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映画「Diner ダイナー」で「千客万来」大繁盛するのは誰?

『Diner ダイナー』には個性豊かな殺し屋が多数登場する。初めて『千客万来』と聞いた際は、“殺人稼業が繁盛しているのかぁ”と穏やかでない想像をしてしまったが、どうやら違うかもしれない。

公開日:2019年7月27日 更新日:2020年8月21日


この記事の目次 []
  1. ・奇跡の共演
  2. ・ 誰もが内に秘める怠惰な心
  3. ・「千客万来」の意味。最後に笑うのは、誰?

奇跡の共演

近年世界的な活躍の続くギタリスト・MIYAVIと、個性派ボイスが魅力のラップシンガー・DAOKO。彼らのまさかのコラボレーションが、映画『Diner ダイナー』の監督である蜷川実花によって実現した。

両名の大ファンであるという蜷川からラブコールを受けての、奇跡の共演だ。



歌の特性上、歌詞を見ながらでないとなかなか内容を理解するのが難しい『千客万来』。

じっくり見つめると、驚くほど映画の世界観に寄り添った表現がされていることが分かる。

誰もが内に秘める怠惰な心

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千客万来 プレイバック
人の影に隠れ生きていた
最低限な暮らしの中
最低な気持ちだが楽な生き方を選んだ
卑怯か?
≪千客万来 歌詞より抜粋≫
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限りなく普通の、それでいて楽な生活を求める人は多いのではないだろうか。「最低限な暮らし」から脱し、定義の曖昧な「普通」に憧れるというのは、そう珍しい話ではない。

なぜ、自分だけがこんな目に遭わなければいけないのだろう。自分は不幸だ。こんな世界から抜け出したい。



そんなことを思っているところに、ふと楽に切り抜けられる道を提案されると、恐れと不安を抱きながらもついそちらへ進んでしまうのが人間というものだ。

映画の主人公・オオバカナコはまさにそうして選択を誤り、「普通」から程遠い猟奇的な世界へと迷い込んで行く。

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「壊されたい」なんて願っていたって
だってガキのまんまじゃ 足も竦んでさ
逃げ出したい 脱出する己から
駆けてよ今 ほら Dash
≪千客万来 歌詞より抜粋≫
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入り込んでしまった以上、そこから抜け出さなければならない。しかし、その空間の狂気は恐ろしいスピードで自分を取り込み、巻き込もうとする。

逃げ出すのは、この空間からではない。人任せに楽な生き方へ逃げようとするような、怠惰で無力な自分から抜け出すのだ。

「千客万来」の意味。最後に笑うのは、誰?

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生きてても死んでるの
運勢がアンラッキーなら明日は 楽しそうね
気づいたら笑ってた 上手じゃない下手だけど
まっさらな私だった
≪千客万来 歌詞より抜粋≫
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(中略)
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ほら立ってよ 勇往邁進
やめたいと思ってやめられるもんか
≪千客万来 歌詞より抜粋≫
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今までの自分の生き方を捨てると、もう恐れるものは何もない。一度死んだも同然の、新しい自分だ。

「明日の運勢最悪よ」と言われれば、一体何が起こるのだろうという期待に溢れ悦びを覚える。

まっさらな心はうっかり笑い方を忘れてしまいそうになったが、それでも自然と笑みがこぼれるほどの解放感はたまらない。


 
己から脱け出したことで、新たな強さを手に入れた。その狂った世界の中で自分の進む道を見出だしたのだ。
 
つまり思うに、「千客万来」は暗殺稼業が大繁盛する殺人鬼を指しているのではない。

1人の人間が今までの己を捨てて生まれ変わったときの、“もう何も恐れない。何でもウェルカム。来るなら来い。”と、自分を飲み込もうとする世界へ向けて切った啖呵なのではないだろうか。

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あてもなく飛び出して驚いた
アンラッキーなんて嘘 空は高く
明るいさ 眩しいがいまならばわかるんだ
今の私 永遠だわ
≪千客万来 歌詞より抜粋≫
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すっかり生まれ変わったような自分。

たとえ元居た世界に戻ったとしても、それが揺らぐことはない。たとえ戻ることが叶わなくとも、今の自分は自らの足で新しい世界へも踏み込んでいける。

今まで知り得なかった開放感と、その世界の美しさ。それらを受け入れることのできるその精神は、もはや無敵だ。



さて、オオバカナコは果たしてこんな変貌を遂げることができたのだろうか。彼女は、迷い込んだ世界で一体どのような生き方を選択するのか。

是非この曲と共に見届けて頂きたい。

TEXT 島田たま子

DAOKO プロフィール 1997 年生まれ、東京都出身。ラップシンガー。イノセンスな歌声と、象徴的な映像で様々なクリエイターを魅了し続ける。 15歳の時にニコニコ動画に投稿した楽曲で世界中から注目を集め、2015 年メジャーデビュー。 2017 年、映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか···

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