個性が光るバンド ヒトリエ!
ヒトリエを知っていますか?ヒトリエはとても個性的な良いバンドなんです。しかし、ギターボーカルのwowakaは、惜しくも先日、他界しました。今だからこそ、改めてヒトリエの魅力や個性を余すところなくお伝えします。ヒトリエとは?
ヒトリエのメンバーは以下の4人です。
●イガラシ(Bass)
かっちりとしたベースラインで、楽曲に彩りと感情を与えます。
●wowaka(Vocal & Guitar)
個性的で一癖ある、爽やかで透き通るような声が印象的です。
●シノダ(Guitar & Chorus)
時にポップで時にはかない、特徴的な音を奏でます。
●ゆーまお(Drums)
疾走感のあるキレの良さと、確かな演奏力が魅力的なドラマーです。
彼ら4人の個性が1つになったバンドこそ、ヒトリエなんです。
音楽は永遠に。ヒトリエのおすすめ歌詞3つ!
ポラリス
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この胸に灯った一欠けらの
明りの意味を今言うよ
喜怒哀楽すべてが僕の譲れない光だってこと
何処にでも行けるはずだ その光に従って
何も言わずともきっと 君は知っているはずだろう
その一歩、足を踏み出した
あなたはとても強い人
誰も居ない道を行け 誰も居ない道を行け
≪ポラリス 歌詞より抜粋≫
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●おすすめポイントは儚げな曲と歌詞
「ポラリス」とは、こぐま座α星 (α-UMi) の固有名。現在,天の北極から約1°のところにある北極星のことです。とても明るい星なので、その光は旅人の目印とされてきました。
歌詞を順番に見ていきましょう。喜怒哀楽の感情の全てがゆずれないものであるのなら、その感情に任せて人のいない場所に自分の信念で突き進んでいく、と言う強いエネルギーを感じます。
では、楽曲についてはどうでしょうか。楽曲からは儚さと強さを感じます。「ポラリス」、すなわち北極星と言う星の儚さと、その強いエネルギーを感じる歌詞が合わさってなんともはかなくも力強い楽曲に仕上がっています。
ここで、それぞれの楽器の音についても触れておきます。ギターの音もどちらかと言えば軽く明るい音がします。そこから、儚さを感じます。
ベースの音はまるで脈を打つかのように、心臓であるかのようにリズムを刻みます。ドラムは儚くも激しく、疾走感のある仕上がりになっています。ボーカルは時に激しくしかし穏やかに、音に感情を込め、息を吹き込むかのように歌います。
つまり、儚くも力強い歌詞と、ヒトリエのメンバーの個性的な演奏が合わさり、『ポラリス』と言う楽曲の魅力になっているのです。
ワンミーツハー
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「ねえ!
その心を貸してよ、
扉を開けてしまうから。」
忘れてた理想に沿って
ニヤリ笑う
ソレを見たいんだよ
最近やたらと視界がぼやけるし、
お決まりの暮らしを繰り返す
柄にもない台詞を覚えたけど
声にゃならないな
≪ワンミーツハー 歌詞より抜粋≫
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●おすすめポイントは恋愛あるあるな歌詞
ヒトリエ-ワンミーツハーは、ゲームアプリ「ディバインゲート」オープニング曲です。ちなみに、Divine Gateを日本語に訳すと、「神の扉」、もしくは「聖なる扉」といったところです。
ワンミーツハーを英語で表記すると「one meets her」、つまり、誰かが彼女に恋をした、というところでしょう。つまりこれ、ヒトリエ流のラブソングなんです。
順を追って見ていきます。「忘れてた理想」というのは、男性が忘れていた、彼女が望む恋愛の理想像のことです。女性には、固定の恋愛観や理想像、憧れなんかがあることがあります。それを相手の男性は忘れていたのです。
似たような日々の繰り返しで、少しマンネリしたカップルかもしれませんね。また、「柄にもない台詞を覚えたけど 声にゃならないな」という歌詞からは、もう「愛してる」「好き」なんて甘い台詞も言わなくなった恋人同士とも読めます。
そんなどこにでもあるようなありふれた恋愛を、ヒトリエ流の美しい言葉で言い表しています。それに加え、「ねえ!その心を貸してよ、扉を開けてしまうから。」という歌詞には、冒険する彼らのイメージが感じられます。
『ワンミーツハー』は、どこにでもあるような恋愛に、ゲームのような冒険という非日常が合わさった曲なんです。
この歌詞については、色々な解釈ができそうですね!想像力を働かせながらヒトリエの『ワンミーツハー』を聴けば、楽しいこと間違いなしです!
SLEEPWALK
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逃がしてくれって声を枯らした
あたしの願いなど叶うでしょうか
目を合わせて喋れないんだ
喜怒哀楽のどれでさえ
放蕩しようぜ
徘徊しようぜ
正解なんて誰一人知らない
「愛してみようぜ」
「失ってみようぜ」
あたしの思うまま、逃げ出してみようぜ
探してくれって何度叫んだって
あたしの言葉は届かないや
振り回されてばかりだなぁ
この世界、世界にさ
≪SLEEPWALK 歌詞より抜粋≫
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●おすすめなポイントは自由を求める歌詞
順番に見ていきます。「放蕩」とは、思うままに振る舞うことです。特に、酒や女遊びにふけることを指します。「放蕩」し、「徘徊」し、「愛」して「失」い、逃げ出す。つまり、思うままに振る舞って逃げようと言うのです。
愛することに正解はありません。またこの世界にも正解はありません。そこから逃げることに正解がないのなら、そこから逃げることにも罪は無いはずです。だから逃げたっていいのです。そんな世界観が読み取れます。
普通に学校に行き、普通に就職し、普通に恋愛し、普通に結婚する。そのことが時に難しいのです。また、普通ってなんだろう、と悩みの種になってしまうこともあります。だから、この世界から逃げ出したくもなるのです。
もちろんそれらが幸せだと感じること、それらがする事は全く悪いことではありません。むしろ良いことだという考え方もあるでしょう。ただそれが正解かどうかと言う事は誰にもわからないのです。そこから逃げることも、また正解なのかもしれません。
正解のないこの世界を憂えるような、しかし改めて、人生の正解ってなんだろうと考えさせられるような歌詞です。
今こそ、彼らの音楽を聴いてほしい
是非今こそ、ヒトリエの音楽を味わってみてくださいね!
「ポラリス(北極星)」に願いを込めて。ヒトリエの音楽は、永遠に人々の心の中に息づいて、心を打つことでしょう。
TEXT カッパナスビ