「いや~、セクシーすぎてごめんなさいね。」
赤メガネとおかっぱ頭、豊富な語彙を活かしたツッコミを繰り広げる山里亮太。恵まれた体格をダイナミックに使ったかと思えば、おっとりとした喋りや純粋無垢な笑顔がチャーミングな山崎静代。
通称《山ちゃん》と《しずちゃん》のお笑いコンビ「南海キャンディーズ」>がこのフレーズをきっかけにネタをやっていた時期が懐かしい。
お笑いの枠に捉われず、山ちゃんはコメンテーターや俳優の仕事、しずちゃんはボクシングでの五輪出場を目指すなど、二人の活躍が多岐にわたる。それに比例して最近はピンでの活躍が目立つ。
そんな二人のことを、UNISON SQUARE GARDENの『ワールドワイド・スーパーガール』を聞いて思い出した。
ワールドワイド・スーパーガール
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麦わら帽子がやたらと似合うんだが笑わない彼女は
かなりのご都合主義
「ピアスなどは興味がないわ あるのは明日の天気だけよ」
だけど予報は信じない
≪ワールドワイド・スーパーガール 歌詞より抜粋≫
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麦わら帽子が似合うチャーミングな彼女だが、自由奔放な一面があるようだ。天気予報なんて信じない。「信じない」ということは、確認はしている。でもシカトする。このあたりのツンデレさはしずちゃんにリンクする。
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散々水浸しになって ちょっとだけ不安がって
それを束ねるサイクルで地球が回って
がんばれとか言われちゃって 言われなくても了解で
っていうかもう彼女、全然最高潮ですから
Yeah!
今世紀最大の ってあおってる割にはちっとも 俺には期待はずれだな
せっかくですからワールドワイドのテンションでガタガタ騒ぐ
≪ワールドワイド・スーパーガール 歌詞より抜粋≫
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天気予報をシカトしたせいか、雨に降られて水浸しに。ツンデレな彼女に振り回させることの繰り返しで彼の生活がサイクルしている。芸人としてコンビを組んだのに、女優をやったり、ボクシングをやったりするしずちゃんに手をやく山ちゃんと彼の姿が重なる。
不仲説がとりざたされた時期もあった。芸人として二人で頑張っていきたいのに、「がんばれ」としずちゃんから他人事のように言われて距離を感じたことも。
でも、しずちゃんに言われなくても頑張らなくてはならない。山ちゃんも引く手数多な人気っぷり。いやでもテンションあげていくしかない。
案外お互いを想いあっている2人
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さあ、これが一つ答えですか 科学的にはいかがですか
とか問い詰める間に地球が回って
勝ちのコーズはなんですか 何か秘策お持ちですか
っていうか生まれてこの方全然最高潮ですから
Yeah!!
ってな感じでもうずっと目の当たりにしちゃっているもんで 俺には期待はずれだな
せっかくですからワールドワイドのテンションでガタガタ騒ぐ
≪ワールドワイド・スーパーガール 歌詞より抜粋≫
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しずちゃんはオリンピックを目指すまでに成長する。そんなしずちゃんにお笑い芸人としての理想を押し付けて、山ちゃんの指示を聞かなくなった頃、そんな愚痴を先輩にこぼして、説教をくらった。
山ちゃんへのバッシングを聞かされた時も「私は山ちゃんに拾ってもらったから、(コンビを)解散しません」と山ちゃんをかばっていたと、その時山ちゃんは初めて知る。
勝てる根拠や秘策なんかを聞かされた時に「ボクシングのことなんて聞きたくないよ」としずちゃんを懐疑的に見たこともあったし、嫌われたと思っていた。
でも、しずちゃんは自分のことを大切に思ってくれていた。嬉しかった。しかも仕事もある。やっぱり俺って最高潮じゃん。「期待はずれだな」なんてまた強がりを言っているのは山ちゃんなりの照れ隠しといったところだ。
しずちゃんは五輪挑戦を断念した。芸人として二人で活動するのか、それともまた違った挑戦を自由奔放にやっちゃうのか。いずれにそれ、山ちゃんが温かく見守ってくれることだろう。
これからも二人のワールドワイドな活躍に期待だ。
TEXT:田中利知
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