名作中の名作!「ヴィンランド・サガ」
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アニメ「ヴィンランド・サガ」の原作は、幸村誠による歴史まんが。
2005年4月~2005年10月まで「週刊少年マガジン」にて連載され、開始当初から話題になるものの週刊誌のペースに間に合わず、同年12月より「月刊アフタヌーン」に移籍!
コミックスの累計発行部数は、550万部を突破しています。
2009年に、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞!
2012年に、第36回講談社漫画賞を受賞しました!
静かな導入に重量感のある世界観。
1話で引きつける、勢い重視の昨今のアニメの流れとは真逆にある作品ですね。
あえてこういう形にしたところに意欲と自信が感じられます。
内容の深い、素晴らしいクオリティの高さを誇る作品!
こういうアニメを待ってた、という人も多いのではないでしょうか。
舞台は、11世紀初頭の北ヨーロッパ!
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アニメ「ヴィンランド・サガ」は、中世の北ヨーロッパ北欧を舞台にしたヴァイキングの物語。
ヴァイキングの兵団の一つ、アシェラッド兵団にいる一人の若者、トルフィン。
彼の少年時代は、父親の仇・アシェラッドを決闘で殺すことだけが生きがいでした。
やがて、イングランド侵攻と王位継承の争いに巻き込まれていくトルフィンたちの前には、予想だにしない事態が待ち受けていて…!?
少年ながらに、侵略・略奪・戦争を繰り返すトルフィンが、戦い、成長し、失望した後に、希望を見つける過程が、ゆっくりと描かれていくアニメ。
トルフィンの成長と生き様が、見所の1つです。
ヴィンランド・サガは当時の史実、文化、風習などを忠実に再現。
中世ヨーロッパの風習、建築物、宗教感などから匂いたつ世界観も魅力ですね。
ヴァイキングとしての過去の過ちを悔い、殺してしまった多くの魂を背負いながら夢に進むトルフィン。
実在の人物をベースにドラマチックな脚色。
本当の強さとは、いったい何なのかが丁寧に描かれた傑作です!
1話ごとに面白くなっていく展開が最高ですよ。
作品は、最高のクオリティ!
アニメ「ヴィンランド・サガ」は、アニメ「進撃の巨人」などを手掛けるWIT STUDIOが、アニメーション制作を担当。監督は、「いぬやしき」の籔田修平、シリーズ構成は「BANANA FISH」を手掛けた瀬古浩司。
キャラクターデザイン・総作画監督は、「魔法使いの嫁」で作画監督を担当した阿比留隆彦が手掛けました。
≪声のキャスト≫
トルフィン(幼少期):石上静香
トルフィン(少年期):上村祐翔
トールズ:松田健一郎
アシェラッド:内田直哉
クヌート:小野賢章
トルケル:大塚明夫
ビョルン:安元洋貴
フローキ:斧アツシ
さすが「進撃の巨人」のWITSTUDIOの制作! クオリティが高いです!
劇場版かと思うほどのレベルですよ。
重厚感や、じっくり見せる原作の雰囲気がしっかり表現されていますね!
迫力ある戦闘シーン も魅力です。
声も非常に良いし、OPやEDも神曲!
うっかり見逃してしまった方は、Amazon Primeで無料で見ることができるので、ぜひご覧ください。
物語の底力を感じる、傑作です!
世界に引き込むOP「MUKANJYO」
OP 『MUKANJYO』は「ヴィンランド・サガ」のオープニングテーマとして書き下ろされた1曲。
歌うのは、5人組のロックバンド「Survive Said The Prophet(略称サバプロ)」!
「BANANA FISH」EDや劇場版「コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道」主題歌を歌っています。
ボーカルのYoshは、楽曲について「ある種の『けじめ』を表現しました」とコメントしています。
それでは、『MUKANJYO』の歌詞の一部を見てみましょう。
----------------明るく元気な日々を過ごしていた少年トルフィンは、伝説的な戦士である父親が殺されてしまう場に立ち会ってしまいます。
真実の見えない世界
モラルも正義もくそくらえだ
正しい奴らがいても
ただ1人が壊してしまう
善と悪のバランスを保ち
殺すか殺されるかの
ちっぽけな世界なのかよ?
おい、誰か答えてみてくれよ
≪MUKANJYO 歌詞より抜粋≫
----------------
父が、卑怯な手によって殺されるのを目の当たりにしたのです。
この世に正義などない。殺すか、殺されるか…
父の仇・アシェラッドへの復讐のため、共に行動する道を選んだトルフィン。
復讐の炎にその身を焼きながら、アシェラッドの指示を実行する、地獄のような毎日。
復讐のこと以外にはすべてが色あせて見える無感情な日々。
でもそれは、心の奥底に、あの笑いに満ちあふれた日々を求めているからなのです。
そんなトルフィンの心の叫びが描かれている楽曲!
歌詞が、アニメの世界観とぴったりマッチしていますね!
「MUKANJYO(無感情)」というタイトルに相反する、熱く激しく感情的な歌い方が、トルフィンの中にある矛盾を表しているようでたまりません。
またOP映像では、この場面で蛮族大集合となり、狂戦士感に胸アツです。
OPは、ヴィンランド・サガの壮大な世界観が映像と音楽で表現され、一気に引きずり込まれますね!
雄大な映像に引けを取らない、素晴らしい音楽センスと演奏力です!
世界にひたるED「Torches」
ED『Torches』は、作詞がaimerrhythm、作曲が飛内将大、編曲が玉井健二・飛内将大、歌っているのは、Aimer(エメ)です。
Aimer(エメ)は、プロフィール非公開の女性歌手。
「機動戦士ガンダムUC」のOPや「甲鉄城のカバネリ」のEDなど、いろいろなアニソンを歌っていますよ。
それでは、「Torches」の歌詞の一部を見てみましょう。
----------------OPがトルフィンの心の叫びなら、EDは未来を見つめるトルフィンの眼差し。
Listen to me
Sail away again
未開の海に 海路を照らす願い
繋いだ声は 答えのない世界へと 帆を揺らす
You're not alone
ただ 荒波を行け その闇を抜け
≪Torches 歌詞より抜粋≫
----------------
「未開の海」「答えのない世界」(=未知の世界)へ
「願い」(=希望)とともに
「荒波」(=厳しい現実)を突き進み、
闇を抜け出し進むのです!
さらに、映像からも楽曲からも、北欧の壮大さ、厳しい季節や力強さが感じられますね。
こちらも、アニメのイメージとピッタリの曲です!
幻想的で強く儚いAimerの声が、もう、言葉にできないほど素晴らしいですよ!
ブレスの所では、ぐっと聴かされ、まるで本当に波に揺られているようです。
アニメは2クール!じっくりと!
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原作は14年も続いている、歴史大河のヴィンランド・サガ。
最新刊の第22巻は、2019年6月に発売されました。
アニメは全2クールとのことですが、どの辺りまで進むのでしょうか。
様々な方向性と娯楽要素を兼ね、先に行けば行くほど面白いのが「ヴィンランド・サガ」!
じっくりと進んでほしいですね!
まだまだ面白くなりますよ!
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TEXT 有紀