CLAMPの長編漫画「ツバサ・クロニクル」は異世界パラレルワールド！

「ツバサ・クロニクル」とは？

アニメ『ツバサ・クロニクル』の原作は、「週刊少年マガジン」で2003年～2009年まで連載されていたCLAMPの人気漫画。

原作のタイトルは『ツバサ-RESERVoir-CHRoNiCLE-』で、単行本は全28巻まで発売された長編作品です。

2014～2016年には「マガジンSPECIAL」にて、続編となる『ツバサ-WoRLD CHRoNiCLE-ニライカナイ編』が連載され、単行本は全3巻発売されました。

アニメは2005年4月に第1シリーズ、2006年4月に第2シリーズが放送され、その結末は原作とは異なっています。

また、原作にあった飲酒や賭博のシーンはアニメでは描かれていません。

あらすじ

考古学者を目指す小狼と、クロウ国の姫サクラは幼なじみ。互いに惹かれ合っているものの、想いを告げられずにいました。

サクラには秘められた力があり、それを手に入れようとした飛王・リードによって、すべての記憶を失ってしまいます。

サクラの記憶はこのとき、無数の羽根となり異世界へと飛び散ってしまうのです。

小狼は記憶の羽根を集め、サクラの命を救うために異世界へと旅立ちます。　

本作は「スターシステム」という、人気のキャラクターを同じ名前、同じ外見の人物として、別の作品に別の設定で登場させる手法が使われています。

過去のCLAMP作品キャラが登場！

ここでは『ツバサ・クロニクル』に登場するメインキャラクターを紹介していきます。

・小狼（しゃおらん）：CV.入野自由
本作の主人公。『カードキャプターさくら』の李小狼が基となっている。サクラの記憶を取り戻すため、旅に出る。

・サクラ：CV.牧野由依
本作のヒロイン。『カードキャプターさくら』の木之本桜が基となっている。クロウ国の姫で王位第一継承者。飛王によって記憶の羽根が異世界へと飛び散ってしまう。

・黒鋼（くろがね）：CV.稲田徹
本作オリジナルキャラクター。ニホン国の忍者。「元の世界に帰ること」を目的に、小狼たちと旅を始める。

・ファイ・D・フローライト：CV.浪川大輔
本作オリジナルキャラクター。セレス国の魔術師。「元の世界から逃げ続けるため」に、小狼たちと旅をする。

・モコナ＝ソエル＝モドキ：CV.菊地美香
日本にいる強い魔力を持つ、侑子によって作られた謎の生命体。世界へと転送する力を持っているが、行き先を決めることはできない。『魔法騎士レイアース』のモコナが基となっている。

未来と過去がテーマの第1シリーズ主題歌

アニメ第1シリーズのOPテーマ『BLAZE』とEDテーマ『ループ』は、異世界、そして過去と未来を行き来する主人公たちの心情が描かれている楽曲です。

「BLAZE」/キンヤ

第1シリーズOPテーマ『BLAZE』を歌っているのは、キンヤ。作詞もキンヤで、作曲はNieveが担当しました。

キンヤはMad Soldiersという音楽ユニットからのプロデュースがきっかけで、コタニキンヤとして音楽活動を始めました。その後、キンヤに改名し、『BLAZE』をリリースしたのです。

もともとCLAMPの熱心なファンだったキンヤは、原作を読み込み、自身の思いと作品の世界観を乗せて作詞したとのこと。

そんな歌詞の一部を見てみましょう。

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果て無き夢求める座標なき未来で
僕が輝無くしても いつか
君が灯してくれた煌めく胸の炎
翼に変わる 希望の破片
≪BLAZE 歌詞より抜粋≫
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奪われてしまったサクラの過去の記憶と、これから作っていく未来を取り戻すために、小狼は長い旅へと出ます。

ときには挫けそうにもなるけれど、それでもお互いを想い合っていたあの頃を思い出し「諦めない」という小狼の強い決意が歌詞から伝わってきます。

「ループ」/坂本真綾

EDテーマ『ループ』を歌っているのは、アニメで知世の声を演じた坂本真綾。作詞はh’s、作曲はh-wonderが担当しています。
　
作詞を担当したh’s。その正体は、ポルノグラフィティの新藤晴一。当時は詳細が明らかにされていませんでしたが、2010年に坂本真綾のラジオ内で明らかにされました。

坂本真綾の楽曲がCLAMP作品に起用されたのは、これで4度目となります。

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この星が平らなら二人出逢えてなかった
お互いを遠ざけるように走っていた
スピードを緩めずに 今はどんなに離れても
廻る奇跡の途中にまた向かい合うのだろう
≪ループ 歌詞より抜粋≫
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サクラの記憶の羽根を取り戻すため、旅に出た2人。一緒に過ごしていても、記憶を失くしたサクラとは以前のような関係にはなれません。

しかし、どんなに時間がかかっても、2人はきっと元通りの仲睦まじい姿を見せてくれるはず。

初めてこの楽曲を視聴したとき、CLAMPのメンバーとその場にいた全員が「可愛い」と絶賛したそうです。

坂本真綾の幼さも残る可愛らしい歌声と、聞きやすいテンポや曲調が耳に残る楽曲に仕上がっています。

互いを想い合う小狼とサクラ、それぞれにフォーカスを当てた第2シリーズ主題歌

第2シリーズの主題歌を担当するのは、第1シリーズに続き、OPがキンヤ、EDが坂本真綾。

「IT'S」/キンヤ

第2シリーズのOPテーマ『IT'S』は、第1シリーズに続きキンヤが歌っています。作詞は野口圭、作曲は酒井ミキオが担当。

ロックナンバーでノリの良い楽曲になっています。

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もう戻らない あの日々に 今誓う 悲しみに打ち勝つこと
無傷のまま 超えられない 君にまた 出会うための旅は
足跡も 燃え尽きて
≪IT'S 歌詞より抜粋≫
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君が微笑むなら 君が歌えるのなら
俺が望む 全てにかえる wow
君がくれた勇気 君がくれた優しさ
前を見つめて 歩く力になる
≪IT'S 歌詞より抜粋≫
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「絶対にサクラの記憶を取り戻す！」という小狼の強い決意が伝わってきますね。

その強い思いがあるから、小狼はどんな困難も立ち向かっていけるのでしょう。

「風待ちジェット」/坂本真綾

第2シリーズのEDテーマ『風待ちジェット』を歌うのは、坂本真綾。作詞は坂本真綾、作曲はシンガーソングライターの鈴木祥子が担当しています。

前作『ループ』から、約1年ぶりのシングルとなりました。

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この手を 手をとって 一緒に行こうよ
手を 手をのばし 星掴むんだ
手を 手をとって こわがらないで
手を 手をつなぐ きみと どこまでも

気がついてない 君はまだ
世界さえ変える力が 愛にはあるってこと
≪風待ちジェット 歌詞より抜粋≫
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必死に自分を守ってくれる小狼。嬉しいけれど、私も力になりたい…。2人で力を合わせれば、もっと強い絆で結ばれる。どんな困難も立ち向かえるんだよ。

と、サクラが小狼に語りかけているような歌詞ですね。

続編「ツバサ・クロニクル　ニライカナイ編」も注目！

アニメ『ツバサ・クロニクル』は第2シリーズで終了、原作『ツバサ-RESERVoir-CHRoNiCLE-』も2009年に連載が終了しました。

本編で飛王を倒した小狼ですが、その対価として「1つの世界に留まらない」という呪いをかけられてしまいます。

そのため小狼はサクラと両想いなるものの、再びその呪いを解くために旅へと出るのです。

その続編が『ツバサ-WoRLD CHRoNiCLE-ニライカナイ編』です。こちらも読者の予想を超えるストーリーになっていますので、ぜひお手に取ってみてくださいね！

TEXT あるこ