バラエティ番組から生まれたバンド、ジェニーハイ
ジェニーハイは、BSスカパー!のバラエティ番組「BAZOOKA!!!」の企画で生まれたバンドです。
メンバーは中嶋イッキュウ(Vo.)、川谷絵音(Gt.)、くっきー(Ba.)、小籔千豊(Dr.)、新垣隆(Key.)の5人組。
既に別のバンドで活躍中の川谷絵音や中嶋イッキュウに、現代音楽作家やピアニストとして一目を置かれる存在である新垣隆に加え、お笑い芸人やタレントとして普段からテレビで活躍しているくっきーや小籔千豊。
各々が各々のスバ抜けた才能を生かして活躍しており、そんな5人が集まったバンドという構成だけでも気になる存在です。
海外でも活躍する中嶋イッキュウのボーカリストとしての実力、くっきーの独創的な芸術センスを以って奏でられるベースライン、かねてから評価の高い小籔千豊のドラム、新垣隆の超絶技巧を駆使したピアノ、そしてジェニーハイのギター兼プロデューサーを務める川谷絵音の圧倒的音楽センス。
これらがすべて詰め込まれたジェニーハイの音楽は、一度聴いただけで圧巻です。
ジェニーハイの楽曲をご紹介!
ジェニーハイのテーマ
メンバー全員がラップで自己紹介をするという斬新な1曲です。
そもそも、メンバー全員が既に各分野で活躍する名の知れた存在でありながら、改めてこうして自己紹介の内容をメインにした楽曲を歌うというのがおもしろいです。
●川谷絵音
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俺が川谷絵音だ
語れない相いれない人間だ
テレビに相槌を打っては自分は違うなんて考えてる人間だ
でも今ここで奏でる音は真っ直ぐにあなたの心を射抜く
≪ジェニーハイのテーマ 歌詞より抜粋≫
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●新垣隆
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俺が新垣隆ことガッキーだ
あのガッキーじゃないけど可愛いと言われるくらいのステキな笑顔を持ってる
持ってると言えばこのピアノに愛されし境遇
遭遇したモンスターたちとのバンドで放浪するピアニスト
俺はもうゴーストではないゴーストではない
≪ジェニーハイのテーマ 歌詞より抜粋≫
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●くっきー
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俺がくっきーだ
毎度お騒がせしてるくっきーだ
前の2人に比べたらそんな?いやそんなことはない
俺が世界一のお騒がせ者
バラエティーを超えて音楽に殴り込む
くっきー.com
≪ジェニーハイのテーマ 歌詞より抜粋≫
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●イッキュウ
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ワイがイッキュウや
あの一休やない イッキュウや
私のこと知らん人は危機感感じて欲しいくらいや
本当はくっきーよりクレイジーなウーマンや
≪ジェニーハイのテーマ 歌詞より抜粋≫
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●小藪千豊
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俺が小籔千豊だ よしもと新喜劇座長だ
ラップは下ネタラップ以来だ それより俺のドラムは聴いたか
笑いのリズムを刻むビートがドラムで刻むビートに変わった 触ったらもう離さない音楽の虜になる
≪ジェニーハイのテーマ 歌詞より抜粋≫
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作詞作曲は川谷絵音が担当しており、メンバーを紹介する言葉のチョイスの1つ1つに彼のセンスを感じさせられます。
ジェニーハイを知らない人はぜひまずこの曲から聴いてほしい、メンバーの個性や魅力がぎっしり詰まった楽曲です。
ジェニーハイラプソディ
ジェニーハイのテーマに続いて、またまた自己紹介的ソングのご紹介です。
この曲は2019年5月7日にYouTubeにてMVが発表され、公開から4日で100万回再生を突破しました。
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俺が宝くじ当たったらきっとアレに使うのに
当たった奴どうせ豪遊してるに決まってる
女の味方男の敵 男の味方女の敵
男友達多い女は普通の女より女子感強い
サバサバしてるフリはもう飽きた
≪ジェニーハイラプソディー 歌詞より抜粋≫
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シュールで尖った歌詞がクセになります。
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小籔とくっきーはTv show star 大忙しだし
イッキュウはoversea に服に色々多忙だし
絵音はバンド掛け持ち過ぎて謎過ぎるし
ガッキーも忙しいけど
ゴーストライター!
もう一回
ゴーストライター!
ゴーストバスターみたいに
ゴーストライター!
最後にみんなで
ゴーストライター!
≪ジェニーハイラプソディー 歌詞より抜粋≫
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「ゴーストライター」という、世間を騒がせた新垣隆の過去への触れ方も、さりげなくではなく何度も繰り返してしっかり全面に押し出してくるところはさすがとしか言えません。
サウンド、歌詞、メロディーから映像に至るまで、すべてにおいてジェニーハイにしかできない作品を見せてくれるのが彼らの魅力です。
片目で異常に恋してる
2018年3月16日にリリースされた、ジェニーハイのデビュー曲。この曲でジェニーハイはフジテレビの「FNS歌謡祭」に出演し、一気にその知名度を上げました。
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苦しゅうない苦しゅうない
私が愛想つかすことなんてこない気がするから
嫌われるって怖がって
愛想つかしたふりならするかもしれないわ
≪片目で異常に恋してる 歌詞より抜粋≫
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ハイレベルすぎるのに心地よいピアノ、くっきーと小籔千豊の安定したリズム、中嶋イッキュウにしか歌いこなせない、どこか不思議で難解なメロディー。
デビュー曲からこの完成度の高さかと、川谷絵音の音楽センスを実感させられます。
ランデブーに逃避行
何でもない日常を描いたような歌詞や、サビの心地よいメロディーがクセになる『ランデブーに逃避行』。
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何かしたいのにしたくない
布団出たいのにあったかいから
私の世界で考えれば
それはそれは平和
顔の浮腫みも大したことない
鏡を見るのもめんどくさい
前世では何の徳も
積まなかったんだろうな
らんらんランデブー
明日からりーりーリアリティー
少しの間宇宙服を貸してよ
君の代わりに逃避行なんだから
だんだんメタでぶー
明日からだーだーダイエット
少しの間でいいから無重力で
君の代わりに逃避行なんだわい
≪ランデブーに逃避行 歌詞より抜粋≫
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最高にオシャレなのにやんちゃ心が溢れており、メンバーの安定した演奏技術に支えられた不安定さがたまりません。
バラエティー番組の企画から生まれたバンドということを忘れてしまう楽曲のクオリティーです。
強がりと弱虫
こんな曲もできます、とまるでジェニーハイの実力を軽く見せつけるような楽曲です。
サラッと流れるようなメロディーの中にもメンバーそれぞれのテクニックが詰め込まれており、なんとなく流していてもすぐに途中から聴き入ってしまいます。
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もう迷わせないでよ
迷わせないでよ
世界中が敵になっても味方でいるとか
言ってくれよ
どうかまだ
どうかまだ僕にも光をちょうだい
清く亡きがらを想わせて
握り締めた命からがらだ
≪強がりと弱虫 歌詞より抜粋≫
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間奏のソロパートは、普段お笑い芸人をしている人たちが弾いているとは思えない渋さとかっこよさです。ベースからピアノ、ドラム、ギターへとつながり、そこから大サビへ入っていくところはしびれます。
そして、そんな楽器隊にけっして埋もれることのない中嶋イッキュウのボーカル。全員が音楽を楽しんでいるような雰囲気が感じられ、音楽というものの魅力を改めて実感させてくれるような楽曲です。
ジェニーハイを知らないなんてもったいない!
各方面でそれぞれ活躍している多忙な5人が集まってできたバンドですが、ジェニーハイとしての今後の活動にも注目が集まっています。
もともと音楽番組やフェスへの出演を目標としていたバンドであるジェニーハイ。
2019年5月25日にはMETROCK 2019、9月にはKOYABU SONIC 2019への出演が決定しており、新曲の準備も進んでいるようで、これからのジェニーハイの活動に目が離せませんね!
TEXT ぽんつ