8月25日に放送の関ジャム完全燃SHOW
8月25日に放送された関ジャム完全燃SHOWは、今年でソロデビュー44年・オリコン週間ランキングトップ10最多記録保持者の矢沢永吉に独占取材!テレビで明かしたことのない創作について徹底的にその秘密を明らかにしていきます!いしわたり淳治、田保孝一、そして矢沢永吉と20年来の親交がある横山健をゲストに迎えて今まで見た事のない矢沢について明らかにしていきます!
関ジャニ∞が、音楽のプロを迎えトークを繰り広げる番組「関ジャム 完全燃SHOW」。今回は8月25日の内容をお届けします!
矢沢永吉の音楽
■SOMEBODY’S NIGHT│矢沢永吉----------------
偽名のサインが
切ない避暑地
≪SOMEBODY'S NIGHT 歌詞より抜粋≫
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この楽曲は、矢沢永吉自身がイメージキャラクターを務めた事もあるビデオテープのCMソングです。
田保は「サビが印象に残るのは、コードとメロディーが11thのいわゆるテンションの関係になっていて、違和感やひっかかりを生み出しているから。矢沢さんの個性的なメロディーセンスを感じます」
本間は「普通ロックと言えばギターサウンドのイメージ、しかし、矢沢さんはキーボードをよく使われる。キーボードを使う事でよりポップスっぽくなり、それが矢沢さんの音楽が広く受け入れられている理由だと思われる」とコメントしています。
矢沢節を醸し出すコード進行
古田支配人は矢沢の曲に対して「コード進行っていうか必ずマイナーのほうに落とし込んでいって、それが寂しくならない、カラっとしている。凄く矢沢節」とコメントしていました。この雰囲気を醸し出すのに、矢沢はオーギュメントコードをよく使っているようで、このコードを使った進行によりアーバンな印象を残すものだそう…。このコード進行は、矢沢楽曲のサビにも使われていて、わざと歪な音を出す事で良い意味での違和感を演出しているようだ
楽曲は何を使って行う?
矢沢は「基本的にギターで作っていますが、バラバラです。ピアノは弾けないけどコード位は弾けるので、メロディーがふわっと浮かんだらICレコーダーで撮るとか。ギターで7割をつくってあと3割はその他で作っています」と語りました。「黒く塗りつぶせ」の作曲についてはリフから入っていったと語ります。また、リフについてテレビで語った事は無く、「初めてかもしれないね」とも告白をしていた。
コードはどこまで計算している?
「テンションコードなどコードはどこまで計算しているか?」という田保からの質問を矢沢に質問すると、矢沢は「おっしゃる通り。入れなきゃだめなのよ」と語り、さらに続けて「編曲の時にあそこにフックな何かが欲しい、音色だけじゃなくてコードをいじる。キャッチーな物が一発要るよね」とコードだけでもなく音色を含めた様々なものを意識していると語っていた。さらに矢沢は「レコードを作る・オーバーダブ(重ね録り)をする・アレンジをする。組み立てだよね。」とこの質問への答えを渋く締めた。
「YES MY LOVE」と「いつの日か」の共通事項
スタッフから「(この2曲の)歌いだしのコード進行の2つ目に「オーギュメントコード」が入ってますよね…」という質問が飛ぶと、かぶせるように矢沢は「使ってますね」と回答。
「aug、sus4、7thなんかはよく使いますね。理屈を誰かに教わったわけじゃなくて、自然にそうなっていった。指遊びで音色」。
矢沢の音楽は、日々そうやって少しずつ編曲され、作り上げているのだ。
本間からは「楽曲にキーボードを多く取り入れる理由は?」を問われれた矢沢は、「イギリスでジョージ・マクファーレンに出会って、鍵盤をガンガン入れた時の広がり方。鍵盤はスキマを上手く調和させることが出来る。鍵盤を無くすとギスギス感やスキマが出来る。なので好みで。鍵盤をボンボン取り入れると飽きてくる。
やがて、またギターだけの世界に戻りたいって気になりますね」と語りました。
つまり、矢沢が鍵盤を好むのは広がりや調和を重視したい時と、曲のスキマ・ギスギス感を重視したい時とで使い分けているということだ。
安田は、このVTRを見て「レアすぎるでしょ」と感無量な様子。さらに、続けて、「思いついた時のひらめきはあるけれど、そのあとからは練って作られているっていうのが凄く伝わる。そうやって作られているんだ。それで名曲になる!」と興奮気味に語っていた。
音楽の聴かれ方が変わってきた今
横山は矢沢と20年来の付き合いがあるそうで、矢沢の凄さを語ってくれました。「矢沢さんは日本で初めてロックでお金を稼いだ人。美空ひばりさんとかが長者番付にいる中、ロックンローラーで初めてランクインした」と矢沢の凄さを語りました。さらに横山がインディーズのレーベルを立ち上げた時に何度も質問をしてきたそうです。自分の話を一切せず、20歳も年下の相手の成功体験をひたすらに聞く、音楽に対するハングリーな精神も凄いと語ります。
サブスクリプション方式に変わっていった音楽に対して矢沢は「世界的な事、日本だけじゃない。来るべくして来た、止めようと思っても止まるものじゃない」と語ります。売り切り方式じゃなくなっている現代についても熱く語ります。
「音楽の世界だけじゃない、どの世界だって淘汰されて行っている。これから消えていくビジネスや産業はたくさんあるけど、音楽のライブやパフォーマンスは不滅だと思う。やり方や場所が多少変わるけど、永遠」と語りました。
錦戸は「レコードとか売ってる時代からやっているのに、今の時代に柔軟性を持って対応しているっていうのが凄い」と語り村上も矢沢に対して「頭柔らかい」とコメントしました。
歌詞に対するオーダーの想い
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罪なやつさ Ah PACIFIC
碧く燃える海
≪時間よ止まれ 歌詞より抜粋≫
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いしわたりは「ラブソングは基本的に僕と君が多い。その中でも俺とお前でラブソングを歌える人はほとんどいない」とラブソングだけでも矢沢の特徴を掴むことが出来るという話をしていました。
新アルバムで5曲の作詞を担当したいしわたりは、歌詞に対する注文がほとんどなかったことに対して質問をしました。
矢沢はいしわたりの事を直接知って言わけではなく「誰かいない? 今の時代でクッってくるフレッシュな人間いないかなって時に、マネージャーがいしわたりさんが面白い詞を書くと聞いて」というところで知ったそうです。
歌詞のオーダーに関して「全部ケースバイケース。パセオラの風は全部指定、こんな感じの気持ちで作ったからそういう世界観でよろしくというのもある。半分くらいヒントを与えることもあるし、丸投げもある」
「いしわたりさんのは楽しみにしていた。このメロディーにどんな詞をつけてくるかなーみたいな。2曲目のロックンロールは無条件でOK、ハマりまくり! 大好き」と大絶賛していました。
アーティスト名:矢沢永吉 生年月日:1949年9月14日 プロフィール:1972年ロックンロールバンド「キャロル」のリーダーとしてデビュー。 1977年には、日本人ソロロックアーティストとして初の日本武道館公演、1978年には後楽園球場公演を行い、著書「成りあがり」で、一大「矢沢ブーム」を···
日本が世界に誇るロックスター 矢沢永吉
矢沢永吉は世界に知られるロックスターです。そしてロックでありながら緻密な計算で音楽を作り上げていることが分かりました。ゲストの横山は「矢沢永吉だから出来るんじゃない、やるから矢沢永吉なんですよね」と熱く語りました。
ジャムセッションは矢沢最大のヒット曲の「時間よとまれ」を演奏しました。しんみりとしていながらもどこか熱さも感じるバラードです。
ロックで生きるを本気で体現している矢沢の特集でした。テレビで初めて語る内容もあり、70という年齢でありながらも現役で歌う姿はまさに伝説でした。これからも音楽業界で生き、伝説を見守っていきたいですね。
番組概要
関ジャム完全燃SHOW放送:8月25日(日) 23:10 ~ 0:05 (一部除く)
朝日放送:2019年8月26日(月) 1:55 ~ 2:55
■出演者
関ジャニ∞:村上信五・丸山隆平・錦戸亮・安田章大・大倉忠義・横山裕
支配人:古田新太
アーティストゲスト:矢沢永吉,横山健(Ken Yokoyama、Hi-STANDARD、PIZZA OF DEATH RECORDS代表)、いしわたり淳治、多保孝一
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TEXT こがさいし