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聴けば夏を思い出すボカロ曲「あの夏のいつかは」の魅力を紹介!

ボカロP *Lunaの夏ソング「あの夏のいつかは」をご存知でしょうか?VOCALOID週間ランキングで50位以内に入るなど、夏が終わった今でも聴かれ続けている人気夏ソングなんです!魅力を徹底解剖します!
夏は不思議で、2カ月しかないのにたくさんの物を私達の中に刻んできます。

うだるような暑さに日の眩しさ。花火にお祭りに海に、イベントも盛りだくさん。

そんなときにこの「あの夏のいつかは」を聴くと夏の思い出がよみがえってくるのです。

その理由は曲だけではなく、MVにも秘められている……!?

夏の日々を思い出す、その秘密を紹介します!

あの夏の思い出がよみがえる、ボカロ夏ソング


「あの夏のいつかは」とは、近年、その名を広め始めたボカロP *Lunaによるオリジナル楽曲です。

公開から6日でニコニコ動画VOCALOIDランキング2位にのぼりつめ、1カ月が経った今でもNicoVox VOCALOID週間ランキングで50位以内にランクイン。

同時公開のYouTubeでも100万回再生を突破し、夏が終わった今でもたくさんの人々に聴かれ続けている1曲です。

使用されているボカロは音街ウナとRana。両方とも2010年代後半生まれのボカロで、ポップ系の楽曲に多く使用されています。

そんな明るい彼女達の声を見事に使いあげ、夏の爽やかさと切なさを歌いあげたのが、この夏ソング『あの夏のいつかは』なのです。

なお、この楽曲は『マジカルミライ2019』即売イベント『KARENT Presents クリエイターズマーケット』にて発売された、*Luna新作アルバム『COLOR*FULL2』にも収録されています。

動画サイトにはない新曲も収録されている為、この記事で*Lunaに興味がわいた方はぜひ手にしてみてください!

殿堂入りは22曲!? YouTube常連殿堂入りボカロP *Luna


近年その名が広まり始めた*Luna。しかしその活動は、実は7年前から始まっていたのです!

2012年1月、GUMI歌唱の楽曲『チェイス』を投稿し、いち男性ボカロPとしてデビュー。

再生数は約8700と少なめですが、214のコメント数に対しマイリスト数は226と、マイリスト数がコメント数を凌駕! 

コメントをした全員がマイリストをしたのではないかと思えそうな数字差は、刺さる人に刺さる中堅的人気を誇示する楽曲の証といえましょう。

さらに投稿先にYouTubeが加わるとその人気は一気に加速! 

ニコニコ動画での殿堂入りが6曲なのに対し、YouTubeでは22曲もの楽曲達が殿堂入りに!

最近ではYouTube内での活動幅が広がり、プレミア動画での曲公開、現場風景や歌い手とのコラボ番組の生配信が行われています。

ボカロといえばニコニコ動画というイメージですが、*Lunaはそのイメージを覆すYouTubeメインのボカロPなのです!

270本のファンの夏をもとに生まれたMV

▲あの夏のいつかは/ *Luna feat.Otomachi Una & Rana
中身について語る前に、もう一つの魅力を紹介!

それがMVです。

実はこのMV、ファンの人達の協力によって作られたものなのです!

いくつもの動画を1つに編集する形で製作された実写MV。そこで使用された動画は全てファンの人達が撮影をし、*Lunaに送ったものです。

動画の募集が行われたのは、2019年7月27日から8月12日までの17日間のこと。

集まった数はなんと270本!

*Luna本人にも予想外の数だったそうで全ては使い切れず、「使えなかった人、ごめんなさい!」と謝りのツイートもされています。

これだけ来たら仕方がありません。むしろよく4日間で編集してくださった……。その凄さに感服です。

そうして生まれた『あの夏のいつかは』のMV。

MV内の動画は同じ季節の中でありながらどれもまったく違う内容で、人の数だけ夏があるのだと思い知らされるものとなっています。

そこに重ねるようにして、思わず自分の夏も思い出してしまうのです。

そして歌われる『あの夏のいつかは』。

その歌詞がまた、さらに深く夏を思い出させてくる中身となっているのです!

ということで、次はついに楽曲について語ります!

「いつかのあの約束」そこに込められた秘密とは。


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それは消えかかった夢の 凪いだ空 泳いだ
いつかと同じ後悔の色がまた フラッシュバックした
あと何回の夏だ? これで何回目の夏だ?
遠くなるいつかの あの約束が
≪あの夏のいつかは 歌詞より抜粋≫
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サビ頭で始まる歌詞は、内容をまとめると「いつかのあの約束について後悔している」ような光景から始まっています。

この「いつかのあの約束」とはなんなのか。

答えを得る為にも先を見ていきましょう。

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もうずっと抜け出したくて いつも
わかんなくて 日常は
でも案外簡単だった ほらね

届けなくちゃ意味ないよ 思ってるだけじゃ出来ないよ
歩かなくちゃたどり着けないよ 悩んでる暇なんてないよ
僕らきっと思い出す 思い出すたびに胸が熱くなる
そんな今日が幕を開ける 飛び込むんだ さぁ いっせーのせで
≪あの夏のいつかは 歌詞より抜粋≫
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1番AメロからBメロです。

Aメロ冒頭では未だ悩んでいますが、最後には前を向いています。

台風が去った後の夏空のような、カラリとした変わり様です。

そうして辿り着いた結論がBメロです。悩み続けているのではなく、今日という新しい夏へ飛び込んでいく姿が歌われています。

さらにBメロでは、演奏面でもその変化を表現するような起伏があります。

Aメロまではシンセサイザーがメインの明るく爽やかだったメロディーが、Bメロに入った途端どこかしんみりとしたものに様変わり。が、『悩んでる暇なんてないよ』と吹っ切れたような歌詞を歌いきった瞬間、アップテンポなドラムが入り、力強い前向きなものへ変化するのです。

力強く飛び込んだ先には何があるのか。また先を見ましょう。


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何を描いた。何処に立った。誰を思った。昨日だった?
何が好きで、何処を目指して、誰に会いたい?今日の僕は
何かないかって探していた
この部屋にあるはずもないのは分かってんのに でもそれに浸っていた
そのままでいいのかって太陽がうるさいから 付き合ってやるかって
≪あの夏のいつかは 歌詞より抜粋≫
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1番サビから2番Aメロまで。

この2つの部分には共通して「何」という言葉が使われ、探すような描写がされています。

それはいつかの夏のものだったり、今の夏の自分の中にあるものだったり、サビの中でその時系列が歌われています。

けど2番Aメロで自分の中に答えがないことを本当は知っていたと告げ、それを探しに外へ出る決意がなされます。

続く2番Bメロではその何かを手にしたと思われる歌詞が歌われています。

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見てみなくちゃわかんないよ 知らなくちゃ無いのと同じだよ
いつ来るかわからない「いつか」なら今から迎えに行こう そして
僕らきっと思い出す 思い出すたびに前を向ける
失敗なんて怖くないよ 怖いのは何も残せないことだ
≪あの夏のいつかは 歌詞より抜粋≫
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1番と似た構成ですが、違うのは「そして」という接続詞の存在。

それはAメロで見つけた考えと共に夏に飛び込んでいっただけの1番とは違く、過去を置き去らず、受け入れて一緒につれていこうとするような存在です。

その上でバッサリと言い切るのです。

「失敗なんて怖くないよ 怖いのは何も残せないことだ」と。


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何に触れた。何故笑った。何時を思った。今日だった?
何が欲しくて、何故知りたくて、何時思い出す?今日のことを
沈むオレンジの光が今日をまた刻んだ
思い出は僕が僕であることを証明してくれる
あと何回の夏だ? これで何回目の夏だ?
さぁ果たそう いつかの あの約束を

僕らいつか思い出す

僕らきっと思い出す 思い出すたびに胸が熱くなる
そんな今日が幕を開ける
飛び込むんだ さぁ いっせーのせで
何を描いた。何処に立った。誰を思った。昨日だった?
何が好きで、何処を目指して、誰に会いたい?今日の僕は
何に触れた。何故笑った。何時を思った。今日だった?
何が欲しくて、何故知りたくて、何時思い出す?今日のことを
≪あの夏のいつかは 歌詞より抜粋≫
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2番サビからラストの大サビまでは、一気に行こうと思います。

なぜならここから先は今までの集大成になるからです。

1番サビで「昨日だった?」といつかの夏をふり返っていた歌詞が、「今日だった?」という歌詞に変わった2番サビ。

歌の主の目線が大きく変わったことが、一目でわかる歌詞です。

続くCメロの「思い出は僕が僕であることを証明してくれる」という歌詞も、これまでの自分を受け入れられた歌詞のようで、2番で得たものが確かに息づいているのを感じられる歌詞です。

そしてラスト大サビ! 1番と2番のサビをまとめて歌われるそれは、正しく思い出を振り返るような構成で、今年の夏はこうだったなと、そんな事を思わせられる感慨深さと共に終わりをつれてくるのです。


結局「いつかの夏の約束」に明確な答えはありませんでしたね。

が、案外それが答えなのかもしれません。

この曲、実はCメロ以外の人称が全て「僕ら」と複数人なことに気づきましたか?

これは思い出を作るのが1人だけではないからなのだと思います。

夏という季節は1つでも、思い出を作る人々は1人じゃない。それこそMVのように人の数だけ夏はある。

だから「いつかの夏の約束」も人の数だけ答えがあるのです。

明確な答えがない。故に考えてしまう。自分ならどんな「いつかの夏の約束」になるか、と。

すると、共に自然とよみがえってくるのです。

自分自身のあの夏の思い出が……。

初、マジカルミライ出演! ボカロ音楽の最前線へ


この楽曲が収録されたアルバムが「マジカルミライ2019」にて発売されたと紹介しましたが、実は*Luna企画展だけではなく、ライブでも初の楽曲出演を行っているのです!

楽曲は各動画サイトで殿堂入りをはたしている「メインキャラクター」。使用されているボカロは鏡音レンです。

約7年という長い月日を超え、公式から強い注目をあび出した*Lunaはボカロ音楽の最前線を駆けていると言ってもよいでしょう。

そんな*Lunaの夏ソングを、あなたの思い出と共に聴いてみませんか?

▷*Luna[OFFICIAL](公式サイト)

TEXT 勝哉エイミカ

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