「メーベル」はセンスの塊!
『メーベル』はボカロP・バルーンによって作られたボカロ曲で、2016年12月19日に、ニコニコ動画にて公開されました。ボーカロイドはflowerです。
また、『メーベル』は2017年8月にリリースされたアルバム『Corridor』にも収録されています。
アルバム『Corridor』には、『メーベル』の他にも、バルーンのミリオン達成楽曲である『シャルル』『雨とペトラ』『レディーレ』などが一度に収録されています。
なんとも贅沢なアルバムです。
『メーベル』は、週間ボカロランキングでバルーンが初めて一位を獲得した楽曲であり、VOCALOID伝説入りを果たしました。
ちなみに「VOCALOID伝説入り」とは、ニコニコ動画で100万再生を達成したVOCALOID曲に贈られるタグのことです。
タイトルの『メーベル』とは、ドイツ語で「家具」のこと。
なんだか意味深ですよね。
MVには、2人用の机や2人分のグラスなどは出てきますが、登場人物が出てきません。
この、アボガド6によるお洒落なMVも歌と雰囲気がばっちり合っていて、親和性の良さが素晴らしいです。
女性目線で語られる歌詞と曲調は、なんだか切ないようにも感じますよね。
どこかジャズっぽい旋律が、オシャレでアンニュイでイントロから引きこまれますよ。
「相対」と「曖昧」のように語呂合わせで韻を踏んだり、「なぜなぜなぜ」のように同じ言葉を繰り返す手法が、いかにもバルーンらしい独特な世界観のカッコよさ。
お洒落でセンスの良い、中毒性のあるリズムにハマってしまいますね。
ボカロP「バルーン」とは…
『メーベル』の作詞作曲者であるバルーンは、2013年4月、ニコニコ動画にて『造形街』でデビュー。
2016年10月投稿の『シャルル』の大ヒット以降、『メーベル』『雨とぺトラ』『レディーレ』と、続々とヒット曲を生み出してきました。
『シャルル』は、JOYSOUND の「2017 年発売曲年間カラオケ総合ランキング」で1位、「年代別カラオケランキング・10代部門」で、2017年と2018年の2年連続1位を獲得しています。
また、バルーン自らが歌うセルフカバーも多くの支持を集め、『シャルル』のセルフカバーはYouTubeで約5,000万回再生されています。
2017年10月からは、「須田景凪(すだけいな)」名義の活動をスタート。
楽曲は作詞、作曲、編曲、歌の全てを、須田景凪自身で手掛けています。
TVアニメ『炎炎ノ消防隊』エンディング主題歌の『veil』や、映画『二ノ国』主題歌『MOIL』、短編アニメ『ROAD TO YOU ~星降る丘の約束~』の主題歌『レソロジカ』などで今注目を浴びています。
どこか切なくて癖になるような歌声が、世界感をより鮮やかに彩り、歌い上げています。
おすすめの歌ってみた動画を3つ紹介!
お洒落なメロディとリズム感のある歌詞にハマる、人気ボカロ曲『メーベル』。ここでは、おすすめの「歌ってみた(+弾いてみた)」動画を3つ紹介します。
バルーン
バルーンこと須田景凪自身のセルフカバーは外せません。
ボーカロイドflowerによるオリジナルよりも、こちらのセフルカバーの方がYouTubeの再生数が多いのです。
これは、ボカロP・バルーンとしてだけでなく、シンガーソングライター・須田景凪としての注目度の高さがわかりますね。
歌詞を切なく、それでいて力強く歌っています。
歯切れのよい歌い方がジャズっぽいこの歌にぴったり。やはり本家は格別です。
Honey Works
今や、若者に大人気のクリエイターユニット「Honey Works」。
そんな彼らが、久しぶりに「演奏して歌ってみた」動画を公開しました。
「ハニワ」の作詞を担当し、今では歌ってみたの第一線から退いているGomが歌っている、レアな投稿です。
イケボでカッコいい演奏と歌い方には、以前のはじけたGomを知っている人も、ハニワの可愛い曲から知った人も、驚きですね。
昔からボカロを聴いていた人にとっても、最近聞き始めた人にとっても、とてもおいしい動画になっていますよ。
もぎー
こちらの動画は、耳コピ&アレンジが神がかっているギタリスト・もぎー。
再現度の高い音作りが最高です。
バルーンの作る洒落た雰囲気にぴったりの、おしゃれでカッコいい演奏は、本家に負けず劣らず素敵です。
時とともに光が強くなる!
バルーンの『シャルル』は、JOYSOUNDが発表した「2019年総合ランキング」の3位を獲得。
2018年の総合ランキング14位から大きく順位を上げ、2016年の公開から時が経つに連れて、その存在感をより一層強めています。
須田景凪は2020年に放送予定の、ドラマ『アライブ がん専門医のカルテ』の主題歌を担当することが決定。
これからも、バルーンこと須田景凪から目が離せませんね。
TEXT 有紀