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残業で遅くなった夜こそ、オザケンを聞きながら歩いて帰ろう。

日本人は仕事が大好き。定時入社・定時上がりなんて夢のまた夢。抱えきれないほどの仕事の上に、接待や付き合いにも追われる日々。 サービス残業も当たり前で、土日もスキルアップのために勉強する。こういう働き方が普通なのだと自慢気に話すワーカホリックの人も少なくはない。


日本人は仕事が大好き。定時入社・定時上がりなんて夢のまた夢。抱えきれないほどの仕事の上に、接待や付き合いにも追われる日々。
サービス残業も当たり前で、土日もスキルアップのために勉強する。こういう働き方が普通なのだと自慢気に話すワーカホリックの人も少なくはない。

気付けば外は真っ暗。残業もひと段落ついたし、そろそろ帰ろうかと思ったアナタ。今日はたまには少し歩いて帰りませんか。
運動不足でなまった体も、仕事終わりで疲れ果てた体も、小沢健二「強い気持ち・強い愛Metropolitan Love Affair」を聞けば自然と動き出すでしょう。


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寒い夜に遠くの街からまっすぐに空を降ってきた
ほら あっというまの蜃気楼
溢れる光 公園通り 新しい神様たちが
パーッと華やぐ魔法をかける
ああ 街は深く僕らを抱く!
強い気持ち 強い愛 心をギュッとつなぐ
幾つの悲しみも残らず捧げあう
今のこの気持ちほんとだよね

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夜の街をハイテンションで歩く主人公。時期は今ぐらいの秋口だろうか、冷たい空気の中で蜃気楼が揺れる。
眠らない街”渋谷”のネオンの中を主人公は進む。公園通りに並ぶ、最新のトレンドを取り入れたアイテムがショーウィンドウを煌びやかに見せる。まさに神様が魔法をかけたようだ。

曲調も洗練されてオシャレなサウンド。かつて”渋谷系”と呼ばれた小沢らしく、シティーボーイ感が漂う。聞いているだけで、足取りも気分も軽くなり、屋根を走る仔猫のような気になる。

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疼くボディーがくっついて花火になって
喜びの中へ
彼も彼女もファンキーなビート食らって
dancing in the street, baby
Come on

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素敵な女性に出会った。楽しいことだけでなく、仕事の愚痴や不満なども献げ合うことで意気投合。いつしか気分だけでなくて体も疼き始め、流れで触れ合ってお互いの気持ちを確かめ合った。

ファンキーなビートに合わせて二人は踊る。気分は最高だ。

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長い階段をのぼり 生きる日々が続く
大きく深い川 君と僕は渡る
涙がこぼれては ずっと頬を伝う
冷たく強い風 君と僕は笑う
今のこの気持ちほんとだよね

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最後には、あの夜からの二人の時間を端的にまとめている。まだまだ続く二人の人生は長い階段のようだ。大きく深い川のような試練も二人で乗り越えてきた。時には涙する時もあったし、世間の風当たりが冷たく強く突き刺さるような時もあった。

しかし、二人は笑う。強い気持ちと強い愛で二人は繋がっているようだ。

歌詞に詩的な曖昧さがあるため、押し付けがましくなく、フランクに聞くことができる。根詰めて夜遅くまで残業した脳には、オザケンの声が心地よく、リフレッシュさせてくれる。歩く足取りも少しアップテンポで、本当に踊り出してしまわん勢いだ。


明日もアナタは仕事だろうか。残業で遅くなったから早く帰りたい気持ちもわかる。それでもたまには、オザケンの世界観に浸りながら歩いて帰ると、歌詞のような素敵な出会いがあるかもしれない。


TEXT:田中利知

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