君はエスパー?
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どこまで見透かしているの?
いつも半笑いでお見通し
さては君エスパーね
心を読まれてばかりで
また手のひらで転がされる
私はスケルトンね
≪エスパーとスケルトン 歌詞より抜粋≫
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好きな人に、自分の心を見透かされていたら恥ずかしいですよね。頑張って隠しているつもりなのに、努力虚しく本心が筒抜け。そんな可愛らしい恋心が歌われています。それどころか、何もかも彼の思うがまま。どんなにあがいているつもりでも、結局は手のひらの上で転がされてしまうのです。
彼が大人なのか、「私」が子供なのか。2人の距離感や温度感まで伝わってきそうな歌詞です。
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でも仕方ない こりゃ仕方ない
目は泳ぐし頬は赤くなるし
でも仕方ない こりゃ仕方ない
どうにもできないの
≪エスパーとスケルトン 歌詞より抜粋≫
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彼のことをエスパーみたいだといいながら、実はバレバレなのは自分のせい。好きな人の前では、気持ちを押し殺すことなんてできません。どんなに言動に気をつけても、顔に出てしまうところがたまりません。自分ではどうにもできない、素直すぎる反応に、悔しがっている様子が目に浮かびます。
失敗を恐るるなかれ
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だから
迂闊に恋せよ乙女
駆け引きを捨て
どうせバレてるんだから
迂闊に恋せよ乙女
運良く幸あれ
一か八かなんだから
迂闊に恋せよ乙女
駆け引きを捨て
どうせこんがらがるんだから
迂闊に恋せよ乙女
運良く幸あれ
トキメキに手を合わせ
祈るだけ
≪エスパーとスケルトン 歌詞より抜粋≫
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気持ちをどんなに押し殺しても、彼の前では全て無駄になります。隠しきれないならば、正直にぶつけてしまおう。「運良く幸あれ」というフレーズが印象的です。
駆け引きができないなら、無我夢中で戦いに挑むしかありません。運を天に任せた女の子たちの、切なくも愛しい戦い。その結果は神頼みです。勝算なんてない、一か八かの無謀な戦いを、思わず応援したくなります。
好きだから、頭を離れない!
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どこで何してる時でも
頭の真ん中についてくる
やはり君エスパーね
優しさはただの気まぐれ
わかってるけど溶かされちゃう
間抜けなスケルトンね
でも仕方ない こりゃ仕方ない
買い物して気を紛らわせたって
ふと気づけば 手に取るのは
君に似合いそうな
おしゃれなシャツばかり
≪エスパーとスケルトン 歌詞より抜粋≫
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考えないようにしていても、気が付くと彼のことを考えてしまうというのは、恋愛経験のある人なら理解できるでしょう。どうやら彼は、かなり気まぐれでつかみ所のない人のようです。
その場その場の感情の動きに、わかってはいても翻弄されてしまう自分に呆れながら、仕方がないと諦める「私」。理性ではどうにもならないほど、彼に夢中なのが伝わってきます。
大好きだからこそ諦められず、大好きだからこそ振り回されても心地よいのです。きっと友達のアドバイスも耳に入らないほど、彼しか見えていないのでしょう。
何でもできる「君」に嫉妬
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一歩後ろで見ているところ
いつも1 枚上手なところ
憎たらしくって
キュンと来ちゃう
いつになっても上手く生きれない
いい具合に調節ができる
エスパーになりたかった
≪エスパーとスケルトン 歌詞より抜粋≫
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どんな時でも心を見透かしたように笑っている人。前のめりで失敗ばかりの自分と比べて、いつも冷静で余裕綽々の人。どれを取っても勝てなくて、つい嫉妬してしまいます。
でも、そんなところも含めて大好きで、トキメキが止まらないのです。まさに、全身全霊で恋しているところが胸キュンです。
誰しも、好きな人の前では「スケルトン」
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まあ
そう言わず
迂闊に恋せよ乙女
なんの記事読んだって
役に立たないんだから
迂闊に恋せよ乙女
心理テストより
己の深層心理でしょ
迂闊に恋せよ乙女
駆け引きを捨て
代わりに掛け声あわせ
せーので恋せよ乙女
せーの幸あれ
一か八かなんだから
トキメキに手を合わせ
祈るだけ
せーので幸あれ
≪エスパーとスケルトン 歌詞より抜粋≫
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タイトルにもあるように、何でも見透かせるエスパーのような彼と、本音丸出しのスケルトンな私は、とてもアンバランスです。いつでも彼の思うがまま、自分の狙いなんてこれっぽっちも当たらないのです。
そんな不甲斐なさに凹む日もありながら、それでも好きな人にはまっすぐに向き合っている「私」は、とても可愛らしいです。ただ「好き」というだけで感情をかき乱され、ペースを崩されてしまう。そんな経験、誰しもあるでしょう。
しかし、恋とはそういうものです。好きであればあるほど、感情が暴走して、自分の意志ではどうにもならなくなってしまいます。だから恐れることなく、丸裸の自分をさらけ出せばいいのです。
"格好つけて距離を取るより、失敗だらけでもありのままの自分で勝負しようよ"そんな声が聞こえてきそうな、力強い恋愛応援歌です。凸凹で、どこか幼い印象の「私」と、のびやかで優美なましのみのボーカル。そのアンバランスさもまた、『エスパーとスケルトン』のように、絶妙な心地よさを生み出しています。
恋に失敗した人も、新たな恋に悩んでいる人にも聴いてほしい、「今」を生きる女性たちへの応援歌です。
TEXT 岡野ケイ