしまいます。 その切なさに涙してしまうかも。

公開日:2019年5月2日 更新日:2019年5月2日


この記事の目次
  1. ・「ラメント」の意味が重要な曲
  2. ・「吉原ラメント」とは?
  3. ・作者は和楽器バンドのベーシストと重音テトの中の人
  4. ・和のテイストが取り入れられた、安定感のあるサウンド
  5. ・江戸時代、吉原で生きた女性が主人公。歌詞について
  6. ・「吉原ラメント」歌ってみた動画のオススメを3つご紹介!
  7. ・あの超大物演歌歌手が「吉原ラメント」を歌っている!?
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「ラメント」の意味が重要な曲

「ラメント」は英語で、嘆きなどを表現した詩や歌のことを指します。

日本で言うと「哀歌」や「挽歌」と訳せます。

つまり「吉原ラメント」は「吉原哀歌」。

吉原という場所で生きた女性の哀しい歌です。

この記事では曲の魅力について、そしてなぜ哀しいのか?
それについて深く掘り下げていこうと思います。

ぜひ最後までお付き合いください!

「吉原ラメント」とは?



「吉原ラメント」は2012年7月20日にニコニコ動画で公開されたUTAU曲です。

使用されているUTAUライブラリは重音テト。
テトオリジナル曲として驚異的な知名度を誇ります。

2014年にはYouTubeでも公開。
2019年4月現在、ニコニコ動画とYouTubeの合計再生回数は439万以上です。

カラオケ配信、小説化、そして和楽器バンドによるカバーなど様々なメディア展開がされています。

もしかしたらこの曲で「UTAU」というものを知った方もいらっしゃるかもしれませんね。

2012年に作者の1人、亜沙によってリリースされたアルバム「吉原ラメント~UTAU盤~」に収録されていますので、気になる方はぜひ!

作者は和楽器バンドのベーシストと重音テトの中の人

続いては作者をご紹介させて頂きます。

まず、作詞作曲はボカロP亜沙によるもの。

表題にもありますが、和楽器バンドのベーシストとして活躍中のミュージシャンです。

サークルLamp Sound Studioのメンバーで、この「吉原ラメント」のヒットにより、その知名度を一気に広めました。

2015年放送のアニメ「戦国無双」主題歌の作詞作曲を手がけたことも話題に。

ちなみに、髪の長さや容姿から勘違いされがちですが、男性です。

そしてもう1人の作者が小山乃舞世。

この曲でも使われているUTAU音声ライブラリ、重音テトの中の人。
つまり歌っている本人と言えます。

歌い手、絵師、また動画制作者という一面もあり、非常に多才な人物です。

「吉原ラメント」では動画とイラスト、セリフ、そして調声を担当しています。

このコラボはLamp Sound Studioの曲を聴いて好きになった小山乃舞世から、亜沙への打診により実現。

その後、2014年には和楽器バンドによるカバーバージョンが公開されました。

「吉原ラメント」は彼らにとって、とても意味深い作品と言えるでしょう。

ちなみにプロの作曲家として活躍中の広末慧も、ギタリストとして参加していますよ!

和のテイストが取り入れられた、安定感のあるサウンド



ここからは「吉原ラメント」の魅力について迫っていきたいと思います!

まずはサウンドについて。

まず耳につくのは和風な音色ですね。

曲自体が和を題材にしているのでこのチョイス。
世界観を形作ってくれています。

しかし全体像としては、エモーショナルなバンドサウンドです。

しっかりと歪みの効いたギターフレーズが曲の根幹。
ギターソロも王道と言ってもいい雰囲気ではないでしょうか。

ただよくよく聴いていると随所にフィルインが入っていて、飽きません。

ドラムとベースは割とシンプル。
曲の土台としてどっしり構えているような印象です。

だからこそギターの技が映えるんですね。

歌詞は和が感じられる言葉が多く登場していますが、メロディーは現代的。

次に欲しい音が向こうから来てくれているような、安心感があります。

総じて、聴き馴染む、非常にまとまりがあるアレンジがされています。

江戸時代、吉原で生きた女性が主人公。歌詞について

では次に、歌詞の中身を見ていきましょう。

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江戸の町は 今日も深く
夜の帳 かけて行く
鏡向いて 紅を引いて
応じるまま 受け入れるまま

橙色 輝いた花
憧れてた 望んでいた
いつのまにか 藍色の花
けれど私 安くないわ
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

「吉原ラメント」はとてもストーリー性の強い楽曲です。

まず歌詞にもある通り、江戸が舞台。
そして「吉原」。
これはとある施設にことを指しています。

MVの冒頭に「多少の性描写がございます。」という注釈が入っていますね。

具体的にどういう場所なのかは…まあ…各々で調べて頂くとして、そういうサービスをするお店ということです。

ここで書くと濃くなりすぎちゃう。

そこで働く一人の女性の切ない思いが綴られている曲が「吉原ラメント」です。

さて「夜の帳」とあるので、時間帯は夜。
口紅を塗って仕事の準備をしています。

次に「橙色 輝いた花」とありますが、これは何の花かを考えるよりも「陽の当たる生活」という意味合いで読み解けば、分かりやすいかな、と思います。

対比される「藍色の花」は少し暗めの青色のこと。

つまり「陽の当たる生活」を望んでいたのに「藍色の花」=「夜の仕事」をしている自分。

でもだからって、安い女ではないわ、と。

----------------
真はただ一人の何方かのためだけに咲いていたかったのだけれど
運命はわっちの自由を奪いそいで 歯車を廻して行くのでありんす
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

セリフ部分です。

本当はただ一人、大切な男性のために生きていきたかった。

でもこの現実からは逃れられないのだ、という諦めに似た感情が書かれています。

----------------
偽りだらけの恋愛
そして私を抱くのね
悲しいくらいに感じたふりの
吉原 今日は雨

貴方様 どうか私を
買っていただけないでしょうか
咲き出す 傘の群れに
濡れる 私は雨
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

もちろん、仕事の上での男性との関係なので「偽りだらけの恋愛」。
それに悲しさを感じています。

「あなた様 どうか私を 買っていただけないでしょうか」とあります。

「買う」つまり私のお客さんになってください、ということ。

しかしこの部分からは何か、他の意味も見えてくる気がします。

吉原から出るには、文字通り自分の身柄を誰かに買ってもらうしかありませんでした。
もしかしたらその思いが溢れているのかもしれません。

その願いは、2番のAメロからも伝わってきます。

----------------
行き交う群れ 賑わう声が
ひしめき合い もつれ合い
願うことは どうかいつか
鳥籠の外 連れ出して
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

「鳥籠の外に 連れ出して」。

ここから出たい、でも出られない…。
どうでしょうか。胸が苦しくなってきませんか?

----------------
真は行くあてなど無くなってしまいんしたのだけれど
此方の籠の中から見える景色だけは
わっちをいつなる時も癒してくれるのでありんす
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

店の中から見る外の景色だけが楽しみ。
いやぁ…ちょっと刺さりますねぇ…。

----------------
偽りだらけの恋愛
そして私を買うのね
私に咲いた花びら
濡れる心に降るは 雨

貴方様どうか私と
一夜限りの戯れを
望む シミの数が
鈍く 心に刺さる
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

ここでの「買うのね」は仕事の上での「買う」です。
さきほど書いた「身柄を買う」とは違いますね。

そういう暮らしをしていて、できる「シミ」。
それが「そういう暮らししかできない自分」というものを証明してしまっています。

----------------
憂いを帯びた花
望む 果てる

ようこそ おいでくんなまし
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

それでもやはり、現実からは逃げられません。
今日もまた、お客さんを迎え入れるのです。

----------------
恋人ごっこの夜に
吐息「あっアッ」と鳴かせて
悲しいくらいに感じた振りの
吉原今日も 雨

偽りだらけの恋愛
そして私を抱くのね
悲しいくらいに感じたふりの
吉原今日は 雨
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

毎日毎日同じことの繰り返し。
外の世界を夢見て、ただただ「感じた振り」をする。

降る雨が女性の心情を表しているかのようです。

----------------
貴方様 どうか私を
買っていただけないでしょうか
咲き出す 傘の群れに
濡れる 私は雨
≪吉原ラメント 歌詞より抜粋≫
----------------

そしてまた、いつも通りに私を買って欲しいとお願いする。

胸が締め付けられるストーリー性ですね。

最初にも書いた「ラメント」つまり「哀歌」という意味、伝わりましたでしょうか。

江戸時代の吉原。
現代に生きる人では、実際に見ることのできない場所です。

様々な人間模様、色々な出来事があったでしょう。
もしかしたら「吉原ラメント」のような女性もいたのではないか、そう想像すると、どうしても悲しくなってしまいますね…。

「吉原ラメント」歌ってみた動画のオススメを3つご紹介!

さてここで「吉原ラメント」のオススメ歌ってみた動画を3つご紹介したいと思います。

96猫


柿チョコ

花たん

当たり前の話ではありますが、世界観やセリフなどから、ぜひとも女性に歌って欲しい楽曲です。

キーはそこまで高くないので、高音に自身がなくても大丈夫ですよ。

セリフ部分でしっかり声を作って演技すれば、曲全体のクオリティもアップ!
カラオケなんかでぜひ挑戦してみてください!

あの超大物演歌歌手が「吉原ラメント」を歌っている!?

では最後に、こちらの動画をご紹介。



作者である亜沙と、なんと、演歌歌手の小林幸子がデュエットしているものです!

「吉原ラメント」投稿から5周年ということで公開された記念動画です。

さすが…と言って良いのか分からないぐらい、やっぱり歌がうまいですね…。
表現力の懐が深い…。

これを聴いてからまた歌詞を読むと、違う印象を受けるかも?
ぜひどうぞ!

▼もう一度「吉原ラメント」の歌詞を読む




TEXT 荒木若干

亜沙は、1987年12月18日生まれでVOCALOIDを使った楽曲動画投稿者の一人・和楽器バンドのベーシスト・作詞家作曲家。2014年にアルバム「ボカロ三昧」をリリースし和楽器バンドとしてメジャーデビューを果たした。2015年にリリースしたセカンドアルバム「八奏絵巻」はオリコン週間ランキングの初登場···

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