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ビートルズ「ヘイ・ジュード」は誰に向けて書かれた曲なのか

『ヘイ・ジュード』は1968年8月にリリースされた後期ビートルズの代表曲です。ロックの歴史に残る大ヒット曲は、誰に向けて書かれた曲なのでしょうか。当時のビートルズの状況も踏まえて読み解いていきます。
『ヘイ・ジュード』は1968年8月にリリースされた後期ビートルズの代表曲です。

ロックの歴史に残る大ヒット曲は、誰に向けて書かれた曲なのでしょうか。

当時のビートルズの状況も踏まえて読み解いていきます。

ビートルズ後期の代表曲


『ヘイ・ジュード』は1968年8月にリリースされたビートルズにとって18枚目のシングル曲です。

イギリス・アメリカでNo.1ヒットとなっており、特にアメリカではビルボードチャート9週連続1位という大ヒットとなりました。

7分を超える長い曲ですが、こんなにも長い曲がシングルとしてリリースされるのは異例のことでした。

今でも7分を超えるような曲はシングルになるとしても短く編集されるのが通例だと思います。

1970年に解散するビートルズにとって後期の代表曲のひとつであり、ロックの歴史においても重要な意味を持つ『ヘイ・ジュード』。

この曲の歌詞は何について歌われているのか?読み解いていきましょう。

「ジュード」とは誰のこと?


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Hey Jude don't make it bad
Take a sad song and make it better
Remember to let you into your heart
Then you can start to make it better

Hey Jude don't be afraid
You were made to go out and get her
The minute you let you under your skin
Then you begin to make it better
≪HEY JUDE 歌詞より抜粋≫
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【和訳】
ヘイ、ジュード 物事を悪く考えるな
悲しい歌もやがて悲しくなくなるさ
彼女を心のなかに受け入れてみろよ
そうすればいい方向に進み始めるさ

ヘイ、ジュード 怖がるなよ
外に出て彼女をモノにするしかないんだ
彼女を忘れられないほどになってみろよ
そしたらよくなり始めるものさ
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『ヘイ・ジュード』はタイトルの通り、ジュードという人に向けて歌われています。

落ち込んでいるジュードに向けてポール・マッカートニーがくよくよするな、前を向いて進むんだと励ましているような曲です。

問題は励まされているのが誰なのかということです。

この曲についてはファンや評論家の間で当時も今も様々な解釈がなされています。

ここでは最も一般的な説をご紹介しましょう。

ポール・マッカートニー自身も語っていますが、『ヘイ・ジュード』はジョン・レノンの息子であるジュリアン・レノンに対して歌われていると言われています。

当時、ジョン・レノンに何があったのでしょうか。

当時のジョン・レノンの状況


ジョン・レノンには1962年に結婚したシンシアという妻がいました。1963年には長男のジュリアンが生まれています。

しかし、シンシアとの結婚はビートルズがあまりにも世界的スターになってしまったこともあり、公になっていませんでした。

その後、ジョン・レノンは1966年にオノ・ヨーコと出会い、交際を始めます。つまりは不倫関係となったのです。

ジョンとヨーコは同棲生活を始め、1968年7月にシンシアは離婚申請をします。『ヘイ・ジュード』が制作されたのはまさにその離婚協議の頃だったのです。

ジュリアンは5歳になっていましたが、まともに父親からの愛情を受けることなく、両親は離婚してしまったのです。

そんなジュリアンを不憫に思い、ポール・マッカートニーはジュリアンを励ますためにこの曲を作ったと言われています。


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And any time you feel the pain
Hey Jude, refrain don't carry the world
up on your shoulders
For well you know that It's a fool
who plays it cool
By making his world a little colder
≪HEY JUDE 歌詞より抜粋≫
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【和訳】
辛くなったらいつだって、
なあジュード こらえるんだ
重荷を一人で背負い込んだりするな
わかるだろ?
物事を冷静に見てクールなふりをするなんて
馬鹿なやつのすることさ
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ジュリアンの愛称として、当初は「Hey Jules」というタイトルだったとも言われています。

曲の背景を知って聞くと違う風景が浮かんでくる気がします。

ポールは幼少のジュリアンとよく遊んであげていたそうです。

落ち込むジュリアンを見て、何とかしてあげたかったのかもしれません。

ビートルズ「ヘイ・ジュード」まとめ


ビートルズの『ヘイ・ジュード』はジョン・レノンの息子であるジュリアンに向けて書かれた曲だったのです。

しかしそうした背景を超え、多くの人に勇気を与え背中を押す曲としてこの曲は今も愛されています。

個人的なことを歌っていたとしても、それが聞き手にとっては自分の歌になる。それこそがポップミュージックの持つ普遍的な力なのだと思います。

ちなみにジュリアン・レノンはその後1984年にアルバム『ヴァロッテ』でソロアーティストとしてデビューしています。

ジャケット写真を見るとジョン・レノンにそっくりです。こちらも興味があれば聞いてみてください。

TEXT まぐろ

The Beatles(ザ ビートルズ)は、20世紀を代表するイギリスの世界的ロックバンドである。メンバーは、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの4人である。 1957年にジョン・レノンが前身となるバンド「クオリーメン」を結成し、1960年に「ザ ・ビートル···

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