コミカルな中にも、ちょっぴり切なさと優しさを感じさせるこのドラマを盛り上げてくれる明るい一曲だ。
ドラマの内容に非常に密接な歌詞には、どのような想いが込められているのだろうか。
私達のいる「素晴らしい世界」
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「考えるより動き出せ」 もうそんな気にさせるくらい
なんて素晴らしい世界なんだ あれもこれもキミも
≪ファンファーレ! 歌詞より抜粋≫
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時には満面の笑顔で、時には切なげに、「なんて素晴らしい世界なんだ!」という主人公・セミオの台詞は、このドラマで最も印象的だ。
この世界に蝉として産まれ、気がつくと人間として生きている。土の中で過ごした数年間、やっと外に出られた感動。人間としての生き方や一般常識を知らない彼だからこそ、きっとこの世界はより輝いて見えている。
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太陽に Good morning お月様に Good night
また明日って言える この世界で
奏でるリズム 体揺らして 今を生きてる 僕らの意味を
≪ファンファーレ! 歌詞より抜粋≫
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まさに蝉を体現するこのドラマならではの歌詞が続く。
蝉といえば、やはり「地上で7日間しか生きられない」というイメージが非常に強い。
ただでさえ短い夏という季節。人間の目線では“すぐ死んじゃうなんて可哀想”と思われてしまいがちだが、彼らはきっとそんなことは考えていない。
自分達が生きていることを見せつけるように、生きた証を遺すように、全力で鳴く。自分に課せられた命を、ギリギリまで全うするのだ。
限られた時間の過ごし方
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The beginning of Summer
もう誰にも止められやしない
≪ファンファーレ! 歌詞より抜粋≫
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人生、明日何が起こるかは分からない。良いことが起こるかもしれないし、悪いことがあるかもしれない。
明日のことなんて何も分からない中で、蝉も人も生きているのだ。
そんな中で見つけた大切な人。その人と一緒にいるだけで、強くなれるような、明日を幸せに過ごせるような予感がするのだ。
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胸に刻んで 声に出すんだ
枯れるくらい
あの日の Flashback 僕らは泣いていた 夏の星座にこぼれ落ちる流星
Bring back キミに出会ったんだ 始まりの合図
≪ファンファーレ! 歌詞より抜粋≫
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人がもし、産まれてから7日間しか生きられないとしたら、何をするのだろう。
人間、誰もが数十年という命を想定して生きている。そんな私達にとって7日間の人生というのは、全く想像のつかない短い一生だ。
しかし、もしそうなったとき、人がすることは変わらないのだろう。生まれてきたこと自体にはそんな大層な意味など無い。蝉と同じ。ただ自分に与えられた命を生かし、最期のその時まで生き抜こうとするだけだ。
だから、セミオの選んだ人生も何も特別なことはない。ずっと一緒に居たいと思う相手と出逢い、その気持ちを貫くためだけに、彼は人間として彼女の前に現れたのだ。
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とろけるような気持ちの言い訳
暑さの所為にして受け止めたんだ Yeah
≪ファンファーレ! 歌詞より抜粋≫
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セミオの人生はどのように広がっていくのだろう。そしてそれは私達にも言えること。突如人間界へやって来た彼のように、私達もこれから知らない世界へ足を踏み入れることもあるはずだ。
生き物に平等に与えられている命。その中でどんな些細なことでも「なんて素晴らしい世界なんだ!」と思うことが出来たなら、私達の「7日間」はとても意義のあるものとなるのだ。
TEXT 島田たま子
Hey! Say! JUMPはHey! Say! BESTの薮宏太、高木雄也、八乙女光、伊野尾慧、有岡大貴、Hey! Say! 7の岡本圭人、山田涼介、中島裕翔、知念侑李からなる9人のアイドルグループ。 デビュー当時のメンバーは10人だったが、2011年6月に森本龍太郎がグループを脱退しました。 また岡本圭人は2018年9···