一流のアレンジャーを唸らせるスゴ技アレンジとは一体何なのか、メンバーの声も使い特別なアレンジを披露します。
ゲストにはaikoやいきものがかりを手掛ける島田昌典と、あいみょんや上白石萌音を手掛ける関口シンゴを迎えます。
関ジャニ∞が、音楽のプロを迎えトークを繰り広げる番組「関ジャム 完全燃SHOW」。今回は9月22日の内容をお届けします!
そもそもアレンジって?
一般的にアレンジと言われるものは、アーティストや作曲家が作り上げた未完成の音楽を、アレンジャーがよりよく引き立てる作業の事を言います。伴奏・リズム変化・使用楽器の選択・曲の構成・イントロ構成などを手掛け、場合によってはサビだけの曲から1曲仕上げるなんてこともあるようです。
番組ではあいみょんの「今夜このまま」のデモ音源とアレンジ後の完成版が流され、印象的なイントロのブレスや、Aメロのバックでのシンセサイザーがアレンジの例として紹介されました。
島田は0から1を生み出すのがアーティスト、1から10にするのがアレンジの力であると語り、アレンジの凄さをみんなにわかってもらいたいとコメントを残します。
アレンジの完成形お手本? Mr.children/Tomorrow never knows
ストーリー調で作られたアレンジのお手本と評価し「最後のサビに演奏のピークが来るような流れがしっかりと作られたアレンジ。この流れはポップスアレンジのひとつの到達点だと思います」と関口は語りました。
他にもアレンジの名曲としてサカナクションの「忘れられないの」が挙げられました。あえて入れ込んだ耳を引く不協和音が特徴だと語り、島田は「イントロのコードが不協和音でぶつかっているように聴こえるが、それがアクセントになって気持ちいい」とコメント。
本来であればファとミは音がぶつかり違和感のある音になるはずが、聴いてると何故かぶつかっているように聴こえない。不協和音があることで耳に残る音として表現しているのだろうと島田は解釈していました。
日本の曲だけでなく、アレンジは海外の楽曲にも凄いものがあります。エド・シーランの「Shape Of You」はyoutubeの再生回数が4億を突破し、世界中で聴かれています。
関口は「1つのコード進行を繰り返す単純な曲ですが、次々と音色が変化し全く飽きずに聴ける中毒性を持ったアレンジ」とコメント。
ループミュージックでありながら様々楽器、少ない音数でいかに飽きさせないかを考え抜いた名曲です。
アレンジャーの重要作業イントロ
楽曲を制作する際、アレンジャーの元へ提供される音源にはイントロが無いことがほとんど。それを聞いたザキヤマは「イントロはアレンジャーさんの力?」と質問すると島田からは「そうです」とアレンジの大変さが語られました。古田支配人もその仕事をよく知っているため「イントロと間奏はほぼほぼ編曲者のもの」と補足し、ゲストの二人からはよくぞ言ってくれましたという肯定がありました。
イントロの5秒で次の曲を聴きたいと決まってしまうと関口は語りザキヤマは「並々ならぬ努力があるんですね」とコメントしました。
イントロアレンジが凄い名曲
ABBAの「DANCING QUEEN」を島田はあげ「イントロ冒頭のピアノのグリッサンドが素晴らしい。一発でワクワクウキウキ感を出す完璧なアレンジ」と絶賛し、真似できない世界一のグリッサンドだと語りました。
松任谷由実の「リフレインが叫んでる」を関口はあげ、切なさや不安感がイントロに集約されているとコメント。さらに「イントロだけでこの曲がどんな世界観なのかを的確に表現し、心をつかんでしまうイントロ」と続けました。
他にも久保田早紀の「異邦人」も紹介。「旅をした気分にさせてくれるエスニック感、2段階構成で飽きがこない秀逸なイントロアレンジ」と島田はコメントを残します。村上も「異邦人は流石のイントロですよね」と絶賛していました。
また「異邦人」は元々TVCMで使われた曲で、「シルクロードをイメージしたイントロを作ってほしい」という要望から生まれたアレンジ。
そのためサビにはない、エスニック感がイントロで作られ、アレンジによって曲のイメージが大きく変化したことも語られた。
名曲のアレンジはどうオファーが来る?
島田の元へは「ヒットするアレンジをしてください!」と大雑把な要求のオファーが来る事もあるそうです。関口もそれについて感じるところがあるのかその辛さを語っていました。
アレンジにかかる時間は作業だけで3日程度だが、それ以前のイメージを膨らませたり、収録作業など全体の作業時間は膨大になっていきます。
楽曲自体が完成するのに最低でも1週間はかかると島田は語りました。
あまり公開されることのないデモ音源、ギター音源のみで作られたwacciの「結」が紹介されました。村上が「大倉ならどうアレンジする?」と聞くと「せぇへん。もう充分いい曲やもん」と即答しました。
島田はシンプルな音源の方がイメージが膨らむ、切ない歌詞や主人公の気持ちを表現する弾き語りはありがたいと語りました。実際にアレンジした時の音源を用いて、細かく説明とやり方を教えてくれました。
改めてデモとアレンジ版を比較した安田は聴き入ってしまい音楽の世界に旅立ち、丸山も「自然に入って来るね。ギターだけのも良いけど、アレンジってホンマに意味あると思いました」と凄く真面目にコメントを残しました。
また、アレンジャーによっては、こだわる楽器や音へのこだわり方は違い、誰がアレンジを担当するかがで曲が変わる。特に島田はタンバリンを数種類を使い分け、いきものがたり「茜色の約束」とBack number「花束」では違う種類が使われるこだわりが語られた。
関ジャニメンバーの声でアレンジ!
誰もが知る卒業ソングの「仰げば尊し」を丸山と安田が歌い、島田と関口でそれぞれアレンジをしてもらいました。まず最初に丸山の声を入れたアレンジが披露されました。島田は丸山のキャラクターから、明るくポジティブな曲調で、切なさや儚さも感じられる奥行きを感じ取り、blues&ゴスペルサウンドで仕上げました。
個人アレンジは初めてと丸山は緊張した様子でしたが、しっとりとドラマチックな曲な見事な完成に、横山は「丸にめっちゃ合ってる!」と発言。丸山も「めっちゃ気持ちい! 歌ってよかった!」と嬉しそうにしていました。
安田のアレンジは関口が担当し、真っすぐで素直な歌い方とニュアンスに富んだ表情豊かな歌い方、この2つに合わせたシンプルな8ビートのロックサウンドに仕上げました。
収録前、安田はバンドでやりたい、とてもカッコいいと語り楽しそうでありながらもやや緊張した様子。
イントロはドラムとギターリフで意外性を表現し、ギター音で盛り上げるテクニックも使われました。完成した曲に安田は「歌っても気持ちいいし聴いても気持ち良い」とコメントし、関口は過去に関ジャムで安田がギターを弾いているところからインスパイアしたと語りました。
2人の完成度の高さから村上も「俺もやってほしかったなぁ!」と思わずこぼし、どんなイメージかをゲストの二人に聞きました。しかし大倉が「音無いやろ」と無慈悲な突っ込みを入れ会場は盛り上がっていました。
まとめ
今回の関ジャムはアレンジの大変さ、そして重要性を多く教えてくれる回でした。使う楽器だけでなくアレンジャーによっても曲の雰囲気がガラっと変わり、音楽の幅広さを教えてくれます。名曲が生まれるにはアレンジャーがどれだけ苦労しているか、その過程を少し垣間見ることが出来ました。
特に丸山と安田のアレンジの完成度は非常に高く、アレンジによってここまで変わるというのがよくわかるものになっていました。
これからはどこからどこまでアレンジなのかを考えながら音楽を楽しむと面白いかもしれません。
番組概要
関ジャム完全燃SHOW放送:9月22日(日)23:10~0:05(一部除く)
朝日放送:2019年9月23日(月) 1:55 ~ 2:55
■出演者
出演者:関ジャニ∞
支配人:古田新太
アーティストゲスト:島田昌典、関口シンゴ
トークゲスト:山崎弘也(アンタッチャブル)、大原櫻子
進行:弘中綾香(テレビ朝日アナウンサー)
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TEXT こがさいし