ツルネ -風舞高校弓道部-とは
『ツルネ -風舞高校弓道部-』(ツルネ かぜまいこうこうきゅうどうぶ)は、綾野ことこ原作・イラストは、森本ちなつのライトノベルを基に京都アニメーションが制作したテレビアニメ作品です。2018年10月から2019年1月まで、NHK総合で全13話が放送されました。
スポーツを題材にしているアニメですが、スポ根ではなく「弓道に見せられた男子の青春ストーリー」と言ったところです。
主要人物5人を主軸に置き、弓道を通して、成長して行く彼らの姿は、思春期ならではの青春と人間関係が細かく描かれています。
作中に登場する、弓道場や公園、学校などは、長野県や石川県にある実際の施設がモデルになっています。
実在する建物、風景などがたくさん登場。
物語の中で「下僕Tシャツ」を着て写真を撮っていた、あの河童の銅像も長野県に存在しています。
登場キャラクターとキャスト紹介
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■鳴宮 湊(なるみや みなと)声優:上村祐翔
本作の主人公です。風舞高校弓道部の1年生。母と見た弓道の試合に魅せられたことがきっかけで弓道を始めます。母を交通事故で失い、中学校の大会で「早気」にかかり、弓道を辞めますが、雅貴と出逢いもう一度弓道と向き合うことを決意します。
■竹早 静弥(たけはや せいや)声優: 市川蒼
風舞高校1年生で弓道部の部長。湊を弓道部に誘った1人。湊と湊の母の交通事故の現場を目撃している人物であり、湊のことを気にかけています。湊に対して過保護になりすぎている所もありますが、湊にとっては大切な親友。
■山之内 遼平(やまのうち りょうへい)声優:鈴木崚汰
風舞高校1年生で弓道部の部員の1人。湊と静弥の幼馴染。湊を弓道部に誘った人物です。
■如月 七緒(きさらぎ ななお)声優:矢野奨吾
風舞高校1年。校内にファンクラブがあるほどの人気があります。見た目とは違い、冷静に判断することができます。
■小野木 海斗(おのぎ かいと)声優: 石川界人
風舞高校1年。弓道に真剣に取り組んでおり、湊が弓道から途中で逃げたことに対して嫌悪感を示す。最初は、対立ぎみでしたが、徐々に打ち解けていきます。
■藤原 愁(ふじわら しゅう)声優:小野賢章
強豪・桐先高校1年生。湊と静弥の中学校時代のチームメイトです。高校ではライバルとして登場します。弓道界の貴公子とも呼ばれています。
■滝川 雅貴(たきがわ まさき)声優: 浅沼晋太郎
マサさんこと滝川雅貴は、湊がもう一度弓道をすることを決意させる重要な人物です。風舞高校・弓道部のコーチとしてやってきます。
湊とマサさんの関係性は!?
「早気」を理由に弓道を辞めてしまった湊。
しかし、夜多の森弓道場で湊は、マサさんの弓道の所作を見て、もう一度弓道と向き合うことを決意します。
2人は、これより師弟関係となり、夜に2人きりの稽古が始まります。
湊は、マサさんを「師匠」として尊敬のまなざしで彼に弓道を教わろうとします。
そして、マサさんも最初の弟子が湊ということもあり、とても可愛がってくれています。
師弟関係が、年の少し離れている兄弟のような関係性にも見えてくるところがポイントです。
ツルネ -風舞高校弓道部-に登場する用語解説!
『ツルネ -風舞高校弓道部-』は、弓道を舞台にしている専門的なアニメです。
物語には、弓道用語がたくさん登場します。
作中でも説明はありますが、より物語を楽しく見れるように、ここで物語に登場する用語を解説していきます!
■重要用語①弦音(つるね)
矢を放った時に、弦(つる)が弓を打つと鳴る音のことです。天候の影響に左右されやすく、綺麗な音が鳴らないこともある。
■重要用語②早気(はやけ)
無意識のうちに矢を放ってしまうことをいいます。弓道においてこの射癖は直すことが難しいと言われている癖。
ツルネ -風舞高校弓道部-のあらすじ
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弦音―ツルネ―は、矢を放った時に鳴る音のこと。小さい頃に、主人公の湊は、母と見た弓道の「弦音」に魅せられて弓道を始めます。
しかし、中学校の大会で早気になってしまった湊。それ以降、弓道から遠ざかってしまいます。
高校になり、風舞高校に進学した湊。幼馴染の静弥から弓道部に誘われるも、一度は断ります。
しかし、ある日の夜、滝川雅貴との出会いがきっかけでもう一度弓道と向き合うことにした湊は、弓道部に入部します。
そして、湊・静弥・遼平・七緒・海斗たち5人の目指す場所は、県大会優勝。5人達の矢が放たれた先に、見えるものは一体何か。
ツルネ -風舞高校弓道部-の魅力
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『ツルネ -風舞高校弓道部-』の魅力は、圧倒的な映像美です。
弓道が舞台になっている作品であり、動きをアニメーションで再現することは難しいとされていましたが、弓道ならではの“静”と“動”が細かく描かれています。
弓道の所作や矢が的に向かって飛んでいく映像は、とても美しいです。
矢が的に放たれた音にも注目してください。1人1人の矢を放つ弦音が違います。
そして、キャラクターの凛とした表情などがとても綺麗に描かれており、弓を引く彼らの姿は、かっこいいです。
高校の部活をテーマに、青春を送るキャラクターたちの姿は、眩しくて仕方ありません。
高校生なので、思春期真っただ中の彼らは、時にぶつかり合い、悩みながらも、弓道を通して絆を深めていく過程が、細かくキャラクターの感情が描かれているのもポイントです。
弓道の矢が飛んだ瞬間の“風”を感じられるOPとED
OP「Naru」/ ラックライフ
----------------OPの『Naru』を歌うのは、ロックバンド・ラックライフです。
放て胸の深くまで
刺さって抜けない音になれ
いつだって信じて放て
僕である為
≪Naru 歌詞より抜粋≫
----------------
ボーカルであるPONが作詞作曲を手掛けています。
ラックライフの7thシングルが、今回アニメのOPテーマとして使用されています。
『Naru』は、サビのメロディーから始まり、印象的なメロディーが特徴的です。
ボーカルのPONの優しい声が響き渡ります。
歌詞を見てみると『ツルネ』の世界観が表現されていています。
主人公が一番初めに聞いた弓道に魅せられたあの弦音の響が「放て胸の深くまで刺さって抜けない音になれ」という冒頭の歌詞で表現されています。
湊がいつか、自分自身もあの時、聞いた弦音の音が出せるようになりたい!という感情が見えてきます。
弓道の静かな空気があり、矢が放たれる瞬間のスピード感も感じることができます。
----------------幼馴染の静弥は、湊が辛いときにいつもそばにいてくれる友達。早気になり、弓道から離れてしまっても傍に居続けてくれた静弥への感謝の気持ちがここで表現されています。
なにもない僕になにができるだろ
塞ぎ込んでた僕をよそに
君は変わらず笑った
何度も救われた
ごめんなありがと
立ち上がれたのは
君がいたから
高い空見上げた
込み上げた涙の訳は
≪Naru 歌詞より抜粋≫
----------------
そして、高校に入学し、新しい弓道部の仲間ができた湊。
水たまりに映し出される空ではなく、ここで「高い空」を見上げたのは、“未来”を見ているからです。
自分の癖と向き合い、もう一度挑戦する湊の思いがしっかりと歌詞で表現されています。
青春時代に友達だけではなく、師匠のマサさんとも出逢えた湊。『ツルネ』の物語が主題歌の『Naru』からもしっかりと感じることができます。
ED「オレンジ色」/ ChouCho
----------------『オレンジ色』は、ChouChoの楽曲であり、藤井万利子が作詞・作曲を手掛けています。
泣いた日 笑った日
傷ついて 傷つけた
すべては 明日へと続いていく
投げ捨てて 拾って
捨てれず握りしめた
胸の中 静かに燃えるオレンジ
≪オレンジ色 歌詞より抜粋≫
----------------
優しくあたたかいメロディーが印象的です。ボーカル・ChouChoの包み込むような歌い方が魅力的です。
歌詞を見てみると『オレンジ色』は、夕日を連想とさせる色です。
小さいころから湊と一緒にいた静弥たちは「夕暮れ時」の帰り道に、いろんな楽しい会話をしていたに違いありません。
しかし、大きくなっていくにつれ、徐々に1人で帰ることもあったのでは?と想像できます。
青春時代に誰しもが経験する「1人になりたい感情」や「部活動にかける熱い想い」などが、丁寧に描かれている曲になります。
大人になった時に、過去を振り返ると「青春だった」と思わせてくれるような未来への希望なども込められていると感じます。
京アニが作り出した青春部活シリーズ
『ツルネ -風舞高校弓道部-』は、『ヴァイオレットエヴァ―ガーデン』『けいおん』『Free!』など社会現象となった作品を手掛けてきた京都アニメーションが制作しています。
高校の部活動で「弓道」に取り組む彼らの姿は、キラキラと輝きがあります。
悩み、ぶつかりながら彼らが目指す場所へ、最後まで見届けてみませんか?
原作は、ライトノベルで全2巻発売されています。
こちらも要チェックです!
こちらの作品を見たことない方は、発売中のBlu-ray&DVDでぜひご覧ください。
テレビ未放送の第14話は、発売中のBlu-ray&DVDに収録されています。
また、有料動画配信サイト「dアニメストア」などでも配信中です。
最新情報は、こちらでチェックです。
▷公式サイト ・KAエスマ文庫『ツルネ ―風舞高校弓道部-』
▷テレビアニメ『ツルネ ―風舞高校弓道部―』公式サイト
▷『ツルネ ―風舞高校弓道部―』公式Twitter
TEXT pooh_nm77