様々な名曲を作り出してきた40mP
40mPは2008年に初音ミクオリジナル曲の『Spring』でデビューしたボカロPです。
デビュー当初は「ピアニカP」という名義で活動していましたが、2作目に投稿した『Melody in the sky』のサムネイルの初音ミクが40m級の巨人に見えることから40mPと呼ばれるようになりました。
本人もその名前を気に入り、3作目に投稿した『ナケナシノチカラ』から40mPと名乗るようになりました。
40㍍Pと表記されることもありますが、㍍が環境依存文字ということでニコニコ動画以外でこちらの表記を使うことはあまりありません。
2010年に投稿した『トリノコシティ』で初の100万再生を達成、それから『からくりピエロ』や『シリョクケンサ』、『キリトリセン』など100万再生を達成していき、今やボーカロイドファンで知らない人はいないほどの人気を誇っています。
2013年にはボーカロイド曲で初めてNHKの『みんなのうた』で『少年と魔法のロボット』がオンエアされました。
シンガーソングライター、イナメトオル
2015年にはシンガーソングライターとしても活動を始め、メジャー1stアルバムもリリースされています。
自身の代表作でもある『シリョクケンサ』や『からくりピエロ』、『恋愛裁判』などをセルフカバーしただけでなく、書き下ろし楽曲も収録されています。
どこか優しさを感じる曲調に負けないくらい優しく爽やかな歌声は必見です。
40mPが手がけたオススメの曲を紹介!
今まで様々な名曲を発表し、ニコニコ動画のランキングを賑わせてきた40mP。
そんな40mPを代表する楽曲を紹介します。
懐かしの楽曲から最近のものまで6曲紹介するので、聴いたことの無い楽曲があれば是非一度聴いてみてください。
「トリノコシティ」
2010年に投稿され、後に初の100万再生を達成した『トリノコシティ』。
ピアノのシンプルな導入と跳ねるようなメロディと共に歌われる、どこか寂しさを感じる少しネガティブな歌詞が特徴的です。
暗い青色の線で描かれた一枚絵のMVは曲の持つ寂しさを引き立てていて、動画の雰囲気は暗いというよりどこかノスタルジックさを感じるものとなっています。
2013年には全ての楽器を生演奏したリメイク版を投稿、そちらも50万再生を突破しています。
「からくりピエロ」
初音ミクの曲だったら『からくりピエロ』が好き、という人も多いのではないでしょうか?
2011年に投稿されたこの楽曲はカフェで流れていそうなおしゃれな伴奏と、恋人に裏切られたけれど恋人の事を信じていたい女性の視点を描いた切ない歌詞。
そして、レンリツ方程式の√EffectとヤマコによるPVが曲を更に魅力的なものにしています。
ちなみにニコニコ動画内でボーカロイド曲として100曲目となる100万再生を達成しました。
「シリョクケンサ」
シンプルながら特徴的な音で始まる伴奏が印象的な『シリョクケンサ』。
GUMIの伸びやかな高音が一際光る曲になっています。
制服のような服を着たGUMIと白衣の男性の可愛らしいタッチが目を引くPVは、Nemの『嗚呼、素晴らしきニャン生』やシグナルPの『会いたい』などのPVを担当したたまが制作しました。
視力検査で使われるcのような形をしているランドルト環の隙間を心の隙間と例えた歌詞とPVはセンスの塊。
「だんだん早くなる」
楽しい雰囲気が特徴的な『だんだん早くなる』。
ふわふわとした印象の緩く可愛らしいPVやイラストも全て40mPが手がけています。
歌詞も覚えやすく、この曲が好きな人の中には気付いたら口ずさんでいた、という人もいるのではないでしょうか?
同じようなテイストで『だんだん高くなる』という曲も投稿されています。
2016年には伊藤園とコラボした『だんだん早くなる with 伊藤園』が発表され、ボカロファンをざわつかせました。
聴いていて楽しくなってくる、そんな曲が聴きたい人にぴったりな一曲です。
「ハイスペックニート」
恵まれた容姿と優れた頭脳に運動神経も抜群という非の打ち所が無いがゆえに、人生をつまらないと感じる少年の孤独を描いた『ハイスペックニート』。
2017年に投稿された曲で、多数有名ボカロPも楽曲を提供しているスマートホン向けアプリゲーム、『#コンパス 戦闘摂理解析システム』に登場するキャラクターのテーマソングでもあります。
『シリョクケンサ』でPVを担当したたまが今回もPVを担当。
完璧すぎるがゆえの満たされない心を歌った歌詞と爽やかなバンドサウンドで、聴いた人を虜にしました。
「SHAKER」
少し切なさを感じさせる歌詞とおしゃれな曲調とそんな曲調にぴったりな動画が特徴的な『SHAKER』は2019年に投稿されました。
作詞作曲から動画まで全て40mPが制作しています。
PVは『トリノコシティ』のときを思わせるような暗い青い線で描かれたイラストが特徴的で、魅力的な曲の魅力を更に上げています。
モダンな雰囲気が漂い、爽やかな、けれども少し切ない曲が聴きたい、そんな人にオススメしたい一曲です。
活躍を続ける40mPに今後も注目!
時には生演奏で紡がれる爽やかなサウンドと、共感を呼んだり心に響くような歌詞で様々なファンを魅了しつづける40mP。
常に楽曲を投稿するたびにランキングに入ることも珍しくないため、昔からボーカロイドが好きだと言う人も、最近好きになったと言う人も、彼の楽曲を聴いたことがあるのではないでしょうか?
ボカロPとしての40mPも、シンガーソングライターとしてのイナメトオルも、今後の彼の活躍に注目です。
TEXT Noah