1. 歌詞検索UtaTen
  2. コラム&特集
  3. バンド
  4. フレデリック

【インタビュー】フレデリック・三原康司 EP「VISION」に込めた未来への思い (2/2)



なんでもできて楽しめるのが自分のロック

──たとえば今回の「VISION」は、すごくダンサブルな感じで、そんなイメージは康司さんご自身で思っているものが、一番大きく反映されていると思いますが、そんな思いのような部分でメンバーとの間で衝突することはありませんか?

三原康司:そうでもないです、みんな柔軟なので。それぞれやりたいことがあって、でもそれをやるにあたって相手のバランスをすごく考えられるメンバーなので、毎回すごく助かっています。僕が一番うるさく言うんですが、それを柔らかく一番いい形で戻してくれるというか(笑)


──その意味では、たとえば他のメンバーが曲を作るということになったら、大変な感じですよね?(笑)

三原康司:いや、でも多分そこも結構大丈夫な気がしています。実際には僕が書いた曲だけがリリースされていますが、いろんな試みみたいなことはしていて、そういう形でも進めたことはあるんです。


──でも他の人が書いた曲に対して、康司さんがうるさく言うと…(笑)

三原康司:確かに僕はうるさいと思います(笑)。気になるところは、絶対なにかを言うと思うし。


──ちなみに、そういうところをやってみたいというところもあるのでしょうか?

三原康司:今後やってみたいとは思います。時間があるときとかには詰めて、いい形になればそれがフレデリックらしくなったりするかもしれないし。面白そうだなとは思いますし。

▲フレデリック「VISION」Music Video / frederic “VISION”

──ちなみにシングルやEPでリリースされる楽曲って、わりとダンスビートの曲が多い印象がありますが、これはなんらかのこだわりみたいなものもあるのでしょうか?

三原康司:まあ、僕自身が得意だということで…(笑)。バンド自体、みんながそれぞれ聴く音楽はそういうものが多い傾向もあります。たとえば昔のブラック系のダンスミュージックなんかもすごく好きで、最近でもドラムの武くんと二人でシェリル・リンをビルボード・トーキョーに見に行ったんですが、もう本当に最高でした!

昔のそんな音楽も好きですし、それを今やっている洋楽のアーティストさんも好きで、今は日本でも結構そういうアーティストも多くなって、そういうのもみんな好きで、本当にいろいろ聴いたりしています。


──幅広いですね。昔に比べると近年のロックやポップスは、どちらかというと16ビートとか四つ打ちのリズムなんかが主流で、昔に比べるとかなり変わったなという印象もありますが、その中でフレデリックはそれよりさらにダンサブルなイメージがあります。


三原康司:日本で四つ打ちシーンが出てきたときに、僕はすごく面白いなと思っていました。四つ打ちってもともとダンスミュージックの中にあったものですが、それが日本の中だけで派生されて、あんな形になったじゃないですか。これってすごく特別なことだと思うんです。

海外を見ると、実はそういうシーンって見られないんですよね。洋楽の中でBPMが速い中でああいうことをやっているアーティストって本当に少なくて、トゥー・ドア・シネマ・クラブくらいじゃないでしょうか?そんな風に掘り下げていくのもすごく面白いし、いろいろ話していくうちに「もしかしたらこういうところからきたのかな」という話をしたりすることもあります。


──かなりこだわりがありますね。では、次のリリースもダンスビートで…「次もダンスで」とは言いづらい?(笑)

三原康司:(笑)まあどうでしょうかね。ただやり方次第だと思うんです、どう聴こえるかは。その言葉でやっても全然違う意味で聞こえるような楽曲も数多くありますし、躍らせ方の提案として、どうアイデアを出していくかという中で、書いていきますし。


──今やられているツアーは現在SEASON2まで終わり、これからSEASON3、SEASON4となりますが、東京公演が無くてちょっと寂しいですよね(笑)

三原康司:いやいや、最終公演に横浜アリーナがありますから(笑)


──で、SEASON4の「VISION」編、そしてラストの横浜アリーナ公演には「終わらないMUSIC」というサブタイトルをつけられており、EPもここをメインターゲットとされていると思います。たとえば今まで新しく変わっていくことを考えている、という話をうかがいましたが、逆に受動的に、思ってもなかったところから自分自身や自分たちの新しいところに気が付いたり、思ったりしたことはありませんでしたか?


三原康司:僕自身に一つあります。昔はロックって頑固なほうが好きで、ロックってそういうものだと思っていて。それは誰かの意志の強さだったりとか、頑なに他を否定して自分の強さを持つ、みたいな感じでイメージをしていたんです。

たとえばその音楽をやっているだけの人は、他の音楽とかを全く聴かない、みたいな。

でも今、自分自身のロック観って全然変わったと思っています。俺の求めていたもの、好きなアーティストが一番大事にしていたものって、自由なんだな、と。自由で広くて、本当になんでもできて楽しめるのが自分のロックなんだということを、最近特に思っているんです。


──そういう意味では、まさしくフレデリックって自由な音楽を奏でているけど、それはすなわちロックだ、という感じで。では、横浜アリーナは盛り上がり必至ですね。

三原康司:いい形で迎えられると思います、本当に。


──それは楽しみです。では最後に一言、ツアーのSEASON3、SEASON4、そしてSEASON5と題した横浜アリーナに向けての意気込みをお願いします。

三原康司:実際に自分たちの感じている今のモチベーションを、自分たちだけじゃなくみんなと共有したら、絶対楽しくなると思うんです。

だからそれをすごく感じ取ってもらうことを心掛けていろんなツアー、いろんなライブをひたすら回っているので、そこにちょっとでも気にかかる方たちがいるのであれば、やっぱりライブに是非足を運んでもらいたいです。

そうすれば、今の雰囲気や楽しさを感じ取ってもらえると思うし。是非ライブに遊びに来ていただきたいと思います!



TEXT 桂伸也
PHOTO 片山拓

神戸にて結成された三原健司(Vo./Gt.)、三原康司(Ba.)の双子の兄弟と、赤頭隆児(Gt.)、高橋武(Dr.)で編成される4人組バンド。 初年度MASH A&Rオーディションにて特別賞を受賞。独特なユーモア性、そして幅広い音楽的背景から生みだされる繰り返されるリズムと歌詞は中毒性が高く、”忘れさせてく···

この特集へのレビュー

この特集へのレビューを書いてみませんか?

この特集へのレビューを投稿

  • ※レビューは全角500文字以内で入力してください。
  • ※誹謗中傷はご遠慮ください。
  • ※ひとつの特集に1回のみ投稿できます。
  • ※投稿の編集・削除はできません。
UtaTenはreCAPTCHAで保護されています
プライバシー - 利用契約