ゲストには寺岡呼人、松尾潔、KanSanoを呼びプロ目線で様々なバンドのデビュー曲を徹底的に分析していきます。
関ジャニ∞が、音楽のプロを迎えトークを繰り広げる番組「関ジャム 完全燃SHOW」。今回は10月20日の内容をお届けします!
多くのアーティストに影響を与えた楽曲
1983年にデビューした尾崎豊の楽曲「15の夜」は、ストレートな歌詞で若者のカリスマとして有名になりました。
自身の実体験から描かれた歌詞は多くのリスナーの心を捕え絶大な支持を獲得しました。
1996年にデビューしたPUFFYの「アジアの純真」も話題を集めました。
脱力系ソングで独特のメロディは注目を浴び、カラオケの定番曲として知られています。また、井上陽水と奥田民生のコンビが作ったことでも有名です。
1998年には椎名林檎もデビュー。「幸福論」は個性的な歌詞と歌いかたで女性たちに衝撃を与えました。
広末良子やともさかりえにも楽曲提供をするなど多くの活躍を見せています。
1998年にはもう一人の天才少女である宇多田ヒカルもデビューしました。
「Automatic」でデビューし、まるで洋楽かのような曲と歌い方は、当時の音楽というジャンルをにぎわせるには十分な力を持っていました。
1999年には広島のロックバンドとして有名になるポルノグラフィティも登場します。
「アポロ」で一躍有名になり独特の音楽性と美声が当時の人々に多くの衝撃を与えました。
その衝撃は様々なアーティストに影響を与えるほどのものになっていました。
大倉は「なんかいいっすよね。色あせないデビュー曲を持っているのは」としみじみと語り村上も「最高のデビューややもんなこれは」と続けました。
そして大倉は「羨ましい限りですね」と関ジャニがまるで失敗したかのような言いかたをして会場に笑いを起こしていました。
横山も「デビュー曲は本当に大事、特にジャニーズは。嵐の曲かかったらぶわーってなりますから」と言い、大倉は「俺らぶわーなったことない」と少し悲しさを感じる発言をしていました。
THE BLUE HEARTS 「リンダリンダ」
寺岡が衝撃を受けたデビュー曲です。プリンセスプリンセスやユニコーンが活躍する中で異彩を放ち、外国のパンクロックとストレートな歌詞を合体させたと寺岡は絶賛しました。
「パンクロックが主体なのに根底にはフォークやブルースっぽいところがあり、本気のパンクではなく強烈な言葉を彼らが好きなパンクロックに乗せただけという強烈なスタイルが大きく影響を与えたのだと思う」とコメント。
寺岡はインディーズ時代にライブにも行ったことがあるらしく、帰り道に楽曲を歌うことが出来たことに驚いたと語りました。
反復する歌と勢いの良さに、音楽史の歴史を変えたと思わざるを得なかったとしみじみとコメントを残します。
SPEED 「BODY&SOUL」
バブルが崩壊し不況に陥った時代になった中で、MISIAや宇多田ヒカルが登場しR&Bが普及したことで音楽史に大きな影響を与えました。
しかしそれよりも前、先にR&Bの地盤を作った女性グループがいました。それがこのSPEEDです。
松尾は「イントロにR&Bらしい黒人女性のような野太いコーラスをフィーチャーしR&B人気の予兆を告げています。大人びた声質とアイドル要素をもつ少女グループのデビュー曲にしたことで一層インパクトを与えた」とコメント。
当時アメリカでは楽曲の上位はほとんどR&Bで占められていたようで、日本にもその波がくると予想されていました。
記号とも称されるゴスペルをいち早く取り入れ、事務所の戦略を感じたとも分析しました。
SUGAR BABE 「DOWN TOWN」
70年代に登場したのはJPOPのコード進行を変えたバンドのデビュー曲です。
山下達郎が所属していたバンドが生み出した名曲で、フォークソング全盛期の頃に登場したのは驚いたとKansanoは語りました。
「この楽曲の登場は衝撃的だった。少し複雑なコードを使用し今では当たり前になったコードを知らしめる要因となった第一人者」とコメントをのこしました。
メジャーセブンスを多用したこの曲は日本では大変珍しかったようです。
海外ではスティーヴィーワンダーなどが使っていておしゃれなコード進行でしたが、フォークソングなどでは分かりやすいコードばかりでほとんど使われることはありませんでした。そんな時に使ったことが印象的だったと語ります。
しかし当時は全く売れず、時代が過ぎてカバーされるようになって初めて評価されるようになっていきました。
安田は「最先端すぎて時代が追いついてなかった」と思わずこぼしその凄さをまとめました。
まだまだある凄いデビュー曲
・Kinki kids 「硝子の少年」
デビュー曲含め全ての楽曲がオリコンチャートで1位を獲得する偉業を達成するなど様々な注目を浴びたアーティストです。
松本隆と山下達郎のコンビが作ったこともあり注目度はかなりものもでした。
・絢香 「I Beliebe」
Kansanoは「絢香はシンプルなコードから新しいメロディを生み出す天才。10代のデビューでここまで完成されているのは宇多田ヒカル以来の衝撃」とコメントをのこしました。
Hi-STANDARD等、多くのバンドが紹介され、バンドが自分でレーベルを立ち上げたり活動を広くしていくという流れを作った話もあり、音楽の歴史が広がっていく楽曲が紹介されていきました。
日本のロック創成期、あえて日本語歌詞でロックを追求した楽曲
英語歌詞ブームやバンドがレーベルを立ち上げるようになった流れを作った楽曲
シャネルズ 「ランナウェイ」
日本のブラックミュージックの先駆けと言われる男性ユニット、シャネルズ。
アメリカの黒人たちにルーツを求め、カルチャーにも影響をうけ日本を代表するミュージシャンにもなっています。
松尾は「当時R&Bが浸透していなかった日本にこの形で持ち込んだのはかなりの影響力があった」と語りました。
その後、鈴木雅之がラブソングや様々な楽曲を歌い知名度をかなり上げていきました。
YEN TOWN BAND 「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」
小林武史が作曲しイントロに使用した音が特徴的だと語ります。
kansanoは「TKサウンド全盛期で打ち込み音楽が多かった当時生楽器主体のクリアなミックス。音数の少なさも他の楽曲に比べると異色で新しさすら感じさせた」とコメントしました。
単一の周波数でなり続けるサイン波を使っているのも特徴で、楽曲でがっつり使ったのはこの曲が初めてだと言われています。
その他紹介された楽曲
「ステップアップLOVE」で有名な岡村靖幸のデビュー曲と変態性を感じる楽曲今回のまとめ
最後は宇多田ヒカルの「Automatic」を丸山が歌い大倉がドラムで演奏しました。丸山の甘い歌声はこの楽曲にとても合い、アレンジされたこの曲は丸山の特徴である女性らしくもあり男性らしくもある不思議な声の魅力を充分以上に引き出していました。
多くの有名なデビュー曲を紹介しましたが、やはりデビューが鮮烈だとその後の活動にも大きく影響を与えていくこともあるということがわかりました。
これから登場するグループも有名になる楽曲を作り、音楽業界を大きく引っ張って行ってほしいですね。
番組概要
関ジャム完全燃SHOW放送:10月20日(日)23:10~0:05(一部除く)
朝日放送:2019年10月21日(月) 1:55 ~ 2:55
■出演者
出演者:関ジャニ∞
支配人:古田新太
アーティストゲスト:寺岡呼人、松尾潔、Kan Sano
トークゲスト:高橋茂雄(サバンナ)、市川紗椰
進行:斎藤ちはる(テレビ朝日アナウンサー)
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TEXT こがさいし