忘れたくない「思い出」ありますか?
みなさんには、忘れられない思い出や、忘れたくない思い出はありますか?
例えば、何かを卒業したときや新たな門出に立ったときなどの人生の節目のシーン。
旅行先で見た素晴らしい景色や風景。
はたまたもっと何気ない日常の光景。
こうして考えてみると、みなさん何かしら忘れたくない思い出がありそうですね。
その瞬間を迎えたとき、「絶対忘れない」なんて強く思ったのではないでしょうか。
でも、そんな風にうまく行かないのが現実。
忙しい毎日や膨大な仕事に追われているうちに、忘れてしまうこともありますよね。
もちろん、誰が悪いわけでもありません。
それに、思い出そうとして思い出すから「思い出」と呼ばれるわけです。
大切なのは、「忘れたくない」と思う気持ち
これがあるからこそ、思い出が作られるのです。
そんな「忘れたくない」と思う気持ちを込めた素敵な楽曲をご紹介します。
大人気の4人組バンド「ヒゲダン」こと、Official髭男dism。
2019年にはテレビ朝日系の番組「熱闘甲子園」に楽曲を書き下ろすなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍するバンドです。
ウェディングソングとしても注目を集める
そんなヒゲダンの楽曲の中でも、注目を集めているのが今回ご紹介する『115万キロのフィルム』。
2020年8月に公開された映画「思い、思われ、ふり、ふられ」の主題歌に起用されたことでも話題となりましたよね。
”何気ない瞬間も大切な思い出として心に留めておこう”という思いを、映画になぞらえて表現しています。
一体どんな歌詞なのか気になりますよね。
早速チェックしていきましょう。
映画=「思い出」
まずは冒頭の部分にご注目ください。
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これから歌う曲の内容は僕の頭の中のこと
主演はもちろん君で
僕は助演で監督でカメラマン
目の奥にあるフィルムで作る映画の話さ Ah
≪115万キロのフィルム 歌詞より抜粋≫
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この部分からわかる通り、大好きな君のムービーをたくさん撮ろうという歌ではありません。
この曲でいう「映画」というのは、「思い出・記憶」のこと。
だから、カメラはiPhoneでもビデオカメラでもなく、自分の目。
大好きな「君」を主役にして、「思い出」という名の映画(記憶)を作る。
出だしからいきなり素敵です。
そして楽曲は、これまでの「思い出」を披露する展開へと進みます。
最初は喧嘩した話で始まりますが、サビでは笑顔の思い出が語られています。
強烈なフレーズ
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ほら、ここで君が笑うシーンが見どころなんだからさ Ah
≪115万キロのフィルム 歌詞より抜粋≫
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ワンフレーズなのにすごい破壊力ですね。
笑顔が「見どころ」というとても素敵な表現が、この楽曲ならではのポイントです。
そして、サビは下記のように続きます。
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写真にも映せやしないとても些細なその仕草に
どんな暗いストーリーも覆す瞬間が溢れてる
≪115万キロのフィルム 歌詞より抜粋≫
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何気ない仕草って、静止画ではなかなか覚えてられませんよね。
楽しいとついついスマホで写真を撮りたくなってしまいますが、それよりも記憶にしっかりと残した方が、後々いい思い出として活力を与えてくれるのかもしれません。
未来を見据えて…
1番ではこれまでのダイジェストを紹介していましたが、2番では現在から未来について語られています。
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苗字がひとつになった日も
何ひとつ代わり映えのない日も
愛しい日々尊い日々
逃さないように忘れないように焼き付けていくよ
≪115万キロのフィルム 歌詞より抜粋≫
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入籍した日など、ビッグイベントがあった日はみなさん大切に覚えていると思います。
しかし、何気ない毎日って忘れてしまいがちですよね。
でも、そんな日も愛しくて尊い日々として記憶に残そうというところが素敵です。
こんな恋人がいたら、毎日毎日充実しそうですね。
そして2番のサビへと続きます。
エンドロールは要らない
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今、目を細めて恥じらいあって永遠を願った僕たちを
すれ違いや憂鬱な展開が引き裂こうとしたその時には
僕がうるさいくらいの声量でこの歌何度も歌うよ
だからどうかそばにいて
エンドロールなんてもん作りたくもないから
≪115万キロのフィルム 歌詞より抜粋≫
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この部分では2人が結婚したことがわかりますね。
だからウェディングソングとして人気なのかもしれません。
そのあとの「エンドロールなんて作りたくもない」という歌詞から、二人での思い出を終わらせることなく続けたいという気持ちが伝わってきて素敵です。
「115キロ」が示すモノ
Cメロからラストにかけた部分では、この楽曲の鍵が歌われています。
それが、下記の部分です。
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フィルムは用意したよ
一生分の長さを ざっと115万キロ
≪115万キロのフィルム 歌詞より抜粋≫
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「115キロ」って何の長さ?と思っていた方も多いのではないでしょうか。
115万キロというのは、「君」との思い出を記録する一生分の長さなのです。
実は、映画の撮影などに使われるフィルムは1秒記録するのに約457mmが必要と言われています。
これが115万km、計算するとざっと80年分。
80年というと、だいたい人の寿命くらいの長さですよね。
つまりこの楽曲のタイトルは、「一生分のフィルム」ということ。
君との思い出を逃さないよう、一瞬一瞬を一生分記録するということなのです。
ため息が出るほど素敵な比喩ですよね。
また、これは最後のサビでも裏付けれられています。
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さあ、これから生まれる名場面を探しにいこうよ
酸いも甘いも寄り添って
一緒に味わおうフィルムがなくなるまで
撮影を続けようこの命ある限り
≪115万キロのフィルム 歌詞より抜粋≫
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一生を一緒に添い遂げるだけではなく、どんな一瞬も見逃さず思い出に。
そんな強く温かい思いが滲む素晴らしいラブソングですね。
ぜひプロポーズや結婚式に!
以上、Official髭男dismの楽曲『115万キロのフィルム』をご紹介いたしました。
この内容を見れば、ウェディングソングとして人気が出る理由もお分りいただけますよね!
ストレートな歌詞ですが、ベースが比喩だから重たい感じもせず、むしろより一層素敵に聞こえます。
結婚式はもちろん、プロポーズにもいいかもしれませんね。
ビッグイベントを控えてる方、ぜひ参考にしてみてください!
また、そうでない方も、いつか来る日に備えて聞き込んでみてくださいね。
TEXTゆとりーな
Official髭男dism (オフィシャルヒゲダンディズム) 山陰発4人組ピアノPOPバンド。2012年6月7日結成、島根大学と松江高専の卒業生で結成されており、愛称は《ヒゲダン》。このバンド名には髭の似合う歳になっても、誰もがワクワクするような音楽をこのメンバーでずっと続けて行きたいという意思が···