King Gnuとはどんなバンド?
2019年1月にメジャーデビューを果たしたKing Gnu。
もともとバンド結成前から、メンバーそれぞれが音楽的にハイレベルな経験や環境を持っていました。
オルタナティヴ・ロック、ジャズ、ヒップホップ、クラシックなど、King Gnuの曲はジャンルに縛られない幅広い要素を持っていますが「J-POPをやる」ということが、King Gnuの大きなコンセプトです。
彼らは自分たちの音楽を「トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイル」と称しています。
ブラックミュージックを思わせるリズムと転調の多いアレンジ、どこか懐かしく頭に残りやすいメロディラインと日本語の歌詞。
「トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイル」の名称が、大変しっくりきます。
また、ギターボーカルの常田大希はチェロ奏者としても高い経歴をもっています。
そのため、King Gnuの楽曲のアレンジにはストリングスが使われることが多いのが特徴で、ストリングスファンからの注目も集める熱いバンドなのです。
King Gnuの名前の由来
そもそもバンド名の由来は何なのでしょう?
ぱっと見てすぐに「キング・ヌー」と読めなかった人も多いかもしれません。
音楽番組でもやはりその名の由来を聞かれています。
常田大希はその時「かっこいいから」と答えていましたが、実際には「動物のヌーが群れを徐々に大きくしていくように、老若男女を巻き込んでいきたい」という意味が込められているそうです。
現在のKing Gnuになるまで
はじまりは2013年、常田大希のソロプロジェクトであるMrs.Vinci(ミセス・ヴィンチ)がジャズミュージシャンである石若駿らと結成されます。
2015年にはSrv.Vinci(サーヴァ・ヴィンチ)に改名され、メンバーチェンジを繰り返し現在のメンバーである勢喜遊(ドラム)、新井和輝(ベース)、井口理(ボーカル・キーボード)が加わり、今のKing Gnuに至ります。
ちなみにKing Gnuのムードメーカーは井口で、とある音楽番組の登場シーンがTwitterで話題に。
瞬く間にリツイート数ものびていき、当日のトレンドは井口関連のワードでいっぱいになりました。
また、井口自身のTwitterもシュールで芸人気質を感じられるので彼のツイートやリプ(返信)に注目しているファンも多いようです。
King Gnuのオススメ曲3選
常田大希が立ち上げたクリエイティブチーム「PERIMETRON」は、King Gnuのミュージックビデオも手掛けているようです。「PERIMETRON」が手掛けたミュージックビデオも交えて、特に話題になっている楽曲をミュージックビデオと共に紹介していきます。
「Slumberland」
2019年1月16日にリリースされた2ndアルバム『Sympa』に新曲として収録された曲ですが、この曲はアルバムのリリースよりも先に配信されました。
『Slumberland』は絶妙なアレンジにより曲中の転調が心地よく、曲後半のブレイクが聴き手の耳に刺激をあたえています。
何度聴いても新しい発見に出会える、飽きのこない楽曲です。
ミュージックビデオの監督はディレクターOSRIN。メッセージ性の強さを思わせる歌詞に、奇抜で遊び心のある映像がクセになります。
「Vinyl」
2017年10月25日にKing Gnuに改名されて初めてのアルバム『Tokyo Rendez-Vous』に収録された『Vinyl』はパーソルテンプスタッフ「HAKEN ROCK!!」のCMソングにもなりました。
Vinylは、日本語でビニール。曲の出だしのドラムが心地よく、大変テクニカルな楽曲です。
井口の中性的な声がしゃがれたり巻き舌を効かせて、ひずんだ心地よいサウンドとともに懐かしさと新しさを共存させています。
クリエイティブチーム「PERIMETRON」が、このミュージックビデオを手掛けいます。
アダルトなシーンからはじまり、地下道で体を揺らしながら歌い叫ぶ井口の姿がとても印象的な映像となっています。
「白日」
2019年1月6日、この曲がかき下ろされたことが発表され、同月の2019年1月19日スタートのドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」の主題歌としてKing Gnu初のドラマタイアップを果たします。
2019年2月22日に配信限定でリリースされ、総再生回数1億回を突破しました。
2019年の上半期に公開されたミュージックビデオの中でもっとも再生回数が多く、この記事を読まれている方の中にも、視聴された方は多いのではないでしょうか。
監督はOSRIN。
日本のミュージックビデオの祭典MTV VMAJ 2019では、最優秀ビデオ賞と最優秀邦楽新人アーティストビデオ賞の両方を受賞しました。
白黒の映像に切なすぎる楽曲。井口の歌唱も、ルーツであるクラシックを思わせる部分があり、それに加えて思わず体が動いてしまうような中毒性のあるリズムとともに魅了されます。
King Gnuの今後に目が離せない
高い音楽経歴を持っていながら、さまざまなジャンルを取り入れた楽曲はどれも音楽ファンを魅了します。
アーティスティックでハイレベルなミュージックビデオと楽曲を生み出していくKing Gnuの今後の作品にさらに注目です!
TEXT Imahashimiwa