届かない胸の願い
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小さな奇跡を願って 騒いだ群れに乗って
浴衣に隠した鼓動 静かに響かせてる
少し前 歩いてく キミへのわずかな一歩が 果てしなく遠くて
私を呼ぶ その声も虚しく
キミの隣は いつもあの子の特等席
≪オレンジサイダー 歌詞より抜粋≫
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花火大会や夏祭りなどのイベントの中で、様々な想いが交差する夏。
キミへ届けられない恋心を潜ませたまま、仲間と共に花火を見に来た日。
“もしも私の想いを届けられる勇気と時間があれば…”という淡い期待も虚しく、
キミとの距離を縮められないまま、どうすることも出来ずに想いを秘め続けることしかできない。
結局、キミの隣で笑っているのはいつも別のあの子で、
僅かに離れた私には届かないことを知る。
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大胆に染まったハートは オレンジサイダーテイスト
急いで飲み込む言葉全部 弾け飛んでった
夏色の空に咲き出した 花火はそっと
寄り添う二つの影を照らしてた
叶わないWISH
≪オレンジサイダー 歌詞より抜粋≫
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キミへの恋心が溢れながらも、
まっすぐに伝えられない甘酸っぱい気持ちが外にこぼれないように飲み込む。
その想いの言葉がオレンジサイダーの様に、
胸の内をざわつかせながら弾け飛んでいく。
そして、夏の夜空に咲く色とりどりの花火の下、
キミとその隣に寄り添うあの子の姿を眺めながら、
私は、届かない願いを秘め続けることしかできなかった。
キミはズルイ
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抱えた期待を消して やり過ごす時 限って
訪れるキミと二人きり ほらね、キミはズルイ
普段は気にも止めないくせに 誰にも気づけない私の弱気を当てるんだ
冷えかけてた ココロに火灯した
このままキミを忘れられなくても 知らないから
≪オレンジサイダー 歌詞より抜粋≫
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キミの事を考えて、期待して、諦めて、キミの事を考えたくないと思った時に限って、
キミと二人きりになってしまう。
そこで、私だけに見せてくれるキミの優しさに触れ、
改めてキミの事を好きになった理由を、私は思い知る。
キミへの心を簡単に忘れさせてくれない姿に、
私はズルイと感じて、この心を離したくないと思うのだ。
そのズルさに、諦めようとしていたキミに対する想いに再び火がつき、
私をこれまで以上に強気にさせることとなる。
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曖昧にぶらさがってた 私にタッチして
優しく抑えてた キモチまた加速させてった
暗闇が二人を包んで 今だけちょっと
強がる私を素直にしてるんだ
≪オレンジサイダー 歌詞より抜粋≫
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確かに胸にあるが、表に出そうか、飲み込んでこのまま忘れてしまおうか、と
曖昧にさせて忘れようとしていた心に、キミはありのままに無意識で触れ、
改めてキミが好きなんだという気持ちに、強いエネルギーをくれ奮い立たせてくれた。
世界からの灯りが邪魔をしない、キミと私だけの世界に包まれた中、
余計な感情で誤魔化してきた自分の心をキミは自然と素直にしてくれたのである。
花火をキミと
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いつまでも残ったまんまの オレンジサイダーテイスト
無意識にいつでも キミの全部思い出すから
夏色の空埋め尽くした 花火にそっと
寄り添う二つの影に願いを重ねて
来年キミの隣で… 叶えたいWISH
≪オレンジサイダー 歌詞より抜粋≫
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キミへの溢れる心を飲み込んだはずが、
忘れられずに頭の至るところに残り、ずっと離れないまま生きている。
甘酸っぱく内側で弾けるオレンジサイダーの味を忘れられない私に、
キミは、ただキミを見せてくれただけで、私の恋心に前へ進む力をくれたのだ。
それは、これまで内側で弾け続けるものではなく、
夏の空に飛んで弾け、埋め尽くす花火のような外側に向かう強い願いである。
その花火の様な願いを、いま寄り添うキミとあの子の影に重ねて、
来年こそはキミの隣で花火を見れる関係になりたいと、そっと彩る夜空の下、私は誓うのだ。
TEXT 京極亮友