独特の世界観で書かれた詩
彼らの曲を初めて聴いた時に、「凄いバンドが出てきた!」と思ったことを覚えています。
そして彼らはオリジナリティーにあふれ、とても新人とは思えない、1度聴いたら忘れられないほど魅力的な曲を次々と世に出し続けている。
彼らは、愛知県名古屋市出身のバンドSPYAIR。
SPYAIRのすべての楽曲を作詞しているのがリーダーでベーシストで目の周りにラインを入れている《MOMIKEN》さんですが、メンバーからは「詩の世界観が独特」と言われている模様。
リーダー以外のメンバーも作詞にチャレンジしたことがあったのですが、「リーダーの歌詞が一番ウチのバンドにしっくりくる!」と満場一致したため、現在も彼が作詞担当なんだそうです。
彼の書く歌詞は人の心を掴むというだけでなく、ギター・プログラミング担当のUZさんが作るメロディーや、ボーカルのIKEさんの声に乗せると自然に身体に入って来るような説得力を持っています。
My friend
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本当、ガキの頃から いつもありがとうな
これから また、よろしくな
AH 少し田舎で生まれて
そう、無茶な遊びもしたけど
くだらない事が よかった
現実は苦しい 夢ばかり追えない
早く大人になろうとした
親にだって少しは 楽をさせたかった
強くなろうと 強がっていたんだ
≪My friend 歌詞より抜粋≫
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社会に出て、大人になったからこそ書ける歌詞じゃないかと思います。
この曲は学生が聴けばカッコ良く、社会人が聴けば、カッコ良さプラス「分かる分かる!」と共感してしまう部分がいくつもあるという、年齢が上がるほど深く味わえる曲ですね。
「ガキの頃から いつもありがとうな」なんて、長年連れ添った友達にさらりと言えちゃうところも、スマートな大人といった印象ですし、「これから また、よろしくな」っていう部分も、友人との確かな絆が感じられます。
強い絆を感じられるこの曲
結成当初は5人だったメンバーも今は4人になってしまいましたが、珍しいことに、脱退したメンバーを含め、メンバー全員の実家が自営業というバンドなんだそうです。MOMIKENさんは長男だし、親に楽をさせたい気持ちが強かったんだろうな。
また、学生時代から一緒に過ごしてきて、大人になっても一緒にいたいと思える仲間がいるのって、性別を問わず本当に良いですよね。
普段照れ臭くてなかなか友達にお礼をいえないような人は、この歌を「ありがとう」の代わりに友達に贈ってみてはいかがでしょうか。きっとうまく伝わると思いますよ。
TEXT:rie-tong