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【歌詞コラム】「THE ANYMAL」が証明したSuchmosの絶対価値

キャッチーさでまずその地位を確立したSuchmos。しかし、2ndアルバムから彼らの音楽には別の空間が見えだした。そして「THE ANYMAL」で、彼らの舞台はライブハウスから社会の深層へと広がった。今回はそんな彼等のレビューを展開する。

公開日:2019年6月26日 更新日:2019年6月27日


この記事の目次
  1. ・陰影の構築が生む輝き
  2. ・崇高な領域へ舵を切った「WATER」
  3. ・anotherな時間が動く「ROLL CALL」
  4. ・”ここ”からSuchmosという果てを見た「In The Zoo」
  5. ・おしゃれという壁をすり抜ける普通感
  6. ・YONCEの大人な軽さ「WHY」
  7. ・変化する空気感「ROMA」
  8. ・やすらぎが奏でる明日への怖さ「BUBBLE」
  9. ・Suchmos 最新情報
  10. ・リリース情報
  11. ・ライブ情報
  12. ・Suchmos Profile

陰影の構築が生む輝き

崇高な領域へ舵を切った「WATER」



浮遊感、割り切れない空気をつくったあとの、サビの「Everyone has the waters」は飛びながらも、品の良さ、襟を正したまとまりを感じさせる。
圧巻はYONCEのボーカルだ。平常から狂気へのスムーズな階段の昇り降りのワークを繰り返し、ラストは狂気を見下ろすかのような芸術的領域まで到達している。

オープニング曲でありながら、すべてを終結させたようなエンディングのピアノが、この曲をこめた意味となって心に落下する。

anotherな時間が動く「ROLL CALL」



サビ前、ドカドカとせまるドラムと厚ぼったいキーボード音で、曲の空気は倉庫で眠っていたワインの臭みを放つ。が、「ここは夢の渦の中」でリスナーの待っていたYONCEの声が鳴りひびき、”今”に軌道修正。

その後、絶妙に普通のカオをした訳ありなギター音がキーボードと溶け合い、今でも昔でもない、第3の時空にリスナーを置き去りにする。特別な技に頼らない、彼らの手作りのテクニックが光る作品だ。

”ここ”からSuchmosという果てを見た「In The Zoo」



荒れた何もない地にある、埃、土煙、その一つ一つの輝きが見える。
YONCEの、同じテンション、同じペースを守ったボーカル。そこにあるのは決して無駄な時間の流れではない。リスナーはあり得ないほど高い価値の何かを、タダ同然で譲り受けたことへの感謝にほくそ笑むのだ。

Suchmosの限りなく小さく成長していく姿ー彼らとの距離間の果てしなさーを思い知る絶品だ。

Suchmos "In The Zoo" (Official Music Video)


おしゃれという壁をすり抜ける普通感

YONCEの大人な軽さ「WHY」



日常、常識に視線を向けたまま後ろ歩きするようなゆるいリズム。冴えたキーボードもそれに引きずられ陰鬱な空気を吐き出す。微妙な音の背景に隠れていたYONCEのボーカルは、突然、それらを押しのけるわけでもなく、最初からなかったことのように前面に出現する。

特に日本語を歌う彼の声には、人生経験が正確な数値となって現れ、雄の側面が見える。Suchmosの無重力な色気にぞっとするアダルトオンリーな一品だ。

変化する空気感「ROMA」



機械的カッティング、鋭いエレクトリックサウンドと、隣人に気遣っているかのような控えめなアコースティックギター。

そしてそこに流れる歌詞は、人間臭ささに満ちている。その三者の露骨な取っ組み合いの 喧嘩が、どの音楽にもない、触れると肌が赤くなるようなはっきりとした冷たさを与える。

後半、YONCEの声は駄菓子屋の匂いのような温かさにシフトし、人間の根源に立ち返ったようなラストを迎える。フラットだった脳の活動を混乱させる作品だ。

やすらぎが奏でる明日への怖さ「BUBBLE」



必要最低限のギターがこの曲を柔らかい鎧となって包み込む。光ったり消えたりするかのピアノは、この地球のすべてを水平に保つかのような絶対的強さを持つ。

つまらない日本語でありながら、こういうことを言ってほしいんだと、誰もが渇望していた言葉。そしてなぜこんな風に言ってしまえるのかだ。それは人間の自然なアクションではないのだ。潮の満ち引きのような、ここまでいい加減な、いやここまで人間の生命まで支配するようなサイクルで、なぜYONCEは語れるのか。

この心地よさと、足元から這い上ってくる生きることへの憂鬱。官能の鍵を壊す、ただ深い作品だ。

「THE ANYMAL」で、Suchmosの音楽はあまりにも大きく羽を広げすぎた。しかしそれは彼らが自分の音楽を見失っていることではない。いや逆に巨大化したことによって、彼らは己の音楽が鉱物のごとく、砕け散ることを回避したのかもしれない。

TEXT 平田悦子

Suchmos(サチモス)は、2013年に結成された6人組のロックバンドである。事務所は2015年からSPACE SHOWER MUSICに所属しており、レーベルは2015年から2017年まではSPACE SHOWER MUSICに在籍していたが、2017年からはF.C.L.Sに移籍している。バンド名がルイ・アームストロング(ジャズミュージシャ···

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Suchmos 最新情報

リリース情報

■『Suchmos THE LIVE YOKOHAMA -2018.11.25 YOKOHAMA ARENA-』
発売日:2019.7.17
形態:【Blu-ray】KSXL-280 \5,500 +税
【DVD】KSBL-6335 \4,500 +税
*Blu-ray, DVDともに初回仕様あり(内容は近日発表)
予約はこちら
https://fcls.lnk.to/the_live_yokohama_cd

収録曲:
01. A.G.I.T.
02. YMM
03. Alright
04. DUMBO
05. Get Lady
06. Fallin'
07. Burn
08. STAY TUNE
09. In The Zoo
10. Pacific Blues
11. FUNNY GOLD
12. MINT
13. YOU'VE GOT THE WORLD
14. SNOOZE
15. 808
16. GAGA
17. VOLT-AGE
18. Life Easy


2019年07月17日(水)リリース、「Suchmos THE LIVE YOKOHAMA -2018.11.25 YOKOHAMA ARENA-」をご購入いただいたお客様に(予約者優先)、先着で特典ステッカーをプレゼント致します。
特典対象店舗はこちら
https://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/Suchmos/shoplist/190717/


■3rd Full Album『THE ANYMAL』
発売日:2019.03.27
形態:【初回生産限定盤】(CD+DVD)KSCL 3060-3061 ¥3,000 +tax 
   【通常盤】(CD)KSCL 3062 ¥2,000 +tax

CDはこちら
https://fcls.lnk.to/JOBbZAS

ダウンロードはこちら
https://fcls.lnk.to/8SPcIWN

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ライブ情報

■『Suchmos THE LIVE』
日程: 9月8日(日)
会場:【神奈川】横浜スタジアム
時間:OPEN 15:00 / START 17:00
料金:¥7,500 (全席指定)
info:HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

<チケット>
ローソンプレリクエスト2次受付
受付URL:https://l-tike.com/suchmosyokohama
期間:5月20日(月)18:00 ~ 5月29日(水) 26:00まで

一般発売
7月6日(土)10:00~

■Suchmos『ARENA TOUR 2019』

日程: 5月26日(日)
会場:【兵庫 / 神戸】ワールド記念ホール
時間:OPEN 16:00 / START 17:00
料金:¥6,500 (指定席)
info:清水音泉 06-6357-3666

日程: 7月7日(日)
会場:【新潟】朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター ※振替
時間:OPEN 17:00 / START 18:00
料金:¥6,500 (指定席)
info:キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100

日程: 7月15日(月・祝)
会場:【福岡】福岡国際センター ※振替
時間:OPEN 17:00 / START 18:00
料金:¥6,500 (指定席)
Info:BEA 092-712-4221

Suchmos Profile

2013年1月結成。ROCK、JAZZ、HIP HOPなどブラックミュージックにインスパイアされたSuchmos。

メンバー全員神奈川育ち。Vo.YONCE は湘南・茅ヶ崎生まれ、レペゼン茅ヶ崎。都内ライブハウス、神奈川・湘南のイベントを中心に活動。バンド名の由来は、スキャットのパイオニア、ルイ・アームストロングの愛称サッチモからパイオニアとなるべく引用。普段からバイブスを共有していた、YONCE(Vo)、HSU(Ba)、OK(Dr)、TAIKING(Gt)、KCEE(Dj)、TAIHEI(Key) の6人グループ。

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