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【歌詞コラム】全てが白に帰る、ユニゾン屈指の名曲「スノウリバース」の意味は

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結成15周年を記念しB面集を発表したUNISON SQUARE GARDEN。その際に行ったファン投票で見事一位を獲得した『スノウリバース』。活動初期から存在し、ファンを魅了し続ける本曲を読み解く。

公開日:2019年11月2日 更新日:2019年11月2日


この記事の目次
  1. ・届かない回帰線
  2. ・消えていく足跡
  3. ・白が銀になるとき
  4. ・UNISON SQUARE GARDEN 最新情報
  5. ・リリース情報
  6. ・ツアー情報
  7. ・UNISON SQUARE GARDEN Profile
『スノウリバース』は、ユニゾン(バンドの略称)が活動初期に自主制作した1st demoCDから収録されていた曲だ。

その後、メジャー2stシングル『マスターボリューム』のカップリングにて新録され、メジャーデビュー15周年を迎えた今年、カップリングのみを収録した『Bee side Sea side ~B-side Collection Album~』にて再度新録されることとなった。

バンドの歴史を語るうえで外すことのできない本曲の魅力は、哀愁を含みながら奏でられるエッジの聴いたサウンドや、ROCKとJ-POPの中間にある印象的なメロ、そしてリアルな息を感じられる文学性の溢れた歌詞にある。

その魅力的な歌詞を、独自に解説していく。

届かない回帰線


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午前零時の回帰線 君に手は届かなかった
最後の言葉もあんまり記憶に残ってません

火傷したような感じで足跡だけが残った
ほんの小さな約束を信じて笑いました
≪スノウリバース 歌詞より抜粋≫
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物語は雪が降り積もる深夜0時のシーンから始まる。

数分前か数時間前か、恋人と別れて一人その場に立ち尽くす男は、残された君の足跡を見ながら、こんな日が来るはずが無いと思っていた時に交わした、小さな約束を思い出す。

これから先、叶うはずの無い約束を捨てきれずに信じてしまう自分のどうしようもなさに、イマは笑うことしか出来ずにいる。

彼の中に簡単に捨てきれない愛が残され、行き場を無くした愛に心が焼かれてしまっているのがわかる。


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欲を言えば切ないよ 言葉になんてできないし
きっと風が運ぶよなんて信じられない
≪スノウリバース 歌詞より抜粋≫
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君に気づかれないように大丈夫なフリをして別れたのに、彼の心には、言葉に出来ない感情が“切なさ”という想いを借りて溢れてしまう。

これだけ強く重い気持ちが、いつか風に運ばれて自然と消えてしまうことなんて、イマは信じられないのである。

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白い雪が空に舞い上がり君を迎える
その景色を僕はいつからか思い描いてた

悲しいってさ その声ももうどこか遠くに
いつか、輝いた夢の中で
≪スノウリバース 歌詞より抜粋≫
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真っ白に積もる雪が風で舞い上がり、澄んだ空気の中へ溶けていく。

その光景を眼にした彼は、もし、君がこの場にいて、君と心が繋がっていたなら、儚くも忘れられない一瞬になっていたことを想像する。

関係の途絶えた人間の記憶は、繋がりと共にゆっくり雪のように溶けて消えていく。

彼が思わず零した悲念も全て、いつか光って見えた君と描くつもりだった夢の中へと消えていくだけである。

消えていく足跡


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落ちることのない砂時計 音さえ静かに止まった
足跡も消えてしまうだろう全てが白に帰ります

悲しくないわけないよ 平気だって言えたのに
何気ない問いかけにさえも答えられない
≪スノウリバース 歌詞より抜粋≫
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彼が二人で動かすつもりでいた時間は、二度と進むことなく、止まってしまった。

しかし、一人だけの時間は容赦なく進んでいくものである。

そして時間は、数分前の事実をゆっくりと消していく。

彼の前にあった君がいた唯一の証である足跡が、時間の重なりを象徴する積雪で見えなくなっていってしまう。

それに比例するように心には悲しみも積もり続ける。

悲しみが積もれば、何故こうなってしまったのか、何故君は離れていってしまったのか、という後悔の数も増えていく。

その後悔による問いかけは、内側で嫌というほど騒ぎ続け、心の傷になっていくものだ。

平気だと強がった理由も、ここに至ってしまった経緯も容易に答えられないほどの傷に。


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遠く揺れる影法師にあの日を重ねた
その景色はどこか優しく滲んで消えた
帰れないってさ その声ももうどこか遠くに
いつか、輝いた夢の中で
≪スノウリバース 歌詞より抜粋≫
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心に傷がある時、周りの何気ない光景が目についてしまう。

そしてその光景から、傷を忘れさせる為の何かを探してしまうのだ。

彼の前に、幸せそうに並んで歩く二人の影が見えた時、過去と同じように並んでいた自分達を重ねて、いまの傷を忘れようとする。

しかしやはり付いてしまった傷は簡単に消えることはなく、現実が急に変わることはない。

もしかしたら過去から続いた未来にいる自分達の姿だったかもしれない、という想像は、自分の現状の再認識によって結果的に傷を深め、新たな痛みを生むことになる。

何気なく描いた想像は、やがて反対のものに気づく材料になってしまうのだ。

彼が見ていた影法師が、優しく消えて見えなくなった時、想像は終わり現実がやってくる。

その現実は傷の痛みと共に彼に気づかせる、過去に輝いた夢は、本当に夢であり、掴むことの出来ないものであることを。

白が銀になるとき


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風の合図も影の吐息ももう聞こえないけど
あの日君が僕にくれた小さな約束
忘れないってさ その声がどこか強く響いて
いつか、輝いた時の中へ
≪スノウリバース 歌詞より抜粋≫
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過去の細かい記憶は、ゆっくりと時間に奪われていくものだ。

その記憶を共有していた人や物と触れ合えなければ、よりその速度は早まっていく。

しかし、本当に心に強く刻まれた記憶は失い難いモノとして残る。

それは心に深く付いた傷にも言えることだ。

与えられた傷から痛みさえ消えれば、それは忘れられない思い出に変わる。

たとえ小さなキッカケだとしても、当人の心に強く跡さえ残れば、大切な記憶へと変わる可能性がそこにはあるのだ。

君と交わした“小さな約束”は、彼にとって心に付いた大きな跡。

いまだにどうしようもなく信じてしまうその約束が、叶うかどうかはわからない。

それでも、君と心が繋がっていた確かな証拠には成り得るものである。

その事実があれば、夢のように消えていく君を僅かに残すことが出来る。

痛みさえ抜ければ、それはこの先、いつかの大切な時間を輝かすための糧になってくれるはずだ。

多くの思い出を失いながらも彼の心に残った輝きの糧というべき欠片は、いつかきっと、

自身を強く前へ動かしてくれることになる。

それは過去に囚われた悲しみしかない記憶とは別の、大切でかけがえのないモノなのだ。

そしてその事に自ら気づいた時、身体は勝手に先へ進んでくれるものである。


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切れ間が光を呼び白が銀となる
僕の足跡はやっと動き出した
≪スノウリバース 歌詞より抜粋≫
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空を覆っていたはずの雲に切れ間が生まれ、僅かな月明かりが、積もる白雪を銀色に輝かせる。

彼の前に現れた僅かな光景は、ほんの少しのキッカケが、何も無かった場所に色を与えて、輝く意味を生み出してくれることを教えている暗喩である。

小さな輝きの欠片に気づいた彼は、その光景を目にし、過去に囚われて見失いかけた未来を呼び起こして、確かな意味を見つけるのだ。

それは些細であるが、君を過去の時間に埋もれさせずに、自ら前へ進むことができる希望になる。

その希望を胸にして、ほんの少し生まれ変わった彼が増やしていく足跡は、間違いなく、銀色に光り続ける美しいものになるだろう。

TEXT 京極亮友

UNISON SQUARE GARDEN(ユニゾン・スクエア・ガーデン)は2004年に結成されたスリーピースロックバンドで一般的には略称の「ユニゾン」で呼ばれている。現メンバーは、結成当初から同じ斎藤宏介、田淵智也、鈴木貴雄(ドラムス・コーラス)の3人となっている。(3人は高校の同級生)。当初はライブ等を···

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