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星野 源が『Pop Virus』に込めた音楽に対する熱量とは

星野 源の代表曲ともいえる『恋』や朝ドラ主題歌でヒットした『アイデア』のようなキャッチ―なアッパーチューンとは対照的に、『Pop Virus』はどこか物憂げな雰囲気が漂う楽曲になっている。

人への愛を歌ったものではない


ドラマで話題になった楽曲も収録されているアルバム『Pop Virus』が12月19日に発売され、反響を呼んでいる。

タイトルトラックになっている『Pop Virus』は星野 源の音楽に対する考えが垣間見れる一曲だ。「愛」や「君を探してる」といった歌詞があるが、これらは人に向けた思いを歌ったものではない。

Pop Virus

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歌の中で 君を探してる
波の中で 笑いながら漂う
今の中で 君を愛してる
刻む 一拍の永遠を
刻む 一粒の永遠を
≪Pop Virus 歌詞より抜粋≫
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多くの場合、音楽家が作詞・作曲をする時は、試行錯誤しながら1つの楽曲を生み出す。そうして苦悩の末に生まれた楽曲は音楽家自身にとっても、まるで我が子のように大切なものとなるだろう。

この楽曲は、音楽家が楽曲制作をする際に感じた、音楽への愛を歌ったものなのだ。

“このメロディにはどんな歌詞をつけよう、楽曲の背景はどのようなものにしよう”など、ベストなメロディや歌詞を探したり、いいものが思い浮かんだ時には嬉しくなるといった心情が表現された歌詞になっている。

楽曲は一度世に出したら、永遠に残り、時代が変わっても聴かれたり歌われたりするものだ。いつの世でも、多くの人に愛されるような楽曲を心を込めて丁寧に作ろうとする姿勢が伝わってくる。

音楽愛溢れる歌詞


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ふざけた人間なんだ
偏る生活を歌舞いた
そう君の手の平
美しくクルクル返ったんだ

口から音が出る病気
心臓から花が咲くように
魔法はいつでも
歌う波に乗っていた
≪Pop Virus 歌詞より抜粋≫
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自分のことを「ふざけた人間」や「偏る生活を歌舞いた」と自虐的に言っているが、元々の人間性と独自の感性、俳優と多方面で活躍する中でも、楽曲制作に活かせるようなインスピレーションを少なからず得ているはずだ。

「口から音が出る病気 心臓から花が咲くように」という印象的な表現の歌詞からは、根本的に歌うこが好きということと、歌詞を考える時、自分の過去の経験を思い出した際に、当時を懐かしむ感情が生まれてくることが伝わってくる。

R&B調のサウンドとPOPがうまく融合され、心地の良いテンポのメロディと、星野 源の音楽愛溢れる歌詞に、ファンや音楽好きだけではなく、多くの人が魅力を感じずにはいられないだろう。

TEXT 蓮実 あこ

1981年、埼玉県生まれ。音楽家・俳優・文筆家。 2010年に1stアルバム『ばかのうた』にてソロデビュー。 2015年12月リリースのアルバム『YELLOW DANCER』がオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得。 2016年10月にリリースしたシングル『恋』は、自身も出演したドラマ『逃げるは恥だが役に···

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