4人を家族に例えるなら??
──4人は、それぞれ個性的なので、過去のインタビューでは、個がぶつかり合ってまとまらないこともあったと答えられていましたが、その時間を経て今だからこの4人で良かったなっていうことはありますか。
YU:そういう意味では、『Do Ya?』のようないままでの自分たちの曲にはないものを作ろうとしても、当時だったらうまくまとまらなかったと思うんですよ。
でも今、結構長い間4人でやってきて、ほかの3人がどういうことを考えているんだろうっていうのが、何となくお互い分かり合えているので。ここはいい意味で任せられるというか。そういう風にできたので、一つになれたなって思います。
KENJI:確かに一つになれた曲ではあるよね。すごい挑戦ではあった。
YU:それぞれが本当にやりたいことを自由にやっているんですけど、それが一曲としてうまくまとまるっていうことは、4人でずっと活動してきたからこそできたんじゃないかなと思います。
──4人を一家族にするとしたら、それぞれどんな役割ですか。
SHUKI:お母さんですね。僕。
YU: CHOJIはお父さん的役割ですね。
CHOJI:そうね。
YU: KENJIは長男。で、僕は末っ子。(笑)
──大変ですね。パパは。
SHUKI:パパはあんまり干渉しないから大丈夫。
CHOJI:冷め切った家庭なんです。(笑)
──それが長続きするコツですかね。
SHUKI:なんか、程よい距離感がいいんですよね。
YU:SHUKIがお母さんに見えてきたし、SHUKIとCHOJIが本当に夫婦に見えてきた。(笑)
SHUKI:お互いの性格を知りながら、近づいたり遠ざかったりっていうのを結成してからずっとやってきて、今が一番いいバランスというか。イライラすることもあるんですけど、みんな消化できるようになったっていうか。
お互いの性格のこともよく分かってきているんで。『Do Ya?』を作ったときに、また一つ家族になったじゃないですけど。(笑) 4人の別々の能力があって、それぞれいい所あるなって感じる機会になったので、感謝したいですね。『Do Ya?』に。
──お母さん、まとめましたね。でも最初に曲を作られるときも「YUさんの声をいかす曲」っていうのが念頭にあるから。そういう優しさがね。
YU:そうですね。 (笑)この家族は優しさに満ちあふれています。それぞれがそれぞれのパートをより良く見せたり、聴かせたり。お互い尊重している部分ですね。
ミュージックビデオではadidasから衣装提供も!
──ミュージックビデオもかっこいい仕上がりですね。YU:これもみんなでアイデアを出し合ったんです。まずは「踊れる曲」っていうことで、ミュージックビデオでプロのダンサーの方にも踊ってもらいたいなって。
そういうアイデアは曲作りの段階からありましたね。せっかくだったら、言語とか、人種とか、国籍の壁を超えたようなパーティー感を出せたらいいなって。すごく楽しかったですね。
──みなさんがお好きなファッションもうまく取り入れられています。今回はadidasから衣装提供を受けられたとか。
YU:adidasさんは90年代ヒップホップシーンを代表するブランドなので、当時のテイストを視覚的にも出したいなと思って。
SHUKI:それが一番、個人的にはうれしかったです。当時はRun-DMCがadidasを着て、「SUPER STAR」っていうスニーカーをひもなしで履いてそれをみんなマネしてが。
──うれしそうに、話してくれますね。
SHUKI:ほんとですか。ちょっと前のめりになってます。(笑)
世代的にヒップホップも、Run-DMCから入ったので。ファッションと音楽の融合っていうのを、あのときの時代にやっていたようなことを、今やりたいっていうのもあって。それをadidasさんが協力してくれるというのが、すごくつながった感じがして、うれしかったです。
──当時、憧れていましたか?
KENJI:衝撃だったよね。
SHUKI:うん。そうですね。
I Don't Like Mondays. / Do Ya?
5月22日リリースの『Zero Gravity』
──『Do Ya?』は移籍第1弾ですが、5月22日に『Zero Gravity』のリリースが決まっているんですよね。愛しい人を優しく包むような、甘くて美しいYUさんのファルセットが印象的でした。YU:『Zero Gravity』は全く違う感じですよね。みんなをいい意味で裏切りたいなと思っています。
CHOJI:生っぽいサウンドを全面に押し出していて、でもどこか新しさもあったりして。アンニュイ。イメージなんですけど、晴れた日とかに、ドライブとかに行くときに聴くのもいいし、色んなシチュエーションで聴ける曲かなと思っています。
YU:『Do Ya?』とは違ってゆったりしていますね。「本当に同じバンドなんですか?」っていう感じになってくれたらうれしいね。(笑)
──UKロックや、マイケル・ジャクソンなど、それぞれルーツミュージックが異なる4人が、今一緒に音楽を作っているってすごい面白いですよね。
YU:そうですね。だからもし、僕らのことを好きになってくれたら、飽きさせないよって思います。『Do Ya?』もヒップホップテイストの中に、CHOJIの持っているロック魂を、ギターソロをぶち込んでみようみたいな。
そういうのは、このバンドじゃないと無理だと思います。そこはすごく自信がある。僕たちのオリジナリティーの部分だと思っています。
──最後にUtaTenの読者にひと言お願いします。
YU: 『Do Ya?』は全編英詞なんですけど、頑張って読み解いてもらったら結構、イケてること言ってると思っています。(笑)
『Zero Gravity』は日本詞と英詞と、交互に出てくるんですけど、どちらか一方だけを読んでも、歌詞の世界観を伝えることができるような歌詞になっているので、二つの角度から、歌詞を読み込んで、感じてもらえたらうれしいです。
Text 西村綾乃
Photo 片山拓
月曜日の憂鬱を吹き飛ばすスタイリッシュ・ロックバンド。 SOUL、R&B、FUNKなどブラックミュージックを含む様々なテイストを取り入れた洗練されたスタイリッシュ・ロック。 キャッチーなメロディラインに英語を巧みに織り交ぜた歌詞と、それを最大限に生かすボーカル。 そこにスタイリッシ···